小規模事業者支援ハンドブック
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第1章 小規模基本法制定の背景と経営指導員の役割や使命21これを発見し、経営者の方々に、ご自分のすばらしい宝の山を理解してもらうには、経営指導員の方々の力が必要です。コミュニケーションスキルを磨いて、この宝の山を強みとして認識してもらえるよう、お力添えが必要となります。そして、近い将来、この知的資産経営が、銀行の定性評価項目として、きちんと明記され、金融の円滑化が図られることが期待されます。Ⅵ.販路拡大は、まず既存顧客の掘り起こしから顧客リスト活用小規模企業の中で、顧客リストがないところは少なからずあります。たとえ、あったとしても、年賀状程度の活用でしかなく、単なる住所録となっている状態です。こういったことも、中堅企業ではきちんと出来ているけれど、小規模企業はほとんど出来ていない事例だと思います。前述の、小規模企業は「ほとんど、何もやっていない」ということの現れです。自分の代からだけでなく、先代からの顧客リストを作成することが重要です。既存顧客の掘り起こしが、販路拡大につながった事例親父(先代)も息子も、職人気質のため営業に行くことが苦手で、良い物を作ることが仕事であり、それが職人なのだと思っていました。そもそも、顧客リストがなかった、地方の工務店です。そこで、先代と話をしながら、顧客リストを作成することに着手。また、自社には、きちんとしたパンフレットや販促チラシがないことに気づき、販促ツールを作成し、お客さんに伝えたい思いを手紙にしたためました。(この時は、持続化補助金制度がありませんでしたが、こういった場面で、持続化補助金を活用してもらいたいものです。)↓まずは、DMで送らず、一軒一軒訪問し、直接手渡しすることから始めました。小規模工務店だからこそ出来ることです。↓訪問すると、お客さんも、「あなたは、○○さんの息子さんか」といわれ、家の中に入れてもらい、手紙を読んで頂けることが多かったそうです。すると、それがきっかけで仕事につながっていったのです。そのお客さんたちに、親戚や知り合いを紹介してもらい、成約した事例も数多くあったと聞きました。ここで大事な点が、2つあります。1点目は、既存顧客に知り合いを紹介してもらったことにより、その成約率が格段に上がったということです。既存顧客の掘り起こしが、新規顧客、販路拡大につながったのです。

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