職員インタビュー

新人でも、職員は職員。周りに助けられながら成長していく

2023年に入構した宇佐美さんは、本部の「まちづくり推進室」で東海・北陸・近畿地方を担当しています。入構1年目から広い地域を受け持っている宇佐美さんに、仕事への向き合い方を聞きました。

相互扶助の精神で働きたいと思った

愛知県出身で、地元の大学の経営学部に入りました。そこで、経営問題を数学で表すゲーム理論を学びました。就活では最初、勢いのあったIT関連を中心に受けていました。しかし、就活を進める中で、自分には向いていないのかなと思い、次に金融業界を目指すことにしました。

ある時、ゼミの先生が「信用金庫はどう?」と勧めてくれたんです。 営利優先ではなく、相互扶助の精神でできる仕事がいいのでは、と。確かに、その方が向いてそうだなと思いました。非営利法人や公的機関なら、自分にも相手にも嘘をつかない仕事ができるかもしれない、と調べる中で、中小機構を知りました。

自分の中で「明確にこれをやりたい」と思うものがなかった中、機構は1つのことをずっとやるのではなく、色々な事業にチャレンジできるのがいいな、と思いました。大学までずっと地元にいたので、外に出てみたい気持ちもありましたし。アルバイト先の税理士の先生にも、「中小機構は様々な事業でいい活動をしているよ」と背中を押してもらいました。

働いて実感した機構の支援の幅広さ

2023年に入構し、高度化事業部の経営診断統括室に配属されました。高度化事業は、中小企業同士で構成する組合が、共同で利用する大規模な設備投資を行う場合や、地域に点在している中小企業が共同で利用できる施設を建てる場合などに、都道府県と機構が一体になって資金融資と計画・運営のアドバイスをする事業です。私のいる経営診断統括室は、高度化事業の利用先、または利用を予定する組合に経営診断を実施し、アドバイスを行ったり、課題解決に向けた専門家派遣を行ったりしています。

今、メインで担当しているのは、同じ高度化事業部のまちづくり推進室です。本部が担当している全国事業で、私は東海・北陸・近畿地方を受け持っています。まちづくり推進室では、商工会議所や民間のまちづくり会社、第三セクターなどが集まって組織する「中心市街地活性化協議会」に対して、専門家派遣などの支援を行います。

高度化事業もまちづくり推進室も、個社支援ではなく、複数の事業者に影響を与える支援です。就活中、機構について調べてはいましたが、実際に入ってみて「こんなに幅広い支援をしているんだ」と驚きました。

最初はもちろん、右も左も分りませんでしたが、前任の担当者が細かいマニュアルを作ってくれていたので、まずはそれを頼りに仕事を進めていきました。わからないことは、素直に「教えてください」と聞きに行くようにしています。課長や先輩も忙しい中、毎回手を止めて話を聞いてくれます。

担当地域の商工会議所やまちづくり会社などを訪問する時は、助けてくれる先輩がおらず、周りから機構のいち職員として見られます。自分の言動や進め方で、相手の受け取り方やモチベーションも変わるので、立ち居振る舞いには気を付けています。また、事業の中心で動いてくださる専門家が各地域にいるので、その人達にも相談しながら業務に当たっています。皆さん、喋りやすい人ばかりでいつも助けてもらっています。

地域のために最善策を考えていきたい

色々な地方を訪ねた際、熱意ある地元の方から「この地域をよくしたい」という思いを聞くことが、刺激となり、仕事のやりがいにつながっています。私も難しいことにぶつかった時、自分主体ではなく、地域のために最善策を考える人でありたいです。

以前、先輩が「できる・できないの話にするのではなく、どういった形でやれるようにもっていくか」と話していたことが、印象に残っています。その地域が支援を望んでいるのであれば、機構の制度的に難しい場合でも、できる形を考えて提供できるようになりたい。そのためには、もっと知識をつけなければなりません。机の勉強だけでなく、たくさん実践を積んで、自分の考えをしっかり表明できるようになっていけたらと思っています。