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「大切」と「業績」の因果明らかに「人を大切にする経営学会」第2回全国大会都産技研恒例の「イノベスタ」開催ロボット開発支援や3Dものづくり 技術、設備を公開RESAS第Ⅱ期開発年内に2次リリース1面参照人が成長する「仕組み」作れ東商・中野支部がセミナー大賞にスタック電子東商「勇気ある経営大賞」グループ補助金グループ採択第次と9次避難指示区域人  事-------------------------------------------------------------------- (2)第1153号平成27年10月1日(木曜日) 東京都立産業技術研究センター(都産技研)は9月、の両日、東京・青海の同センター本部内で「イノベスタ2015」を開催した。同イベントは、都産技研の活動内容を知ってもらうことを目的として毎年同時期に開いており、日ごろは接することができない最先端技術に触れられるなど参加者から好評を博している。 今年はロボット開発支援、3Dものづくり、海外展開支援などを中心とした技術や設備などを公開。最先端の動向を伝える特別講演や実機の前で行うミニ技術セミナーなど盛りだくさんの内容で構成された。初日はビジネスデー、休日となる2日目はファミリーデーとして、サイエンスショーや工作教室なども開かれ、家族連れで終日にわたり賑わった。 1階のエントランスでは、都産技研が開発した恐竜などのロボットが来場者を出迎えた。そのほか、深海探査機「江戸っ子1号」の展示と深海で撮影された映像が見られるコーナー、大学など協定機関が開発する展示、3Dプリンターの実演などが来場者の関心を集めていた。 特別講演のうち、中小企業各社が得意とする技術を持ち寄り事業化に成功した「江戸っ子1号プロジェクト」について、岡本硝子取締役の高橋弘氏が「江戸っ子1号とガラス球の開発」と題し、プロジェクトの概要と町工場の活性化・技術伝承で下請け体質から脱却する取り組みを紹介した=写真。 東京・葛飾のゴム製品開発会社の社長が、大阪の町工場による宇宙衛星「まいど1号」にならい海底探査機の開発提案から始まり、信用金庫の中小企業向け技術支援システムを利用して大学などと連携し、海洋研究開発機構の支援を取り付けた経緯を説明。「2億円の費用が必要とみられ当初は手が出せなかったが、多くの方の助力で支援をいただけ、専門企業も巻き込んだ本格開発に進むことができた。基本部材はすべて国産化し課題を解決しながら昨年、8000㍍の深海探査に成功することができた。これで本格的な事業化への可能性が見えてきた」と強調した。 プロジェクトは、企業体質の改善を促しただけでなく産学・異業種連携の実施例を示すことができたなど多くの成果を生み出している。岡本硝子を中心に事業化への取り組みが始まり、今後は漁業支援や海底の長期観察など新しい展開も始める計画としている。 このほか、ロボット、航空、3Dプリンターのテーマで、それぞれ第一人者による講演が行われた。 また、都産技研が取り組む技術分野を短時間で知ることができる、テーマに分けられたミニ技術講習会では、実際に使用されている機械に触れながら研究者が熱心に技術概要を説明していた。 都産技研が開催するイノベスタの名称は、技術変革の〝イノベーション〟と、お祭りの〝フェスタ〟を掛け合わせた造語で、職員が考案したという。 ◆中小企業基盤整備機構(9月日) ▽退職(業務統括役)陣山繁紀=経済産業省へ復帰 人を大切にする経営学会(会長・坂本光司法政大学大学院教授)は、9月~の3日間にわたり、東京都調布市の電気通信大学内で第2回全国大会を開催した。昨年の前回大会は学会発足を中心としていただけに今回の開催が学会として実質的なスタートになる。大会テーマは「人を大切にする経営は企業業績を高めるか」とし、「人を大切にする経営」と「企業業績を高める」との間にある因果関係を明らかにすることを目的とした。会場には全国の大学で経営学を専攻する学者や会員企業らが参集し、従来の経営学とは視点の異なる新たな生きた学問としての考え方を通して、企業のあるべき姿を探った。第3回となる来年は駒沢大学で開催される。 全国大会の冒頭で挨拶した坂本会長は「かつて日本は、世界から羨望された時期があったが今はどうか。急速に進む高齢社会、人口減少、経済問題など諸課題を抱えている。この解消策となるのが、人を大切にする会社を増やしていくことだ。学会設立の目的は、これまでの経営の考え方や進め方、そのベースになる経営学を創造的に破壊し、人々の永遠の幸せを追求、実現させることにある。業績は結果であり手段であるという経営学を広く普及させていきたい」と語った=写真。 続いて大会実行委員長の竹内利明・電気通信大学特任教授が「今回が実質、初の学会開催になる。今後に続くモデルケースとなるよう努力していきたい。新たな経営学としての実践と定量的な研究を行い日本発のグローバル・スタンダードを目指したい」と話した。 基調講演として、ケーズホールディングス代表取締役会長の加藤修一氏が登壇し「がんばらない経営」をテーマに自身の体験に基づく経営哲学を語った。家業の電器店に入ったとき、毎年%成長をして年間で倍になったら会社を大きくするのを止めようと考えたという。「しかし、年経ったら売上高が100億円、年で1000億円となり社員も3000人に増えた。これ以上は成長しなくてもいい。だから当社には売上目標などないし、社員にノルマもない。頑張る必要がない。だが、好調な業績を維持している」と現状を説明した。 社員に対しては売り上げを伸ばせとは言わず、プレッシャーを与えない楽しい職場づくりを目指してきたという。「部下に命令すれば、いやいや行動を起こすが、部下が自ら行動を起こすように誘導すれば、みんな気持ちよく責任をもって動いてくれる。自分の視点ではなく相手の視点になることが大事だ。それが分かる社員ばかりだから社員教育をしなくてもよいし、新人教育も先輩の姿を通して見習ってくれる。会社を強くするのは人の力だ」と語った。 その後、竹内特任教授の進行で「人を大切にする経営は企業業績を高めるか」をテーマにパネルディスカッションが行われた。日本レーザーの近藤宣之代表取締役社長が「社員が社長を誇りに思えるような経営をしているかどうか。社員と一体化できるようトップが変わるべき。人を大切にすれば必ずリターンがある」と強調。アタックスグループの西浦道明代表パートナーは「社員が成功体験をつかめる場をつくることを心がけている。人に感謝されることでモチベーションが高まる」とし、パソナキャリアカンパニーの渡辺尚プレジデントは「上司に気を使わない、怒らない、優しさと規律ある会社にすることで成長する」と語った。 今回の全国大会初日は企業見学会、2日目に年次総会と全国大会、3日目は2会場に分かれての研究発表や経営セッション、ミニシンポジウム、研究発表の総括などが行われた。 経済産業省・中小企業庁は9月1日、東日本大震災からの復興を目的とする「中小企業等グループ施設等復旧整備補助事業」(グループ補助金)の第次公募と、避難指示区域等向け公募で、岩手、宮城、福島の3県合わせてグループを採択した。補助総額は120・8億円(うち国費・5億円)。 グループ補助金は、東日本大震災からの復興のリード役となり得る「地域経済の中核」を形成する中小企業等グループが復興事業計画を作成し、県の認定を受けた場合、施設・設備の復旧・整備について補助する制度で、補助率は国と県合わせて4分の3。これまで次にわたる公募で、北海道、青森、岩手、宮城、福島、茨城、栃木、千葉の各県で計605グループに4546億円(うち国費3031億円)を交付決定している。 今回は5月日から6月日まで、岩手、宮城、福島の3県で次公募、福島県での原子力発電所事故に伴って設定された避難指示区域を対象とした9次公募を行い、計グループを採択した。平成年度は従前の施設等への復旧では売り上げ回復等が困難な場合、新分野需要開拓等を見据えた新たな取り組みも支援対象としており、今回はグループが該当している。 今回、採択したグループは次の通り(グループ名、代表者と構成者数、所在地、業種の順)。 東京商工会議所は、革新的・創造的な技術・技能や経営手法で独自性のある製品・サービスを生み出す中小企業を表彰する第回「勇気ある経営大賞」の受賞企業を決定し、9月日に公表した。171社の応募があった中から、栄えある大賞には、高周波と光の伝送機器を製造しているスタック電子(昭島市)が選ばれた。顕彰式典は月8日に東京・紀尾井町のホテルニューオータニで開かれる。 そのほかの受賞企業は次のとおり。 【優秀賞】▽ウエマツ(豊島区)▽CSS技術開発(多摩市) 【特別賞】▽北星鉛筆(中央区)▽ヒカリ(板橋区) 【奨励賞】▽井口一世(千代田区)▽協育歯車工業(台東区)▽協和(千代田区)▽コスモテック(立川市)▽ジャパンメディアシステム(千代田区)▽新栄スクリーン(品川区)▽日本ビジュアルサイエンス(新宿区)▽ハセベ(荒川区)▽ロイヤルブルーティージャパン(神奈川県川崎市)◇ 【岩手県】▽大槌町住宅建築グループ=阿部勝建設等6者(大槌町)建築・土木工事業、左官工事業等▽大船渡気仙地域鮮魚・養殖流通グループ=東北資材工業等者(花巻市)水産加工業、卸売業、発泡スチロール製品製造等▽三陸水産復興活性化グループ=アサヤ等者(釜石市)水産加工業、鮮魚出荷、卸売業、飲食業、定置網漁業等▽鍬ヶ崎もやいの会=佐羽根屋等7者(宮古市)小売業、卸売業、一般公衆浴場、理容業等▽再生!田老まちづくりグループ=山長商店等者(宮古市)小売業、理容業、飲食業、建設業等 【宮城県】▽気仙沼施設住宅メンテナンスグループ=小野寺工業等者(気仙沼市)建設業、製造業、倉庫業、運送業、小売業等▽玉浦地区土木・建築関連グループ=森商事等8者(岩沼市)建設業、不動産貸借業、運送業、造園業等▽宮城ブランド水産物高度加工技術復興グループ=砂長寿味噌本舗等者(石巻市)水産加工業、食料品製造業等▽包装資材で気仙沼を元気にするグループ=双葉印刷等7者(気仙沼市)印刷業、製造業、小売業等▽『気仙沼健康コミュニティ』グループ=スポーツアカデミー等7者(気仙沼市)スポーツクラブ運営、不動産賃貸業、卸売業、自動車運行管理業、食品販売業等▽石巻コミュニティ・地域産業復興グループ=石巻ピーアール等者(石巻市)小売業・飲食業・水産加工業、製造業、サービス業等▽石巻生活コミュニティ復興グループ=白光電機等353者(石巻市)飲食業、小売業、卸売業等▽雄勝・北上・河北地区建設系廃棄物等再生資源化促進グループ=熊谷産業等者(石巻市)建設業、リサイクル業、運送業等▽石巻水産関連復興グループ=石巻魚市場等317者(石巻市)水産加工業、運送業等▽仙台港特区製造グループ=ケー・エス・ケー等7者(仙台市)製造業、産業廃棄物処理業 【福島県】▽希望のいしずえ自動車・製造・建設復興グループ=鈴健モーター等者(いわき市)自動車整備・販売・車検業等▽さんさんいわき復興グループ=グローバル・アシスト・ジャパン等者(いわき市)サービス業、飲食業、広告業等▽相馬食料品製造販売グループ=サンエイ海苔等5者(相馬市)水産物食料品製造業・旅館業・食料品卸売業▽浜通り食品販売流通グループ=味の浜藤等者(いわき市)水産加工業、小売業、卸売業等▽いわき四倉港水産加工団地グループ=海宝水産等6者(浪江町)水産加工業▽久之浜町復興促進支援グループ=白圡哲也等9者(いわき市)建築設計、飲食業、商業施設管理等▽環境機械・リサイクル製品製造販売促進グループ=村田工事等者(いわき市)環境機械、鋼材加工、部品製造等▽相馬港港湾関連物流グループ=相馬港湾運送等者(相馬市)運送業、製造業等▽浜通り木材・木製品供給連携グループ=福島県木材協同組合連合会等者(福島市)素材生産、製材業、木材製品販売等▽いわき浜の伝統産業復興推進グループ=多七商店等者(いわき市)水産業、食品加工業、飲食業等 【避難指示区域等向け】▽南相馬住民帰還・子育て支援グループ=鹿島総業等9者(南相馬市)ゴルフ場、旅館業等▽国道288号線維持グループ=田中建設等6者(双葉町)建設業等▽都路地域建設業グループ=環境土木等者(田村市)建設業等▽川内村商業施設運営支援グループ=かわうち屋等者(川内村)食品小売業、畳製造業等▽川内村帰還者地縁再生グループ=あぶくま川内等者(川内村)温泉業、卸・小売業等 東京商工会議所中野支部は9月8日、中野区の同支部会議室で「今いる人材が最高の成果を生み出す『仕組み』のつくり方」と題するセミナーを開催した=写真。講師は中小企業に特化した人材育成の仕組みづくりで講演活動を行っているブレインマークスの竹井美和氏。 同氏は冒頭、最高の成果を生み出すのは、優秀な人材を新たに雇うことではなく、今いる人材であるとし、そのためには仕組みのつくり方を知るべきだと強調した。多くの中小企業は人と組織の問題を抱えているが、「経営者が自分の基準を満たす社員を求め続けている限り、平穏な日々は訪れない」と語り、良い人材に依存する人材志向ではなく、良いプロセスに依存するプロセス志向でなければ成長できないとした。 そのためには、経営者が目的と働き方を明確にし「何のための会社なのか、何のために存在しているのか、何を成し遂げたいのかであり、経営者が〝ミスター価値観〟となることだ」と話した。さらに社員に「任せる」ことを明確にする組織図を作成、そこに機能と権限、責任を持たせる手法を紹介。その上でキャリアパス、人事評価制度、教育プログラムを連動させることで人が成長する仕組みができあがるとしている。 竹井氏は「目的価値観を明確にして企業文化形成に取り組むこと。さらに機能と責任を明確にして任せる仕組みをつくり、社員の頑張り方を示し、承認するなどで人が成長するための普遍的な仕組みをつくることができる」と語った。 地方創生☆RESASフォーラム2015では、内閣府の平将明副大臣が「RESASの第Ⅱ期開発」について説明した。 4月から提供を開始した第Ⅰ期は、①産業②農林水産業③観光④人口⑤自治体比較―の5つのマップで構成される。例えば、産業マップ内の全産業花火図(限定メニュー)では、都道府県、市区町村単位の企業数、従業者数、売上高、付加価値額、取引流入額の産業別割合を四角の大きさで表示でき、主要産業や域外からお金を稼ぐ産業などを特定できる。自治体マップでは、企業数、事業所数、従業者数などの「経済構造」、創業比率、黒字赤字企業比率などの「企業活動」、一人当たり地方税、固定資産税などの「地方財政」など自治体間で総合的な比較が可能だ。 これに続き、6月から第Ⅱ期の開発を始め、9月日に第Ⅱ期の1次リリース分を追加した。具体的には、産業マップでは、企業・事業所・工場単位で強みの産業を特定できる「稼ぐ力分析」、150万件を技術分野別に検索できる「特許分布図」、貿易構造を把握できる「輸出入花火図」、1995年から年間の「海外への企業進出動向」を追加。産業マップはこれまで、自治体の一部職員向けの限定メニューだったが、今回提供したデータはいずれも一般の人も閲覧可能だ。 平副大臣は産業マップについて、RESASに加え「国や都道府県、市町村の中小企業支援策について調べられる中小企業庁のサイト『ミラサポ』も参考にしてほしい」と述べた。 また、農林水産業マップでは農業データの提供を始めたほか、観光マップでは外国人の動向分析を加えたなどと説明。これに続き、「月中旬には2次リリースも予定している」とした。

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