小規模事業者支援ハンドブック
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第3章 小規模事業者の売上向上支援59  → 計算すると、全体の粗利益率は21.9%になることが分かります   (この収益状態で経営として問題がないかを検討します)2.現状把握の手法ここでは、小規模事業者の経営環境を把握するための代表的な手法を解説します。(1)PEST分析PEST分析は、自社にとって統制不可能なマクロ環境を把握するための分析手法です。マクロ環境の変化が、事業活動にどのような影響を与えるのかを予め検討しておくことで、危機を回避する・チャンスを捉えることにつながります。特に、自社にとってのマイナス要素については、対応を間違えると危機的な状況を招く恐れがあります。危機管理の一環の意味でも、マクロ環境の変化の可能性を予め検討し、対策をイメージしておきましょう。①検討内容について◆マクロ環境を構成する4つの視点で、それぞれの項目について検討しましょう・政治(Politics):法律改正、政治動向、外交関係 など・経済(Economics): 景気動向、失業率、設備投資、GDP成長率、為替、株価、金利、原材料相場 など・社会(Society): 人口動態、社会情勢、文化の変遷、世間の関心 など・技術(Technology): 新しい技術の動向、技術の陳腐化 など◆当社の事業活動に影響があるものを中心に検討しましょう・例えば、一般的な飲食店の場合、薬事法改正や株価などは検討不要です②支援における留意点 ・“PEST”というような横文字は、事業者には伝わり難いです(敬遠されます)  → 事業者に対しては、PESTという名称は伏せる方が良いかもしれません ・状況は年々変化していきます・・・環境変化に合わせて定期的に検討しましょう  (例)2013年は円高だったが、2014年後半からは円安基調に変わった  → 自社にとってどのような点で影響が出そうか?  (例)労働者保護の動きが出てきた  → 法改正の動きは? 労働者意識の変化は? どのように対応するか?

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