小規模事業者支援ハンドブック
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108第5章 地域資源を活用した商品開発とマーケティング支援ることで相乗的に作用し、効果が一層高まります。よく言われる要素として「観る(きれい・美しい)」、「味わう(美味しい)」、「買う(お土産)」、「体験する(新しい経験や知識)」の4つがあります。いずれも旅行者が「楽しむ」ためのものです。加えて、「学び」の要素がこれに加わると計5つということになります。「きれい・美しい」+α「美味しい」+α「新しい知識」+α「良いモノ」+α+αには、「歴史」「文化」を交えた物語、人に語れる、伝えたいウンチク(価値観)など「学び」が入る観る買う味わう体険する楽しむ地域戦略とは、まさにこの複合的要素のそれぞれをいかに育てるかの方策に尽きると言えますが、そのプロセス(手順)は限られたリソース(人やカネ、時間など)の制約を受けることから、あれもこれもは出来ません。だからこそ、戦略の基本である「選択と集中」が大事になります。地域によって事情は異なり、レベルもまちまちですが、仮に一から始めるということであれば、小布施町の例に倣えばモノ(特産品)づくりから始めることがお奨めです。特産品づくりで地域の情報発信を行うことが地域外へのアピールには一番効果的だからです。一方、小布施町が成功したそのプロセスは、決して一朝一夕で成し得たものではないことを忘れてはなりません。小布施町に限らず地域に「善い循環」を創造するには最低でも10~20年超の時間が必要です。そのため、支援者個人の頑張りだけで最初から最後まで取り組むことはほぼ不可能であると言えます。だからこそ、事業者又は事業者で作られる組織は自主的・自立的である必要があります。その様な自主的・自立的な組織を作るには、相応の工夫が要ります。以下では長野県下諏訪町の取組みをご紹介します。事例2)長野県下諏訪町の取組み同地はかつて製糸業が栄え、戦後は精密機械工業が発達してきた土地柄でした。しかし、近年の産業構造の転換等から人口減少が進み、購買力も町外流出が目立つようになり、平成12年には中心商店街も50店舗ほどのうち、1/3が空き店舗になっていました。そこで、平成14年に町長発案により町民主体の「下諏訪町はってん100人委員会」

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