小規模事業者支援ハンドブック
82/128

82第4章 小規模事業者の事業計画策定支援したがって、計画を策定するに当たって、まず事業の現状である「自社の強み・弱み」「市場の動向・顧客のニーズ」「競合の状況」を検討していただき、それを踏まえた「目標」を設定して、その目標を達成するための「プラン(取り組み)」を練る、という順序で事業者に考えてもらうとわかりやすいでしょう。ただ、ご承知のように、自社の「強み」や「やるべきこと」を意識している事業者は多くありません。ここで事業者に「御社の強みは何ですか?」「事業をどうしたいのですか?」などと聞いても意味はありません。これは誰であっても答えに困る質問です。事業がスタートした時のこと、現在の主要な商品、取引先などを考察するうえで、「顧客から選ばれている理由」「商品が売れている理由」などの話を聞く中で、「強み(ウリ)」は必ず出てくるものです。また、「弱み(売上が今一歩上がらない理由)」もどの事業所にも存在します。(3)明確な目標こそ経営戦略戦略とは文字通り戦(いくさ)を省略することです。最小限の戦いで敵を降伏に追い込むため、戦を省略する作戦を立てることが戦略であるといえます。経営戦略とは、「最小限の資金で」、「最小限の労力で」、売上・収益を増大させることを考える。すなわち商売上の無駄な戦(いくさ)を省略することであると考えてください。誰であっても明確な目標ができると、その目標と関係ないことに対しては資金や労力をつぎ込みたくなくなります。いわば明確な目標によって商売上の無駄な戦(いくさ)をしなくなるわけですから、目標設定すなわち戦略であるといっても過言ではありません。また、目標に向かって動き始めることで事業に方向性が生まれます。また、事業者が目標に向かって動いているからこそ、支援者の伴走が可能になります。目標(方向性)がなく、止まっている事業者に伴走型支援はできないのです。

元のページ  ../index.html#82

このブックを見る