小規模事業者支援ハンドブック
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第1章 小規模基本法制定の背景と経営指導員の役割や使命15過疎・中山間地域の自動車販売・修理業の方が、言っていました。「毎月、棚卸しをしただけで、不良在庫が発見でき、過剰仕入れを押さえることが出来ました。「利益」という感覚ができて、「利益」が伸びました。ただ、管理しただけです。今では2週間に1回行うようになりました。」この方は、すごいですが、意外にも、次にこう続けました。「2週間に1回のほうが、2週間分だけの処理なので、すぐに出来て効率が良いんです」と。この方のポテンシャルと言ってしまえば、それだけですが、2年後には、これがきっかけで、新工場を建てたそうです。繰り返しますが、「きちんと管理」しただけです。最も大事なポイントは、「飯のタネの理解」なのです! 経営強化法においても、この考えが取り入れられています。きちんと管理すれば、「自社の強み=利益の源泉=飯のタネ」を理解することが出来る、ということです。飯のタネを理解していなければ、何をどうしたら良いのか、考えようがありません。 それを言い換えると、飯のタネを知ることは、自社の強みを知ることになるのです。どんぶり勘定、成り行き経営であるにもかかわらず、事業継続してこられた、いわば、大きなポテンシャルを持たれている方々です。そんな方々だからこそ、そのポテンシャルを遺憾なく発揮し、どんぶり勘定、成り行き経営から脱却して、持続的発展が実現できるよう支援することが大事なのです。その伴走型支援の担い手が、経営指導員の皆様なのです。<どんぶり勘定、成り行き経営事例>☆飲食関係 多くの職人気質の親父経営者に「原価率は?」と聞くと、 「3割から4割くらいかな」と言われます。そもそも、その言い方は、原価率ではありません。その方の基本単位は「1割=10%」ですから、35%は存在しません。 実際に計算すると、下記のようになっています。多数の小規模企業が、原価率40%を超えています。なぜか?・醤油等の調味料は原価かどうか、理解していないから、いい加減になる。・歩留まりが悪くても、余れば、まかない料理になるから、自分たちで食べるから、まあ良いかと思って仕入れている。・廃棄するものを考慮に入れていない。仕方ないと思っている。

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