20150915
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中小企業関連予算概算要求1面から続  く6 新陳代謝・事業承継の促進7 人材確保支援の充実8 資金繰り支援等過去最高、社出展「JASIS2015」開催中小機構 国際化支援相談コーナー設置人事事業承継時の負担軽減年度中小企業関連税制改正要望経 産 省景気動向トリプルメリットが追い風に日本経済、7~9月期から回復軌道へ年度成長率は+.%を予想経済の成長エンジンに大学発ベンチャー8社を表彰JSTNEDO中小企業の%が賃上げ中企庁、雇用状況調査 前年度比.ポイントアップ 日本経済は、新興国経済の減速に加え、後述する一時的要因の影響もあって、景気回復の動きに一服感がみられる。2015年4~6月期の実質GDP(国内総生産)成長率(2次速報)は前期比▲0・3%(年率▲1・2%)と、3四半期ぶりのマイナスとなった。個人消費や輸出が大幅に減少したほか、設備投資も1~3月期に大きく増加した反動から小幅ながら減少に転じた。 ただし、7~9月期以降の日本経済については、以下の4つの要因から、回復軌道に復すると見込んでいる。 第1に、4~6月期のマイナス成長は一時的要因の影響が大きく、7~9月期以降はそうした下押し圧力のはく落が予想される。4~6月期は、天候不順、食品価格の高騰などが個人消費の押し下げに働いたようだ。輸出についても、全体として年初にかけての増勢の反動減が表れたとみられる。 第2に、①金融緩和に伴う円安・株高②緊急経済対策などの財政面からの支援③4割を超える大幅な原油安―という「トリプルメリット」が、景気回復の追い風になるとみられる。みずほ総合研究所では、「トリプルメリット」によって年度の成長率は約1%㌽押し上げられると試算している。省エネ補助金などの設備投資促進策に円安・株高や原油安の効果が相まって、企業の設備投資計画には前向きの姿勢がみられる。公共投資も緊急経済対策の進捗により、4~6月期にかけて増加した。 第3に、雇用・所得の改善が続くことで、持続的な消費回復の環境が整うとみている。労働需給のひっ迫などを背景とした賃上げの拡大や企業収益の回復に伴うボーナスの増加に加えて、女性・高齢者の雇用増もマクロでみた雇用者所得の拡大要因となる見込みである。 第4に、やや中長期的な視点になるが、安倍政権が進めるコーポレート・ガバナンス改革も前向きな企業行動を後押しするとみられる。先行研究によれば、ガバナンスの質が高い企業ほど企業価値が高いとの関係が確認されている。ただし、短期的な視点で経営効率を高めようとすると、設備投資や雇用の抑制によるコスト削減につながりかねないため注意が必要だ。 以上の回復要因によって、年7~9月期以降が年率1~2%程度のプラス成長に復する結果、年度通年の成長率は+1・1%に持ち直すと予測している。 年度は、経済が自律的な回復軌道をたどる中で、後半にかけて年4月の消費増税を前にした駆け込み需要の顕在化も見込まれる。個人消費や住宅投資が高い伸びとなることで、年度の成長率は+1・9%と高成長を予測している。 みずほ総合研究所で試算しているGDPギャップは、年4~6月期時点で潜在GDP比▲2・0%(約兆円の供給超過)となっている。 本見通しに基づくと、景気が回復軌道に復することでGDPギャップは再び改善していくと見込まれる。年度下期には、駆け込み需要によって経済活動の水準が押し上げられることもあり、GDPギャップの供給超過はいったん解消すると予測している。 コアCPI(生鮮食品を除く総合消費者物価指数)の伸びは、消費増税の影響を除くと年4月(前年比+1・5%)をピークに縮小しており、年7月時点では同0・0%となった。円安による食品価格の上昇などを通じた物価押し上げ効果を、原油安に伴うエネルギー価格下落の影響が上回っている。 今後は、これまでの原油価格下落分の電気料金・ガス代への反映が進むことで、コアCPI前年比は小幅なマイナスで推移すると見込まれる。年度後半からは原油安による押し下げ効果が徐々にはく落するものの、年度通年のコアCPI前年比は+0・1%になると予測している。 年度になると、原油価格が緩やかながらも上昇に転じることや緩和的な金融政策を背景とした円安が続くことなどから、コアCPIには上昇圧力がかかるとみている。年度のコアCPI前年比は+1・1%に高まると予測している。もっとも、「2016年度前半頃」に2%程度に達するとの日銀の見通しからは下振れるだろう。 以上のように、コアCPIには大きなアップダウンが生じることが予想される。一方、エネルギー価格などの影響を除く基調的なインフレ率については、需給ギャップの改善や賃上げの拡大とともに、緩やかながら上昇する見込みである。食料(酒類除く)・エネルギーを除くベースのCPI上昇率は、年度が+0・6%、年度が+0・7%と予測している。(みずほ総合研究所経済調査部)(2)第1152号平成27年9月15日(火曜日) ◆中小企業基盤整備機構(8月日) ▽退任(事業推進役兼近畿本部長)小渕良男 ◆同(9月1日) ▽理事 小渕良男▽近畿本部長(四国本部長)事業推進役・中島龍三郎▽四国本部長(近畿本部副本部長兼近畿本部企画調整部長)高山千佳歳▽企画部広報統括室広報課長兼情報化推進担当役を解く 企画部広報統括室審議役・森田英嗣▽販路支援部審議役(経営支援部審議役)二戸光弘▽関東本部審議役(販路支援部販路支援課長兼情報化推進担当役)宮本幹▽企画部広報統括室広報課長兼情報化推進担当役(販路支援部参事)林隆行▽販路支援部販路支援課長兼情報化推進担当役(販路支援部参事)皆川芳隆▽関東本部参事を解く 販路支援部参事・樋口光生▽関東本部審議役(関東本部参事)笹岡健治▽同参事(同副参事)松澤素子 ◆同(9月日) ▽近畿本部副本部長兼近畿本部企画調整部長(企画部広報統括室審議役)森田英嗣下村文科大臣(前列中央)と並んで記念撮影する受賞者ら ○中小企業・小規模事業者人材対策事業【・5億円(拡充)】 ・地域の事業者のニーズを把握し、若者、女性、シニアなど多様な人材を都市部や地域内外から発掘し、紹介・定着まで一貫支援を行う。 ◆厚労省施策との連携 ・雇用関係助成金等の周知・利用促進など、厚生労働省とも連携して人材不足等に悩む中小企業・小規模事業者を支援する。 ○きめ細かな資金繰り支援【261・4億円(継続)】 ・政策金融・信用保証制度により、中小企業・小規模事業者に対する資金供給の円滑化を図る。 ○認定支援機関による経営改善計画策定支援事業【億円(新規)】 ・中小企業・小規模事業者が行う経営改善計画の策定に対して、金融機関や税理士等の認定支援機関の取組を支援する。 ◆改正商工中金法、改正信用保険法 ・危機対応時における商工中金の機能強化、NPO法人の資金調達の円滑化に関する措置を講じる。 ○消費税転嫁状況監視・検査体制強化等事業【・1億円(継続)】 ・転嫁Gメンの474名体制で、消費税の円滑かつ適正な転嫁が行われるよう、引き続き万全を期していく。 ○中小企業取引対策事業【億円(継続)】 ・下請事業者の連携促進や、下請代金支払遅延等防止法の厳正な運用、原材料・エネルギーコストの転嫁対策、官公需情報の提供等、取引の適正化を図る。 ◆制度の検討等 ・金融機関・認定支援機関の評価の見える化や、信用保証制度の在り方の検討、バーゼル規制への対応等を行う。 経済産業省は平成年度の税制改正要望をまとめ、8月日に公表した。それによると、①未来投資を拡大する成長志向の法人税改革②地域経済再生、中小企業・小規模事業者の活性化③車体課税の抜本的見直し―の3つが柱となる。 このうち、「地域経済再生、中小企業・小規模事業者の活性化」に関する主な要望は次のとおり。 ◆新たな機械装置等の投資に係わる固定資産税の見直し=国際的にまれで、設備投資コストの上乗せとなる機械装置等の固定資産税について、平成年度税制改正大綱における検討事項を踏まえ、新たな投資による地域経済活性化の効果等の観点から、新規取得する機械装置等について固定資産税の償却資産課税の減免を図る。 ◆外国人旅行者向け消費税免税制度の拡充=地方における消費税免税店・旅行消費額の拡大を促すため、免税の対象となる一般物品の最低購入額を「1万円超」から「5000円以上」に引下げる。また、旅行者情報・購買情報等を店舗において電子的に収集・活用する仕組みの構築に向けた検討と連動して、将来的な免税手続きの電子情報化に向けて検討する。 ◆少額減価償却資産の特例措置の延長=中小企業者等が万円未満の設備を取得した場合、合計300万円まで取得価額を損金算入できる措置を平成年度末まで2年延長する。 ◆交際費課税の特例措置の延長=中小法人が交際費を支出した場合、800万円まで全額損金算入することができる措置を平成年度末まで2年延長する。 ◆事業承継の円滑化のための税制措置の強化等=個人事業者が保有する事業用資産に係る事業承継時の負担を軽減するための措置の創設等を図る。また、取引相場のない株式の評価方法の一要素である株価の上昇による中小企業の税負担の増大を踏まえた税制措置等の見直しを図る。 ○地域創業促進支援事業【億円(拡充)】 ・産業競争力強化法の認定を受けた市町村で起業する創業者や第二創業者に対する支援を行う。 ・市町村と連携して行う、創業支援事業者の取組を支援する。 ◆官公需法の改正 ・創業間もない中小企業の官公需への参入を促進するべく、国等の契約の基本方針の作成等の措置を講じる。 ○中小企業・小規模事業者の事業引継ぎの促進【億円の内数(拡充)】 ・後継者問題を抱える事業者の事業引継ぎを促進するため、全国展開する事業引継ぎ支援センターの機能を強化する。 ○経営者保証ガイドラインの周知・普及【1億円(継続)】 ・個人保証に依存してきた融資慣行を改善する。 ◆承継円滑化法の改正 ・遺留分特例の対象を親族外承継まで拡充等の措置を講じる。 アジア最大級の分析機器・科学機器の専門展「JASIS2015」(主催・日本分析機器工業会、日本科学機器協会)が9月2~4の3日間、千葉市美浜区の幕張メッセで開催された=写真。国内外から過去最多の498社・機関が出展、最新の製品や技術などをアピールし、3日間の来場者は約2万3000人を数えた。中小機構は出展者などの海外市場開拓の高まりを受けて、国際化支援相談コーナーを設置、中小企業などの相談に応じた。 「未来発見」をテーマとした同展は、分析・科学機器の一般展示に加え、ビッグデータ関連の特別展示、各種コンファレンスやセミナー、さらには隣接するホテルで出展者による新技術説明会も併催。来場者に最新の製品や技術を多角的に訴求する場となった。 中小機構は主催者からの要請により同展内に相談コーナーを設置してきたが、今回も海外機関ブースが集まった「インターナショナルオーガナイゼーションコーナー」に出展。事前予約を含めた企業などの海外展開の相談に対応した。 同展に毎回出展しているという矢部川電気工業(福岡県大牟田市)は、水素燃料CO(一酸化炭素)濃度計測装置などをアピールした。燃料電池車などの燃料として注目されている水素燃料は、CO濃度の検査が定められている。同社が開発中の装置は水素ステーションなどに設置し、仕様に示された不純物CO濃度を迅速に計測。「来年2月には商品化できる」(担当者)という。アルミ精製制御装置の開発では国の新連携事業計画の認定を受けるなど技術力に定評があるだけに、「同業者を含めて大きな関心を持ってもらった」(同)。 液体や粉末などを混合する各種の自動振しん盪とう器を実演したのは、ヤヨイ(東京都文京区)だ。研究・分析など向けに縦横、回転などさまざまな動きで液体などを撹拌できる。「当社の製品は頑丈ながら、音が静かなのが特徴」(大阪営業所の櫻本繁氏)という。同展には毎回出展しているが「大手企業と交流できる点も有利」(同)と話した。 経済産業省・中小企業庁は8月日、平成年度の中小企業・小規模事業者の賃上げ状況を含む雇用状況調査の集計結果を公表した。それによると、常用労働者1人当たりの平均賃金引き上げ(定期昇給分含む)について「引き上げる/引き上げた」とする企業の割合が・6%に達し、前年度の・3%から3・3㌽上昇した。賃上げした企業のうち、ベースアップ(ベア)を実施した企業割合も・9%と、前年度から4・7㌽アップし、全国的に賃金を上げる中小企業が増えているとしている。 この調査は、平成年春闘妥結結果などを踏まえて、中小企業・小規模事業者の賃上げや雇用状況を把握するため、昨年に続き実施。今回は6月に中小企業・小規模事業者約3万社に調査票を送り、7月末までに提出があった7352社の状況をまとめた。 賃金を「引き上げる/引き上げた」と回答した企業の主な理由は、「人材の採用・従業員の引き留めの必要性」が・4%と最も多く、人手不足感が読み取れる。次いで「業績回復・向上」が・1%と続いた。一方で、賃金を「引き上げない/引き上げていない」理由では「業績回復・向上が不十分」が・5%を占めた。 引き上げ状況を地域別にみると、「引き上げる/引き上げた」とする回答が北海道から沖縄まで9地域すべてで増加した。 ベアについては、「実施する/した」との割合は・2%(賃金を引き上げた企業における割合は・9%)。ベア実施を従業員規模別にみると、従業員数が人以下の企業では8・4%に対し、100人超の企業では・5%と、従業員規模が大きくなるほど実施した企業の割合が大きくなっている。ベアを実施した企業のうち、引き上げ額については「1000~2000円未満」が・6%で最も多く、「6000円以上」は・9%と、前年度に比べ1・7㌽上昇した。 また、大卒初任給を引き上げた企業は6・8%(前年度比2・2㌽上昇)、高卒相当者の初任給引き上げは8・1%(同2・0㌽上昇)となった。 一方、雇用環境については、「人員を増やした/増やす予定」と回答した割合は・5%と半数を超え、前年度より6・5㌽上昇。その中で「常用労働者を中途採用で増やした」との回答が・1%と最も多く、中途採用による人員増加を実施している企業が多いことが分かった。 科学技術振興機構(JST)と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の共催による「大学発ベンチャー表彰2015」の表彰式が8月日、開催中の「イノベーション・ジャパン2015」の会場となる東京・有明の東京ビッグサイトで開かれ、ベンチャー企業8社などを表彰した。 大学発ベンチャー表彰は2014年度から始まり、大学などの成果を活用して起業したベンチャーのうち、今後の活躍が期待される企業と、とくにその成長に寄与した大学や企業などを表彰する制度。2年目となる今回からはJSTとNEDOの共催となり、新たに経済産業大臣賞とNEDO理事長賞を創設。件の応募の中から、外部有識者で構成する選考委員会が選定した=表。 下村博文・文部科学大臣も出席して行われた表彰式では、冒頭、JSTの中村道治理事長が「今回の表彰はベンチャー企業だけでなく、それを支援した大学、企業なども表彰するのが特徴。今後も日本経済の成長エンジンとなる大学発ベンチャーの支援を続けていく」と挨拶。続いて下村大臣が「今年は安倍総理が初めてシリコンバレーを訪問したほか、改訂した成長戦略でも引き続きベンチャー支援を強調している。今回受賞された企業はこれを機に、より広く社会に認知され、活躍できるよう願っている」と述べた。また、経済産業大臣政務官の関芳弘氏は「技術力で世界をリードしていくには、絶えずシーズを生み出していくことが必要。その意味で大学発ベンチャーの成長が重要で、今後も新産業の創出に大いに期待している」とした。 この後、8社の大学発ベンチャー企業代表者と支援した大学などの研究者、企業担当者に表彰状とトロフィーが贈られた。受賞後には、文科大臣賞の創晶の安達宏昭代表取締役社長らと、経産大臣賞のC&Aの鎌田圭代表取締役社長がそれぞれ自社の事業についてプレゼンテーションした。最後に選考委員長の松田修一・早稲田大学名誉教授が「審査では、外部の支援を受けて、より高い成長を目指す点を加味した。応募者はいずれも甲乙つけ難かったが、研究者と経営者の情熱を感じた」などと講評を述べた。 なお、受賞企業のうち、文科大臣賞の創晶、NEDO理事長賞のマイクロ波化学の2社は、中小機構が運営するインキュベーション施設「彩都バイオイノベーション・センター」(大阪府茨木市)、特別賞のパイフォトニクスは「浜松イノベーションキューブ」(浜松市)のそれぞれ〝卒業〟企業、経産大臣賞のC&Aは「東北大学連携ビジネスインキュベータ」(仙台市)の入居企業。また、特別賞のスリープウェルは、中小機構が主催する起業家表彰制度「ジャパン・ベンチャー・アワード」(JVA)で今年、特別賞を受賞している。 一方、イノベーション・ジャパン(JST・NEDO共催)は、国内の中小・ベンチャー企業や大学、公的研究機関などの研究成果を社会還元や技術移転促進、実用化に向けた産学連携のマッチング支援を目的として、の両日、開催された。今回は「未来を創る〝知〟が集結」がテーマ。会場は大きくJSTゾーンとNEDOゾーンからなり、全国から500超の大学や研究機関、民間企業などが出展。来場者と活発な商談や意見交換などが行われた。また、NEDOやJSTによるセミナー、出展者プレゼンテーションなども行われ、2日間の来場者は約2万1000人となった。

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