20160901
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平成年度予算サポイン事業件採択中 企 庁景気動向活用進める企業ほど景況感良好着実に進む女性の登用職場環境整備で業績改善もモバイルで生産性向上AIが活躍する未来も展望虎ノ門セミナー小企業の売上DI2年連続でマイナス幅拡大日本公庫総研調査情報発信、相談機能の強化を東商が提言 起業・創業活性化で 経済産業省・中小企業庁は7月日、平成年度予算の戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)について、113件の研究開発計画を採択した。 サポイン事業は、「中小企業ものづくり基盤技術の高度化に関する法律」に基づき、研究開発計画の認定を受けた中小企業が産学官連携などによりものづくり基盤技術の高度化に資する研究開発、試作品開発、販路開拓などを促進することを目的としている。今回は4月日から6月9日(熊本県に構成員が存在する共同体は6月日)まで公募申請を受け付け、287件の応募の中から113件を採択した。 補助事業期間は2~3年度、補助額は年度の研究開発には上限4500万円、2年度目は初年度の3分の2、3年度目は同半額以内となる。 今回、採択された事業は以下の通り(認定中小企業、研究開発計画名の順)。◇ 【北海道】▽エヌビィー健康研究所=抗体遺伝子迅速単離システムを応用した機能性抗GPCR抗体製造の高度化▽トルク精密工業、トルク工業=日常品市場向けCFRP部品のプレス量産化技術の研究開発▽草野作工=発酵ナノセルロース(NFBC)の効率的培養方法と分離精製技術の確立による量産化▽トーフレ=耐水素脆性金属材料による水素ステーションのディスペンサー用フレキシブルホースの開発▽HiSC=業務車両オペレータの安心・安全な労働環境実現のための統合バイタル情報解析システムの研究開発 【岩手県】▽ジュークス=燃料電池用電極触媒の低白金化の技術開発と量産技術の開発▽セルスペクト=低侵襲に子宮内膜症の悪性化を評価できる光学経膣プローブの開発▽小西鋳造=複雑形状を持つ回転体鋳物用砂型の製造技術の確立 【宮城県】▽ワイドテクノ=ヘリコン波プラズマ技術を用いたミニマルファブ用超高速マルチスパッタ装置の開発▽仙台鈴木合金、鈴木合金=メタセラ材料のレオロジー特性を利用した新熱間成形加工プロセス技術の開発▽マテリアル・コンセプト=ペースト印刷法によるパワーモジュール回路基板形成方法の開発▽加美電子工業=大流量吐出高圧炭酸塗装機の開発▽東洋機械、成田鋼業=大容量非接触式マグネットクラッチを搭載した、ECOセーフティハイブリッド鉄道車両の開発 【秋田県】▽並木精密宝石=マルチEFG法による形状制御シンチレータ結晶の量産技術開発 【山形県】▽ウエノ=最新鋭小型高性能コモンモードラインフィルタの開発▽ティーワイテクノ=光計測による錠剤用徐放膜管理システム開発 【茨城県】▽つくばテクノロジー=ポータブル3D表示X線撮影装置の実用化開発▽ヒバラコーポレーション=IoT活用による遠隔地多品種少量生産対応型塗装システムの開発▽今橋製作所=IOTデジタルものづくりによる薄肉・複雑一体難形状を5軸機械加工で創成する生産システムの開発▽リソテックジャパン=マスクレス超低損傷加工を実現するミニマル・バイオテンプレート形成装置とミニマル中性粒子ビームエッチング装置の開発 【栃木県】▽オグラ金属=革新的技術による探査型ロボットの省エネ化・小型軽量化・低コスト化の技術開発▽オオハシ=架橋高密度ポリエチレンの低コストリサイクル技術の開発▽アシザワ・ファインテック=窒化物セラミックスの高品質・低コストを実現する循環型乾式ビーズミルを用いた原料粉体の新規粉砕技術の開発 【群馬県】▽群馬合金=次世代自動車向けSi/SiCパワーモジュール用超高効率スーパーファインピッチダイカスト冷却器の研究開発▽ART―HIKARI=異種金属溶接技術とその実用スポット溶接機の研究開発▽内外=金型・砂型の複合工法による高品質複雑形状鋳物の開発 【埼玉県】▽天谷製作所=次世代FPD生産用のオゾン添加常圧CVDプロセスの開発▽ベルニクス=スモールモビリティ、電動アシスト自転車用非接触給電技術の開発▽旭製作所=宇宙産業向けシームレス球形容器の技術開発▽ノベルクリスタルテクノロジー=β型酸化ガリウム単結晶基板の低コスト量産技術開発▽日本テクノ=アセチレン添加によるガス浸炭法及び設備の開発▽先端力学シミュレーション研究所=実験・シミュレーション融合評価技術による高耐熱パワー半導体モジュールの信頼性設計・評価システムの開発 【千葉県】▽ナノテック=高速成膜と密着性を両立した低コストDLC成膜技術の開発▽ESL研究所=複数ECUの統合シミュレーションシステムの研究開発▽ナノキャリア=核酸医薬送達を高精度化する細胞内バリア突破型ナノ粒子の開発▽吉野機械製作所=大型サーボプレス機におけるクラウニング予防技術の開発▽菊川工業=ショットブラスト(ピーン成形)による金属大板の自由形状をダイレス自動成形する技術の開発▽パイクリスタル=印刷できる高性能フレキシブル有機半導体集積回路技術を用いた大面積マトリックスセンサの開発 【東京都】▽神戸工業試験場=サイレントチェンジ対策/スクリーニング分析用質量分析装置・技術の開発研究▽カットランドジャパン=独創的歯車機構をコアとする「軽量・コンパクトな回転ケーブレス型円周自動溶接装置」の開発・製造▽アルファー精工、シナプス=レーザー露光技術によるロボット向け超微細MEMSコネクタの開発 【神奈川県】▽山内エンジニアリング=円筒絞り部品への内径加工を汎用プレス機のみで完結できる金型の開発▽三陽製作所=サーボプレスとCAEの高度利用により、中~小ロット生産に対応したボンデフリーの分流冷間鍛造技術開発▽レナテック=血中の微量金属測定によるがんリスク診断技術の開発▽イーバイク=電動アシスト自転車用高トルク、センサレスSRモータを用いたドライブユニットの開発 【新潟県】▽タンレイ工業=航空機用Ni基耐熱合金製リング部品のニアネットシェイプ加工技術の開発▽ナノテム=高能率・高品位加工を実現する多孔質ハニカムダイヤモンド砥石とハイドロプロセスを融合させた研削・研磨システムの開発 【富山県】▽VICインターナショナル=スマートフォン操作にてあらゆる場所で観察・分析を可能にする低価格可搬型高分解能顕微鏡の開発▽ライフケア技研=発汗計を搭載した世界初のウェアラブル型熱中症予兆チェッカーの開発 【石川県】▽村谷機械製作所=患者の負担を低減する脳神経外科手術用ダイヤモンド砥粒コーティング工具の開発▽カジレーネ=義肢向け熱可塑CFRPの多品種少量生産を可能にする革新製造プロセス 【福井県】▽ジャロック=Ti50Ni合金の組織緻密化による細径収縮/高耐久性/高自己拡張型ステントの開発 【長野県】▽夏目光学=高効率・高精度回転体型X線ミラーの製造技術の開発▽多摩川精機=回転軸の軸ガタ検出機能を付加した自己校正型ロータリエンコーダの開発 【岐阜県】▽高根シルク=高精細多積層転写技術を用いた透かし情報タグによる製品のブランド化▽名北工業=航空機・自動車部品等の材料と冷間鍛造間の加工最適化及び高生産性を実現する流体表面研削技術の開発▽ユーエスウラサキ=衝撃波による粉塵剥離メカニズムを応用したメンテナンスレス集塵装置の開発と事業化▽丹羽鋳造、武山鋳造=革新的高歩留り鋳造法を可能にする、経験値とITを融合した高効率鋳造方案設計支援システムの開発▽旭金属工業、スピック=薄層プリプレグシートを用いた航空機構造部品用熱可塑性樹脂複合材料の成形技術及び工程管理・検査技術の開発 【静岡県】▽東海部品工業=骨端用プレートの高品質・低コスト成形加工技術の開発▽静岡製機=農林業のニーズに応える小型・低コストバイオマスガス化発電システムの開発 【愛知県】▽成田製作所=大変形に対応し安全性を向上した鉄道車両用連結部内装パネルの試作開発▽ユニオンソフトウェアマネイジメント=手話の自動翻訳を実現させる高精度な動作検出と動作のパターンマッチングの技術開発▽朝日精密工業=リンク機構を有する自動開放システムの確立によるインサート成形用金型の研究開発▽美鈴工業=SteelHeater性能向上のための新規絶縁層形成技術の開発▽木化学研究所=次世代自動車部品用の新規高熱伝導性複合材料分散液の研究開発▽槌屋=航空機複合材構造用高強度・高弾性率隙間埋め材の開発▽アイサク=未利用バイオマス(有機汚泥)を燃料化する省エネ型低温乾燥プロセスの開発▽オザワ科学=単一の測定装置による熱電3物性値の同時計測可能な方法の開発 【滋賀県】▽近畿精工=メディカルマイクロニードルパッチ製造のための微細精密加工の研究開発▽ヒラカワ=水素混合燃料焚き小型高性能ボイラの開発▽パルスパワー技術研究所=高電圧半導体スイッチを使用した電子線滅菌用高電圧パルス電源の開発▽橋金属=自動車衝突安全規制に適合するステアリングコラムの溶接技術開発▽オーミック=骨格構造に最適な大腿骨骨折治療用BHA人工股関節システムの開発および実用化▽スマック=実車環境を模擬する電動車両用台上モータ駆動システム評価装置の開発▽日吉=化学発光式小型・多項目水質測定装置の開発 【京都府】▽トスレック=超高濃度ウルトラファインバブル(UFB)による牛乳等飲料の非加熱殺菌装置の研究開発▽プラズマイオンアシスト=大電流急速充放電を可能にした蓄電デバイス用導電性DLC長尺アルミ箔電極の開発▽NDFEB=究極の高均一性・高磁気特性・高生産性Nd―Fe―B焼結磁石の製造装置開発▽佐々木化学薬品=高発現表層タンパク質を標的とした低コスト迅速分析を可能とする微生物検査の革新▽応用電機=新超音波2波法・皮質骨骨強度測定法による若年からの骨強度診断システムの開発 【大阪府】▽八光=サイズ可変式非対称型高周波スネアの研究開発▽関西触媒化学=高品質蓄光顔料の高効率大量合成プロセスの研究開発▽松徳工業所=IIoTを活用した高強度締結部品向け廉価熱処理・表面処理連続プロセスの開発▽誠南工業=食品・飲料品・医薬品分野における抗酸化機能製品の見える化を実現する活性酸素量の最適制御可能な活性酸素生成装置の開発▽パール工業=再生医療用世界初高周波大面積プラズマ遺伝子導入装置の開発 【兵庫県】▽金井重要工業=生体内分解性ステープルの量産技術開発▽ロータス・サーマル・ソリューション=革新的冷却部材の最適化量産製造プロセスの開発 【奈良県】▽住江織物=精密伸線・表面処理技術を用いた繊維型太陽電池の生産性向上及び緯糸挿入技術を用いた布帛型太陽電池製造プロセスの開発 【岡山県】▽タツモ=低コスト・高生産性を実現する革新的有機半導体結晶膜塗布装置の開発 【広島県】▽オリエント=航空機用繊維強化樹脂材料の高効率曲面仕上げを可能とするフレキシブルメタルシートの実用化開発▽音戸工作所=自動車用デフギアの高強度化を実現するための高精度歯面設計システムの構築▽久保田鐵工所=二酸化炭素排出削減に貢献する超小型・軽量、高効率な電動ウォーターポンプの開発 【山口県】▽アルモウルド=世界初・八角断面縫合針を実現するワイヤ伸線加工技術の高度化とその装置の開発 【香川県】▽伏見製薬所=角質層内セラミドの増加作用を有する合成カエデタンニンの低コスト大量生産技術の開発▽メドレックス=バイオ医薬品の経皮吸収を可能にする粘着テープ化技術の開発 【福岡県】▽稲築サイエンス=接触式光ファイバスタイラスにより数μm径(幅)・深さ数百μmの微小径深穴(深溝)のナノ単位計測を非破壊にて可能にする世界初の3次元形状測定装置の研究開発▽ロジカルプロダクト=患者と医師双方の負担軽減のため、ワイヤレス給電技術を活用した「消化管内自走式カプセル内視鏡」の開発▽TCK=レーザーアブレーション技術を用いて生体組織の構造解析を高速かつ低価格で実現するナノレベル3D構造解析システムの開発▽豊光社=外観検査装置の検査精度向上のための曲面配線技術を用いたLEDリング照明の開発▽サイム=精密夾雑物除去及び高精度光学選別技術によるASRプラスチック高度回収システムの開発▽トータルケア・システム=紙おむつ焼却量の削減および処理料金低減を目的とした、紙おむつ由来プラスチックの脱塩素処理技術等による、紙おむつの完結型マテリアルリサイクルプラントシステムの開発▽芙蓉開発=高齢者の特性に合わせた独自のロジックを持つ学習型人工知能を搭載した自動診断システムの開発▽KNE=小型集積モジュール型電子部品の実装歩留まりを高め、生産性を向上させるための高精度移載を実現するハンドラーシステムの開発▽レイドリクス=世界初の低遅延・高信頼・高安全な産業用無線LANシステムに関する研究開発▽I&Tニューマテリアルズ=電池の大容量化、充放電速度の高速化及び高サイクル特性並びに低コスト化を目的とした、アルミニウム繊維を集電体として用いた革新的リチウムイオン電池の開発▽鷹取製作所=「高安全性・高信頼性」「小型化・軽量化」「高速化」を実現した波動歯車減速機を用いた革新的自律制御電動バルブ開発 【佐賀県】▽ワイビーエム=地盤改良工事での安心安全な改良杭施工のための比抵抗計測技術を用いた着底・混合判断システムの研究開発 【熊本県】▽クリスタル光学=難燃性マグネシウム合金の機械加工による部品製造技術の開発▽東邦電子=イリジウムの温・熱間伸線加工技術による、半導体ウエハテストの不良率低減を目的としたプローブピンの製造開発▽果実堂=次世代型植物エストロゲン「グリセオリン」の大規模工業化▽天草池田電機=水銀法規制対応の為の低温プラズマ技術を活用した高効率・高演色性が実現可能な水銀レス無電極ランプ装置の開発 【沖縄県】▽沖縄プロテイントモグラフィー=クライオ電子顕微鏡によるタンパク質の個別分子構造解析手法の確立と薄膜サンプル調製プロセスの開発 生産年齢人口の減少や共働き世帯の増加などに伴い、職場における女性の存在感が高まっている。企業活動においては新しい視点の取り入れや男性の働き方改革としても位置付けられるなど、人手不足に対応する労働力確保だけでなく、企業の成長に女性の活躍が不可欠という認識も広がりをみせてきた。 また、政府は女性が就業しやすい環境の整備を政策の柱の一つとして掲げている。「日本再興戦略2016―第4次産業革命に向けて―」(成長戦略)では、2020年までに「指導的地位に占める女性割合%」「~歳の女性就業率%」のほか、2013~年度で「約万人分の保育の受け皿整備」「約9万人の保育人材確保」などを目標とする。 帝国データバンクが年から毎年7月に実施している「女性登用に対する企業の意識調査」(今年7月~日実施。以下、女性登用調査2016)によると、管理職(課長相当職以上)に占める女性の割合は平均6・6%で、昨年に比べてわずかに上昇した。さらに、女性役員は前年より0・3㌽高い平均8・7%。従業員数に占める女性の割合が前年並みで推移する中で、女性登用は少しずつではあるが進んでいる。 また、女性の登用・活用に向けた対応状況により、企業の景況感が異なるという結果もみられる。7月の「TDB景気動向調査」によると、景気DIは・4となった。前月と比べると4カ月ぶりの改善となったものの、前年同月と比較すると3・0㌽低下しており、依然として企業を取り巻く経済環境は厳しい状況が続いている。しかし、女性の活用・登用を「進めている」企業の景気DIは・9で、全体を1・5㌽上回った。一方、「進めていない」企業の景気DIは・9となり、女性の活躍を推進している企業ほど景況感は高くなっている。前年同月と比べても、女性の活用・登用を進めている企業の方が、景気DIは小幅な落ち込みにとどまった。 他方、4月1日に「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(女性活躍推進法)が施行された。同法では女性が職業生活において、その希望に応じて十分に能力を発揮し、活躍できる環境を整備することを目的として、女性の活躍推進に向けた行動計画の策定を常時雇用労働者が301人以上の企業に義務付けている(300人以下の企業は努力義務)。「女性登用調査2016」の結果をみると、常時雇用労働者が301人以上の企業では8割超の企業が策定済みのほか、努力義務の企業でも策定済みの企業は約5割にのぼる。とくに「女性の積極採用」や「配置・育成・教育訓練」「女性の積極登用・評価」「継続就業」などへの取り組みを進めている。ただ、性別役割分担意識の見直しなど「職場風土改革」について策定している企業は少なく、意識面での取り組みが遅れていることも浮き彫りとなっている。 また、帝国データバンクの「女性登用に対する企業の意識調査」(年7月~日実施)では、女性の活躍推進が企業の業績(売り上げ)にも影響を与えることが明らかとなっている。この調査によると、企業が女性の活躍を促進するためには、「社会の制度拡充」「家庭の負担軽減」「職場の働き方見直し」が重要な鍵となる。これらの重点項目を実施することで、女性管理職割合の上昇↓売り上げ増加確率の上昇というプロセスを経て、企業の業績改善へとつながる。とりわけ、重点項目のうち「職場の働き方見直し」は「社会の制度拡充」より女性管理職割合の上昇に対して3・8倍強く影響する。さらに、女性管理職割合が1%上昇すると、売り上げ増加確率が0・%上昇するという関係性もみられる。女性が活躍できる環境を社会・家庭・職場それぞれで構築していくことは、企業業績の改善に結びつく可能性を高めていく。 「女性登用調査2016」では、女性管理職がいない企業が半数にのぼる一方で、企業の4社に1社は今後、女性管理職が増加すると見込む。さらに、自社で活用・登用する女性として、企業の1割が社外の人材も視野に入れている。女性が活躍できる職場環境を整えることは自社の業績改善につながるだけでなく、企業を取り巻く外部要因の変化から自社の業績を支える効果もあるといえよう。(帝国データバンク産業調査グループ情報企画課)(2)第1175号平成28年9月1日(木曜日) 日本政策金融公庫(日本公庫)総合研究所は8月8日、小企業の2015年度決算(年月~年3月期)状況調査結果を公表した。それによると、前年度と比べて売り上げが増加した企業の割合は・2%、減少した企業は・0%となった。売上DI(前年度と比べ増加した企業から減少した企業を引いた割合)はマイナス・8と、前年度からマイナス幅が1・3㌽拡大した。マイナス幅の拡大は2年連続。ただ、採算DI(「黒字」―「赤字」企業の割合)は6年連続で上昇した。 この調査は、同公庫取引先の従業員人未満の小企業1万社に対し、6月中旬時点で調査した。有効回答数は6607社(回答率・9%)。 売上DIを業種別にみると、製造業は前年度の1・8からマイナス6・1と、マイナスに転じた。非製造業は0・1㌽低下のマイナス・2だった。非製造業の中では、情報通信業がプラス・6からマイナス・5と大きく落ち込んだ一方で、建設業がプラス水準を維持した。 黒字企業の比率は・8%で、赤字企業の・6%を上回った。黒字企業の割合が上回るのは3年連続。この結果、採算DIは前年度から2・7㌽上昇して8・2となった。採算DIを業種別にみると、製造業と卸売業を除くすべての業種で前年度から上昇し、小売業を除くすべての業種でプラス水準となった。 増収増益企業の割合は前年度から0・6㌽低下して・7%。半面、減収減益企業は0・8㌽上昇の・5%だった。 東京商工会議所はこのほど、「チャレンジングな起業・創業による活力あふれる日本を目指す提言」をまとめた。日本経済の持続的成長のためには、起業・創業が盛んな経済社会が必要と指摘。起業・創業を実現させる環境づくりとして支援策などを広く伝える情報発信やワンストップ相談機能の拡充、創業初期企業の着実な成長などを求めている。 提言では、創業にチャレンジすることを評価する社会、失敗しても再チャレンジできる社会的文化への変革が必要としたうえで、①起業・創業を実現させる環境づくり②創業初期企業の着実な成長③チャレンジする文化、失敗が糧として評価される文化の醸成―の3点をポイントとした。 中小機構は7月日、東京・虎ノ門の同機構本部にソフトバンクの首席エヴァンジェリスト(最新トレンドや技術の解説・啓蒙専門職)の中山五輪男氏を招き、虎ノ門セミナー「生産性を向上させるモバイルインターネットや人工知能が活躍する未来社会」を開催した。会場には約人の中小企業経営者らが集まり、モバイルやロボットの活用効果やAI(人工知能)と共存する働き方などを例示する中山氏の話に熱心に耳を傾けた=写真。 セミナーでは、IT(情報技術)やAIロボットなどが企業の生産性向上や業務改善に効果的だった実例紹介と、AIが人間の生活を変えていく未来社会を展望した。 中山氏はまず、モバイルインターネットの活用例として、マイクロソフトの「サーフェス3」の導入効果を示した。乳製品製造・販売の協同乳業(東京都中央区)では訪問先で見積書修正などが可能になり、帰社する手間が省けて残業時間を短縮できたことや、電気設備の設計・施工の高橋電気工業(同)では図面や仕様変更などの要求に施工現場で即応し、顧客満足度が上がったことなどを紹介した。 次に、ソフトバンクの感情認識人間型ロボット「ペッパー」の活用効果を紹介。ドラッグストアのケアルプラス(福岡市博多区)が増加する中国人客向けに中国語を話す商品説明係として使っていることや、クルーズ船運航のシーライン東京(東京都港区)が待合室に搭乗案内係として配置し、人手不足を補っていることなどを示した。 最後に、IBMのAI「ワトソン」を説明した。ワトソンは、人間の言葉を理解する能力に優れたコグニティブ(認知型)・コンピューティングで、人間と同様に情報から学び、経験を積んで成長するという。 ソフトバンクは、コールセンターや法人営業部などに導入済み。顧客の問い合わせには、ワトソンが導き出す答えに基づいて対応している。 AIは感情と記憶を蓄積することで自我を持ち、自己判断で行動し始めることが予見されている。2045年にAIが人間の能力を超えるシンギュラリティー(技術的特異点)を迎えるとされる問題について中山氏は、「AIとロボットが活躍する未来にマッチした人間の役割は必ず生まれてくる。〝彼ら〟と共存して仕事の質を上げていくのが、これからの働き方になると思う」と述べ、時代の変化に順応できる人間になることを促した。

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