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中小企業大学校

研修の構成とスケジュール

研修の全体像

経営後継者研修では、自社分析を軸に座学で習得した知識や、知識を応用する演習、実習から得た現場の知恵などを基に、あらゆる角度から自社を徹底的に見つめ直します。また、各自社分析の結果を踏まえて、自社および自分自身の将来構想と、そのアクションプランを描くゼミナール論文を作成します。

  • 研修全体像の図 自社および自身の将来構想(ゼミナール論文)

研修は、経営スキル、自社分析、ゼミナールの3種類があります。

経営スキルでは、経営基礎やマーケティングなどを学ぶほか、経営総合と業務プロセス分析の二つの実習を行います。

自社分析では経営戦略・マーケティング分析やリスクマネジメント分析などを学びます。

ゼミナールは個別指導対応となり、自社分析フォローアップやゼミナール論文作成指導を受けるほか、専門分野研究にも取り組みます。

経営者としてのマインド形成や能力開発を目指しながら、経営スキル、ゼミナールを通じて自社分析を行い、自社および自身の将来構想を描くゼミナール論文を作成します。

カリキュラムの構成

経営能力の向上には、「経営者としてのマインド」と「経営者としてのスキル(能力)」の開発が必要です。また、自社を知るためには、企業経営に必要な「経営知識」が欠かせません。経営後継者研修では、経営者として必要なマインド・スキル・知識を鍛えることで、自社に求められる経営能力が確実に高まります。

  • カリキュラム構成の図

カリキュラムは、大別すると二つのパーツで構成されています。
経営者としてのマインドやスキルの開発に関する科目には、「経営者マインド開発」「能力開発」「ゼミナール」があります。
経営者マインド開発には、派遣元合同研修などのカリキュラムがあり、自社分析として沿革・経営理念分析を行います。
能力開発には、後継者に求められるコンピテンシー、論理的思考法などのカリキュラムがあります。
ゼミナールには、自社分析フォローアップ、論文作成指導などのカリキュラムがあります。
経営スキルの習得に関する科目には、「経営基礎」「経営戦略」「マーケティング」「財務」「人的資源管理」「情報化・国際化」「経営法務」「リスクマネジメント」があります。
経営基礎には、ビジネスシミュレーションなどのカリキュラムがあり、自社分析として業界・業務プロセス分析を行います。
経営戦略には、経営戦略概論をはじめとしたカリキュラムがあり、自社分析として第二創業プラン策定を行います。
マーケティングには、マーケティング概論などのカリキュラムがあり、自社分析として経営戦略・マーケティング分析を行います。
財務には経営財務への誘い、決算書の仕組みをはじめとしたカリキュラムがあり、自社分析として決算書・財務分析、利益・資金計画策定を行います。
人的資源管理には、企業経営と人事制度、人事制度設計手法などのカリキュラムがあり、自社分析として人的資源管理分析を行います。
情報化・国際化には、中小企業経営と情報化などのカリキュラムがあります。
経営法務には、企業法務入門をはじめとしたカリキュラムがあります。
リスクマネジメントには、企業経営とリスクマネジメントのカリキュラムがあり、自社分析としてリスクマネジメント分析を行います。

研修の進め方と学習方法

経営後継者研修では研修生の学習プロセスを、『わかる!』『できる!』『やってみる!』の三つのステップと定義しています。『わかる!』では主に「講義」を、『できる!』では「ケーススタディ・演習」を、『やってみる!』では「実習・自社分析」を行い、基礎から段階的に学ぶプロセスを支援します。

  • 研修の進め方と学習方法の図 最初の「わかる!」のステップでは、講義を中心に事例企業研究(企業家招聘)や現地視察型講義の他、補講として財務やパソコンについて学びます。2番目の「できる!」のステップでは、知識・スキルの体得と応用力の育成を目指して、「経営計画策定演習」や「ケーススタディ」「ビジネスシミュレーション」などを行います。3番目の「やってみる!」では、実行力と遂行能力形成を目的に、さまざまな角度からの「自社分析」と「企業実地研修」「OB合同研修会」などを実施します。最後に、学んだ知識やスキル、自社分析を基に、自社および自分自身の将来構想と、そのアクションプランを描くゼミナール論文を作成します。

自社分析とゼミナール

自社分析とは

経営後継者研修では、自社分析を主軸にカリキュラムを設定しています。自社分析では、「誰よりも自社に詳しくなること」を目的に、客観的な情報と知識により、自社のありのままの実態を多面的な視点で徹底的に確認し、認識していきます。

  • 自社分析の内容を表した図。自社分析では、八つの角度から自社を見つめ直します。 「自社沿革・経営理念分析」では、自社の歴史と歴代の経営者の思いを調査・分析します。 「自社業界・業務プロセス分析」では、自社の業務の流れを調査・分析し、さらに大きな視点で業界構造を調査・分析します。 「自社決算書・財務分析」では、会社の通信簿である決算書等の財務状況について調査・分析します。 「自社経営戦略・マーケティング分析」では、自社業界動向および、顧客は誰で、何が儲けを生むのかを調査・分析します。 「自社人的資源管理分析」では、自社で働く「人」に対する考えや人事制度を調査・分析します。 「自社利益・資金計画策定」では、自社の資金を分析し将来の利益計画を作成します。 「自社リスクマネジメント分析」では、自社の存続を脅かすリスクについて調査・分析します。 「自社第二創業プラン策定」では、自社のための新たなビジネスの可能性を見据え第二創業プランを作成します。

ゼミナールとは

ゼミナールでは、講師の多面的な知見やゼミナール生同士の徹底した議論により、企業経営に必要な専門分野の知識を学び、将来の経営者像を探究し、自身の資質向上を図ります。また、自社分析をブラッシュアップし、戦略課題とその課題克服のためにすべきことを検討し、自社および自身のアクションプランを策定します。

スケジュールとイベント

日々の時間割について

研修期間:10カ月間全日制
研修日:原則月曜~金曜までの週5日間
研修時間:9時40分から16時40分(土曜・日曜・祝日・年末年始は休校)
※正規の時間外に、補講等を実施する場合があります。

修了認定について

修了証書は、次の条件を全て満たした場合に限り交付します。

  • 出席日数が所定開講日数の10分の9以上であること
  • 受講態度が良好であること

10カ月間のスケジュール

自社と自身を見つめ直す10カ月間です。日常業務を行いながらでは、自社と自身のことは、なかなか見えにくいものです。自社を離れて過ごすこの期間は、生涯において唯一無二のかけがえのないものになります。

  • 10カ月間のスケジュールを表した図 理想が明確なビジョンに変わっていく10カ月間。講義・演習については、10月から翌年5月にかけて、経営基礎、経営戦略、財務、マーケティング、人的資源管理、財務、リスクマネジメントを学びます。 自社分析については、10月の半ばから翌年5月にかけて、「沿革・経営理念分析」、「業界・業務プロセス分析」、「決算書・財務分析」、「経営戦略・マーケティング分析」、「人的資源管理分析」、「利益・資金計画策定」、「リスクマネジメント分析」、「第二創業プラン策定」を学びます。 ゼミナールについては、10月から翌年5月にかけて毎月自社分析フォローアップを行います。その間の1月から3月にかけて4回の専門分野研究、5月から7月にかけてゼミナール論文の作成を行います。 実習については、11月に業務プロセス分析実習、翌年6月に経営総合実習を行います。 イベントプログラムとしては、10月の開講式・派遣元合同セミナーに始まり、翌年2月のOB合同研修会、3月の専門分野研究発表会、5月の自社分析発表会の中間発表・面談、派遣元参加合同研修会が行われ、7月の論文発表会・終講式をもって、全ての研修課程が締めくくられます。

イベントプログラム

10月 開講式

毎期、開講式の後には著名な経営者等を招聘し、開講記念公演を行います。派遣元企業の代表者も参加し、これから10カ月間の長きにわたる研修への意識を高めます。

  • 開講式の写真

11月 業務プロセス分析実習

開講後、初めての実習となる「業務プロセス分析実習」では、実習企業の現場へ赴き、業務フローを調査し、最終日には実習企業に対して報告会を行います。一丸となり実習に取り組むことにより研修生同士の仲も、より一層深まります。

  • 業務プロセス分析実習の写真

2月 在校生・卒業生(OB)合同研修会

経営後継者研修の40年以上の歴史の中で培われたネットワークにより、各方面で経営者・経営幹部として活躍するOBが年に一度、一堂に会します。OBからのアドバイスは、現役研修生にとっての深い気付きとなります。また、OBとの出会いは、卒業後も相談できる関係の人脈となります。

  • 在校生・卒業生(OB)合同研修会の写真

5月 自社分析発表会/三者面談/派遣元企業合同研修会

午前は、10月から自社について調査・分析した成果を、派遣元企業代表者にご臨席いただき発表します。午後は、派遣元企業代表者と研修生で、事業承継をテーマにディスカッションを行います。また、最終発表会に向けたゼミナール論文の方向性のすり合わせのため、ゼミナール講師、派遣元企業代表者、研修生による三者面談を行います。

  • 自社分析発表会/三者面談/派遣元企業合同研修会の写真

6月 経営総合実習

研修で学んだことを実践でどう活かすかを主眼に、2回目の企業訪問実習を行います。自身が実習企業の経営者ならばどのような経営を行うかをテーマに、徹底した調査・分析を行い、最終日には実習企業に戦略の具体案を提案します。

  • 経営総合実習の写真

7月 ゼミナール論文発表会・終講式

10カ月間の研修の最大の成果物であるゼミナール論文の発表会です。派遣元企業代表者出席の下、自社と自身の将来像について発表を行います。

  • ゼミナール論文発表会の写真

お問い合わせ・お申し込み

中小企業大学校東京校 企業研修課 (経営後継者研修)

電話番号
042-565-1207

FAX:042-590-2685

Mail:to-kenshu@smrj.go.jp(@を半角に変更してください)

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