小規模事業者支援ハンドブック
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第1章 小規模基本法制定の背景と経営指導員の役割や使命17理すれば、消費税対策にもつながります。経営指導員の方々には、この観点で再点検することのお手伝いを是非ともお願いしたいと思います。Ⅲ.事業承継の進め方小規模企業の事業承継問題は、特に深刻化しています。喫緊の課題であると、国も認めています。事業承継税制の抜本的拡充については、各種セミナー、勉強会等で情報収集されておられると思いますので、常に最新情報をキャッチしてださい。論点を絞るため、後継者のいる小規模企業の事業承継に限定します。商工会では、親会、女性部(女性会)、青年部等どの方々に聞いても、事業承継は大事な問題だと仰います。関心はあっても、進んでいない状況なのは、そもそも、事業承継自体、中堅企業と小規模企業とでは、観点が異なっている、ということです。各地で開催されている、事業承継セミナーの殆どが、相続税対策セミナーになっているのがその原因ではないでしょうか?ご承知のように、相続税の対象となる小規模企業はそれほど多くないのが現実です。その方々に、税や株の承継の話をして、的を射ているとは考えにくいです。小規模企業の事業承継は、まず、「親の借金を継ぐ覚悟」が出来たのか、ということです。そして、同様に親御さんは「その借金を継がせる覚悟」が出来たのか、なのです。そのためには、きちんと親子(娘さん、娘婿さん、養子さんを含みます)で話をしなければなりません。しかし、悲しいことに、殆どの親子は会話をしていません。そうです!事業承継が進んでいない最大の要因は、親と子が「きちんと話をしていなかった!」ということでした。経営指導員こそが、事業承継のパイプ役家族の会話・・・親父は、「あの現場は、計画通りに進んでいるか、息子に聞いておいて」と、「奥さん」に伝えます。「母から聞いた」息子は、「大丈夫、計画通りに進んでいると、『親父に言っておいて』」と、「母」に伝えます。これは、父と息子が、直接会話をしていないという典型です。「事業承継は、親子間のM&A」です。相手のことがわかっていなければ、できるはずがありません。それでは、なぜ、あまり話をしないのでしょうか?それは、話をすると喧嘩になってしまうからです。喧嘩になった原因を聞くと、「親父が、頑固で、職人気質で、考え方を変えようとしない」と言います。世の中の、小規模企業経営者で、頑固ではなく、職人気質ではなく、柔軟に

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