職員向けの豊富な人材育成支援。他部署の業務を体験できる制度で万博会場へ

中小機構には、充実した人材育成制度があり、職員のキャリア形成をサポートしています。九州本部に所属する筒井さんは、他部署の業務を経験できる「内部人材マッチング制度」を利用し、2025大阪・関西万博の出展業務に参加しました。中小機構の人材育成制度について、筒井さんと人事課の安達さんに話を聞きました。

中小機構の人材育成制度とは

ーー初めに、お2人が中小機構に入った経緯を教えてください。

筒井:
私は北海道札幌市出身で、学生時代から地域に根差した産業やまちづくりに関心を持っていました。様々な地域を訪れる中で地方が抱える課題を身近に感じ地域の活性化に関わる仕事に携わりたいと考えるようになり2023年に入構しました。
安達:
私は山口県出身で、中小機構の前身の地域振興整備公団に入団しました。当時の業務内容は、全国の産業用地に国内企業の大規模工場を誘致することでした。工場誘致により、そこに働く人が集まり、町が活性化され、地域全体が豊かになる。そういった仕事を通して、日本経済に貢献する一翼を担いたいと思いました。

ーー現在のお仕事内容を教えてください。

筒井:
九州本部の企画調整課で、経理業務全般を担当しています。他に、九州本部内の各課からの問合せ対応や連絡調整、広報などを行っています。
安達:
私は、人事グループ人事課において、職員の能力開発を担当しています。具体的には職員のキャリア形成支援や人材育成制度の策定です。

ーー中小機構の人材育成制度の概要を教えてください。

安達:
現在、大きく分けて3つの支援制度を設けています。1つ目は、新入職員から管理職まで、幅広い階層に応じた階層別研修です。特徴としては、新入職員、2年目、3年目職員など比較的入構年数の浅い職員に対して、機構の組織理解やビジネススキルを学ぶ研修をきめ細やかに実施している点です。
2つ目は、職員に求められる、企業支援力の向上を目的とした資格取得支援です。中小企業診断士をはじめ、DX推進に必要なデジタルスキル、生成AIや統計、国際支援に必要な語学、ファンド等で必要な金融知識など、各種資格取得を支援しています。
3つ目は、のちほどお話しする内部人材マッチング制度です。このように、中小機構には職員の成長を支援する多くの制度があります。自身の能力・スキルを高めていくことで、多くの課題を抱えていらっしゃる中小企業の皆様の期待に応えられると考えています。引き続き、企業の皆様の課題やニーズに応えられる職員として居続けるために機構内の育成制度を見直し、充実させていくことが大切だと考えています。
職員の活躍をサポートする人材育成の仕組み:中小機構

幅広い業務を体験できる「内部人材マッチング制度」

ーー今回、筒井さんが参加した「内部人材マッチング制度」とは、どういうものですか。

安達:
内部人材マッチング制度とは、部署異動を伴わず、所属部署以外の業務を経験できる制度です。通常、ご自身の所属部署以外の業務を経験することはなかなかありませんが、この制度により他部署の業務に携わることが可能になります。機構には多様な企業支援メニューがあるので、その内容を実際に経験して、支援の幅を広げてもらうことが目的です。
筒井:
私は最初、人事課から来た内部人材マッチング制度の募集メールを見て興味を持ちました。内容は「中小機構が万博出展する際の運営補助業務」でした。万博出展は、企業の魅力を世界に発信できる大きなプロジェクトです。現在所属している部署では現場支援の業務を経験する機会は限られています。万博出展に参加することで、現場での経験が積めると同時に、来場者に企業の魅力はもちろん中小機構の魅力も直接伝えることができると思いました。
安達:
プロジェクトには10名ほどの応募がありました。筒井さんのように、積極的な気持ちで応募してくれた人ばかりだったので、全員に参加してもらいました。
筒井:
内部人材マッチング制度に応募したのは今回が初めてです。応募する前に、まず上司に相談しました。普段、あまり自分から手を挙げるタイプではなく迷っていたのですが、「ぜひ挑戦してみたら」と言って頂き、それが最後の後押しになりました。
参加が決まった後は、万博のプロジェクトを担当している販路支援部とオンラインで打ち合わせしていきました。具体的な業務内容や準備、当日の動き方などの説明などがありました。販路支援部の万博担当者と参加メンバーのチャットグループがあり、疑問点はいつでも質問することができました。
大変だった点としては、展示会場内で来場者の方をご案内する業務に向けた事前準備でした。本番までに、出展企業83社の情報を把握する必要があり、資料をもとに理解を進めていきました。来場者の方に分かりやすく伝えるため、他の参加メンバーと相談しながら準備を行いました。通常業務と並行しての対応でしたが、上司の配慮もあり安心して取り組むことができました。

飛び込んだからこそ得られた学び

未来航路-20XX年を⽬指す挑戦の旅-:中小機構

ーー万博会場では、どのような業務を行いましたか。

筒井:
2025年10月3日〜7日の5日間、中小企業庁との共同開催で中小企業の挑戦をテーマに「未来航路-20xx年を目指す挑戦の旅-」という展示を行いました。この展示は、独自の発想と技術を活かして社会課題の解決に挑む製品・技術・サービスを、国内外に向けて発信することが目的です。<br>
会場内は「5つの価値」ごとにブースが分けられ、全国の企業の製品等が並びました。その中でも、実際に触れて体験できる展示は関心が高く、多くの方が足を止めてご覧になっていました。開期中は、事前予約をいただいていた団体のほか、一般来場者の方々にも数多くご来場いただきました。<br>
全5日間の出展期間の中で、私は前半の2日間に参加しました。前日に会場を下見して、当日は商工会議所などの団体が来場された際のアテンドと、会場内の説明を担当しました。業務に当たってみると、準備していた通りには進みませんでした。来場者の関心や動きに合わせて、その場で案内内容を調整する必要があり、臨機応変な対応が求められました。

ーー業務をする中で印象に残った出来事はありましたか。

筒井:
中小機構では創業支援の一環として、高校生向けに起業家教育プログラムを提供しており、プログラムに参加した高校生達を展示会に招待しました。高校生達のアテンドをした際、引率の先生から「展示内容が充実していて、貴重な体験をさせてもらい感謝しています」と言われました。また、視覚に障害がある来場者の方から「視覚体験ができるコーナーが本当に良かった」と声をかけられたこともありました。こんなふうに直接、来場者の声を聞けたことが心に残っています。<br>
私自身も、こうした来場者の声を直接聞くことで、様々な課題の解決に取り組む中小企業の取り組みをより具体的にイメージできるようになりました。その発展を後押しする中小機構の役割を実感し業務に対する意識も高まりました。
安達:
筒井さんのお話を聞いて、職員にとって内部人材マッチング制度が、さまざまな経験をする良い場になっていることを改めて感じました。また、制度を運営するにあたって、人事課とマッチング先の部署だけではなく、参加する職員を送り出してくれる部署との協力も不可欠だと実感しました。

ーー今後、どのような人材育成制度を提供していきたいですか。

安達:
中小機構では、人材育成制度がバラエティ豊かに揃っています。ひとことで機構の職員と言っても、企業支援を深く追求したい人もいれば、機構内部で機構そのものの事業計画を策定・運営したり、職員のサポートをすることに力を発揮したい人もいます。それぞれが思い描くキャリアを実現するためにも現状のキャリアパスや育成のあり方について見直しを行い、納得感のある人材育成制度を職員に対して提供していきたいと考えています。

ご入構を希望される方へ

ーー最後に、入構希望者へメッセージをお願いします。

筒井:
今回の万博展示の業務を通して、新たな環境に飛び込んだからこそ得られる学びがあることを実感しました。中小機構は、失敗を恐れず挑戦すれば周りも助けてくれる組織です。自分の可能性を広げたい人にぴったりな職場だと思います。
安達:
中小機構には、企業の経営課題の解決に向けた様々な業務があります。例えば、後継者不足などの課題解決に向けた事業承継支援、売り上げ拡大を目指すための販路拡大支援、人手不足解消のためのDX推進などです。そういった業務に職員は関わっていかなくてはなりません。自分のやりたいことを明確に打ち出し、抜きん出た強みを持つのも大切ですが、強みがひとつだけでは企業のあらゆる悩みに答えるには不十分です。筒井さんのように謙虚に何でも吸収したい、挑戦したいと思っている前向きな人にぜひ中小機構に来てもらいたいですね。中小機構には、そういう熱意ある人の背中をそっと押して、サポートしてくれる上司や先輩がたくさんいます。「自分にできるかな」と不安を持っている人も、中小企業の皆さんのお役に立ち、日本を元気にしたいという熱い思いがあるなら、遠慮なく中小機構の門をたたいていただきたいと思います。