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先進事例2件紹介商店街活性化 関東経産局がセミナー人参集、相談件SWBS海外販路拡大相談会開催中小機構自慢の食品 9社がアピールNIPPON MONO ICHIスーパーマーケットショーで文  京  区中小機構関東海外展開の基礎学ぶ区内企業向けセミナー技術革新の共有図るものづくり中小企業関西フォーラム中小機構近畿近 畿 経 産 局ペーパーレスが有効税務関係書類の電子化を伝授虎 ノ 門セミナー(3)第1211号2018年(平成30年)3月1日(木曜日)事例を説明する森氏エキスパート企業社が課題解決に尽力来場者に試食を勧めるなど積極的にアピールしたニッポン・モノ・イチのコーナー 東京都文京区と中小機構関東本部は2月日、文京シビックセンター(同区春日)で区内企業向けセミナー「基礎から始める海外展開」を共同開催した。輸出を検討している区内企業経営者らが、山田博・中小機構国際化支援アドバイザーの講演から海外販路開拓の基礎知識を学んだ。 セミナーは、主なテーマを「海外展開のプロセス」「販路開拓」「国際取引のリスクと対策」の3点に絞り、質問を随時受け付けるワークショップ形式で進行した。山田氏は、海外進出の目的の明確化を第一義とし、進出の理由や他の選択肢を勘案する検討ツールとして、中小機構のビジネス支援サイト「J―Net」にある海外展開セルフチェックを案内した。 取引には、大別して商社を介する間接輸出および販売店契約による直接輸出の2通りがあるとしたうえで、間接輸出はリスクや人材投資を軽減できる代わりに貿易知識が蓄積できない、直接輸出は海外経験を積めるが販売店保護法で契約解除制限を受けるとそれぞれのメリット・デメリットを説明。貿易に関する知識武装の必要性を強調した。 販路開拓段階では、社内体制整備にプロジェクトチームの組成を促した。「『行けばなんとかなる』では必ず失敗する」と慎重姿勢を求め、英語のできる人材確保、ホームページの英語化、資金確保の3つを不可欠とした。チームには、自社製品の分析と参入を計画している市場調査を踏まえ、進出後のあるべき姿を描く事業計画策定を推奨した。策定には、中小機構の海外展開事業計画作成ガイドの活用を勧めた。 「初めての海外展開で自社製品に強みはないのが普通」と述べ、自社ブランドの強化策には英語版ホームページでのPRに加えて海外展示会への出展も効果的とする一方、模倣対策面から記載する情報には注意を促した。 国際取引のリスクと対策では、国際商業会議所が策定した貿易条件の定義「インコタームズ」を紹介し、「自国の倉庫・工場から相手国の指定仕向地まで、商品を引き渡す場所によってリスクが増減するため、商談時の判断材料に有用」とした。国によっては頻発しがちな支払いの遅配対策として、前払いを条件付けるなどできる限り契約で縛るよう提案したほか、輸入企業の取引銀行が同企業に代わって代金の支払いを確約する保証状(L/C)も紹介した。 中小機構は2月6日、東京・虎ノ門の同機構本部で中小企業大学校・虎ノ門セミナー「税務関係書類のスキャナー保存で業務効率大幅アップ~会社の文書電子化の方法」を開催した。SKJ総合税理士事務所の袖山喜久造所長が講師を務め、帳簿や書類を電子化することのメリットや、電子化する際の留意点を解説した。中小企業の経営者、経理担当者ら約人が講師の話に耳を傾けた。 袖山講師は冒頭、政府は働き方改革、人手不足、生産性向上といった時代のテーマに沿う形で、紙から電子データへの移行を政策課題と捉えていると説明。電子帳簿保存法の制定、スキャナー保存制度の規制緩和をはじめとする関連法制度の改正・見直しが移行を後押しするとし、「5年後、年後には請求書を郵送するようなことはなくなっているかもしれない」と、移行スピードの高速化を予想した。 電子化に関連して、例えば、経費精算のため領収書をスキャナーで読み込みスキャンデータとしたり、スマートフォンやデジタルカメラで撮影したりする際には、スキャナーやカメラの解像度、画素数で一定以上のスペックを求められると指摘。また電子データの真正性を証明するためのタイムスタンプが欠かせないといい、「電子データ化と情報システムは深く関わる。クラウドサービスや情報システムのベンダーは認定タイムスタンプ事業者ともタイアップしているので、そうした事業者を活用するのが有効だ」と助言した。 袖山氏は自身が関わったという運送業者の電子データ化に言及。「ドライバーが荷物を送り届けた際に受け取る受領書が膨大な数の段ボール箱に収められ、その倉庫代が1000万円オーダーにもなっていた。スキャナーで受領書を読み込むシステムを構築し実践したことで、倉庫代を大幅に軽減できた」と、ペーパーレス化のメリットを説いた。基調講演する佐川氏 中小機構は2月~日の3日間、千葉市美浜区の幕張メッセで開かれた食品関連の国内最大級展示会「スーパーマーケット・トレードショー」(主催・新日本スーパーマーケット協会)内で、国の3法(新連携・地域資源活用・農商工連携)の認定を受けた中小企業の販路開拓を支援する中小機構のプログラム「NIPPON MONO ICHI」(ニッポン・モノ・イチ)を開催し、9社の出展を支援した。出展者は食品卸、小売りなどのバイヤーらに自慢の商品をアピールした。 ニッポン・モノ・イチは、同ショーの一角に食品卸の五味商店が設けた「こだわり商品コーナー」内で行われた。 出展した北海道米菓フーズ(旭川市)は、1月に発売したばかりの油を使わずに揚げた〝おかき〟などを出展した。トマトバジル、チーズコショウ、リッチコンソメなど味も8種と豊富だ。道内の研究機関と共同で油を使わない製法を開発、特許も取得した。「北海道はもち米の生産量が多いのに、おかきメーカーがなかった。畑違いの仕事だったが、7年前から製造を始めた。油を使わないおかきは食べても手に油がつかず、酸化しないため賞味期限も通常より2倍長い」(廣島俊郎代表取締役社長)と、新感覚の商品PRに余念がなかった。 石巻うまいもの(宮城県石巻市)は、東日本大震災後に市内の社が地元の食を全国に広めようと立ち上げた企業。新商品のサンマや銀鮭、アナゴなどのお茶漬けや、おでんなどを出品した。お茶漬けは地元産原料を中心に使用した高級品という。おでんは化学調味料が無添加で「仙台市で売れているが、ネットスーパーなどを通じて関東にも広がっている」(石巻うまいものに出資する山徳平塚水産食品事業部の平塚上次郎営業チームリーダー)。今後も商品開発を進め、石巻の味を普及させたい考えだ。 こんにゃく製品を並べたのが、北毛久呂保(群馬県昭和村)。「うまい、楽しい、おもしろい」を企業理念とし、種以上を展示。なかでも「こんにゃくジャーキー」は燻製ジャーキーのような味わいと歯ざわり。兵頭武志代表取締役は「こんにゃく芋生産日本一の昭和村産の原料にこだわり、製法も独自の樽練仕込みで、食感も他とは違うオンリーワンの製品。単価が高いため、おみやげ用が中心で、スーパーでは売っていない」と、一味違う販路の開拓を狙っている。 げんき本舗(愛媛県宇和島市)は地元産のかんきつ類を使用したドライフルーツを出展した。製造開始は3年前と日は浅いが、健康志向に合わせて無添加が売り物。果物だけでなく、野菜類を使った商品もある。「農商工連携により、安定して原料を仕入れられるのが強みで、価格競争力もある」(同社の鈴木幸氏)としている。 モノ・イチに出展したこのほかの企業は次の通り。 ▽あきた六次会(秋田県大館市)▽三浦米太郎商店(同にかほ市)▽白形傳四郎商店(静岡市)▽和田萬商店(大阪市北区)▽オオヤブデイリーファーム(熊本県合志市) 中小機構近畿本部と経済産業省近畿経済産業局は1月日、大阪市北区のブリーゼプラザで「ものづくり中小企業関西フォーラム」を開催した。中小機構近畿のものづくり支援事業の一環で、の中小企業支援機関が後援。事業構想から研究開発、市場の獲得や開拓に取り組んで成果を生み出している企業に技術経営への取り組み内容、事業推進の現状、経営の価値観などを紹介してもらうことで、イノベーションのポイントを共有するのが狙いだ。近畿地域の中堅・中核企業や支援機関を中心に関東などからの参加を得て、約150人が有意義な時間を過ごした。 基調講演には、自動車やロボットなどのさまざまな分野で重要な役割を果たすネオジム磁石を開発したNDFEB(京都市西京区)の佐川眞人代表取締役社長が登場した。同氏は2012年に、科学技術で独創的・飛躍的な成果を挙げ、科学技術の進歩に大きく寄与し、人類の平和と繁栄に著しく貢献した人物に授与される国際科学技術財団の日本国際賞を受賞している。 佐川氏は「新しいものづくりのニュークリエーション(nucleation=核生成)を目指そう」と題して、ネオジム磁石開発の経緯や同磁石製造方法の開発・実用化の取り組みを紹介。そのうえで「既存技術の延長線上の技術開発・事業計画も必要だが、社会が真に希求するニーズに対応するためには既存技術に根差さないニュークリエーション的なイノベーションを意識して研究成功を目指すことも非常に重要」と語った。同社は中小機構が運営するインキュベーション施設「京大桂ベンチャープラザ」に入居中だ。 パネルディスカッションは、革新的な蓄電システムの開発に取り組むコネックスシステムズの塚本壽氏、優れた溶射技術を持つシンコーメタリコンの立石豊氏、データを活用した新しいものづくりに取り組む山本金属製作所の山本憲吾氏の3人の代表取締役社長をパネリストに迎えた。3社とも近畿本部のものづくり支援でイノベーションを進めており、イノベーションを実現するための取り組みや経営理念などについて意見を交わした。 中小機構は2月8日、東京都港区のラーニングスクエア新橋で、海外でのビジネス展開を目指す中小企業と海外展開支援者のマッチングイベント「SWBS海外販路拡大相談会」を開催した。テーマを海外の販路拡大に絞り、商社社を含む海外展開支援のエキスパート企業・公的機関社・団体が、中小企業の530件の相談に応じた。相談会では、越境EC(電子商取引)や展示・商談会出展などのテーマ別に多数のセミナーを併催。イベント全体で約200人が参集し、海外展開支援の熱気に溢れる相談会となった。 特別セミナー「みつけよう!あなたに合った海外販路拡大手法~成功に導く手法選びの実務上のポイント~」では、海外販路開拓や海外企業との提携を支援するサードフォース(東京都港区)の秋田哲宏代表取締役が、海外販路開拓の方法として、展示・商談会と越境ECの活用および海外での自社拠点の開設を挙げた。 展示・商談会参加の利点を顧客候補が探せる点や競合性の把握とし、名刺を交換した企業には、個別具体的なメッセージを速やかに送るよう勧めた。越境ECでは、事前に情報を開示して海外取引のリスクを補完するためにも、工夫を凝らした英語のウェブサイト構築とオンライン販売および大手プラットフォームの活用による販売ルート拡大を促した。 海外拠点開設については、駐在事務所、販売所、製造工場などの可能性に触れながらも慎重を要するとした。役割が情報収集に集約されがちな駐在事務所は優先順位が低く、販売・製造拠点もパートナー企業の活用で補えるとした。現地子会社を設立する段階でも、初めのうちは固定費をかけずに済むバーチャルオフィスを推奨した。現地企業の買収も一案とし、買収先の販路で自社商品を販売する経営能力を求めた。 適切な市場は、テストマーケティングなどで客観評価、差異性、価格帯などの側面から自社商品の位置付けを認識したうえで選択すべきとした。支援機関の活用は有効として、中小機構の海外ビジネス戦略推進支援事業や中小企業国際化支援アドバイス制度などを紹介した。 日本商品調達代行事業を展開しているCOUXU(東京都千代田区)の高橋悠介マーケティングマネージャーは、「カ国2000企業から寄せられた日本商品調達依頼から紐解く今求められている日本商品とは?」の演題で講演し、海外バイヤーの希望商品把握を第一義とした。 革製の靴が主流の国に合成皮革の靴を提案した企業が日本と異なる商習慣を理解する段階から始めたケースや、日本の観光地限定菓子を日本でしか流通していない商品を求める企業に提案した時点でほぼ成約したケースなどを例示。海外での商品価値を理解できるのは海外バイヤーであるとして、ディストリビューターはじめ信頼できる現地パートナーとの連携を勧めた。 販路網構築コンサルティングを提供するピンポイント・マーケティング・ジャパン(横浜市中区)の大澤裕代表取締役は、「海外に販売パートナーをもつ方法」をテーマに、主にディストリビューターとセールスレップの違いを説明した。 買い手が期待できる標準的な商品をメーカーから一定数買い、所有権を得たうえで自社の在庫品として売るのがディストリビューターで、実績のない新製品でもコミッション契約で取り扱う個人や小規模事業者らがセールスレップと大別した。 ディストリビューターは、購入価格と販売価格の差額を利益とするため、メーカーとの値下げ交渉は「彼らの行動原理」と解説。ディストリビューターの社員が個人的にセールスレップを務めるケースがあるなど販売を巡る環境は多様化することから、両者の併用には一考を要するとした。 経済産業省関東経済産業局は2月5日、さいたま市のさいたま新都心合同庁舎1号館で「商店街セミナー」を開催した。商店街活性化のお手本として、静岡市のプレミアムフライデーに関する取り組みが紹介されたほか、長野県小布施町の地域文化資源を活用したまちづくりプロジェクトの昨日・今日・明日が示された。各地の商店街の店主や行政・支援機関の関係者ら約人が聴講した。 静岡専門店会および商店街振興組合呉服町名店街の理事長を務める森惠一氏は、静岡市では官民が協力し、企業・職場と市民・来街者、それにお店・施設の三位一体によるプレミアムフライデー事業を推進していると説明。そのうえで「バーゲンセールではなく、市民・来街者が豊かな時間を過ごせる場所の提供を心がけており、静岡茶の呈茶サービスや街角プチコンサートなど毎回、趣向を凝らした企画を立てて好評を博している」と近況を報告した。 竹内節夫・小布施町産業振興課長は、小布施町とゆかりのある葛飾北斎の浮世絵や木版画を集めた北斎館と、北斎を小布施に招いた豪商、高井鴻山の記念館について解説。「人口1万人の町に年間万人が来訪した年もある」と文化資産の効用を強調し、「駅から建物までの通称〝ダンプ街道〟には町並み修景事業により面的整備を図った。車から人への考えで道路の整備を今も進めている。住民にも来訪者にも心地よいまちづくりを目指していく」と話した。 そのほか、中小企業庁商業課および経産省中心市街地活性化室の担当者が商店街・中心市街地活性化に関する施策について説明。その中で、外国人観光客の呼び込み支援など今日的なテーマも取り上げた。また、中小機構や全国商店街支援センターのスタッフがそれぞれのサポート事業を紹介した。

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