Incubation Report vol.11
24/28

インキュベーション事業 2019年度活動報告23わが国有数の中小ものづくり企業が集積する東大阪市。自ら技術開発した製品が市場で評価され、自社のブランド力が育つことで、従業員が誇りをもって働ける会社にしたいとの思いから起業し「マイクロナノシャワーヘッド」の販路開拓に成功。グローバル展開を目指す株式会社 JAPAN STAR 。同社代表取締役社長の池田 博毅 氏にこれまでの経緯、事業展開、今後の展望についてお話を伺いました。株式会社 JAPAN STAR05起業、会社のおいたち ― なぜ、新たな会社を起こしたのですか 以前は、祖父が起ち上げ、二代目である父が社長を務めていた金属加工の会社に勤務していました。社内に完成品事業部を立ち上げて浄水器を開発したところ、塩素の少ない水が求められる時代が来て、浄水器の販売は順調に拡大しました。しかし、中小企業のつらいところで、中核の技術や製品までは自社で完成させられても、最終製品として販売するのは大手企業でした。利益も大企業がほとんど持っていくわけです。 そこで浄水器の事業は父の会社に残し、自分は自社ブランドの商品を開発することで市場から正当に評価されたい、労働分配率も高く、従業員が自信と生きがいを持って働き、日々改善に取り組水事業で東大阪のものづくりをブランドへと育てるベンチャー企業める会社にしたいと考えて、2008年5月に新会社である株式会社 JAPAN STAR を起ち上げました。事業の展開と現在 ― 自社ブランドを育てるといっても目算はあったのですか 現在はマイクロナノバブルシャワーヘッドに事業を集中していますが、そこに至るまでには紆余曲折がありました。実は起業してから色々なことにチャレンジしまして、以前は次世代型照明器具「冷陰極蛍光ランプ」事業も展開していました。よく「全く違う分野の事業を運営するのは大変でしょう」と言われるのですが、私は外部のリソースを組み合わせて事業を組み立てるのが割と得意なんです。 マイクロナノバブル発生装置についても、当初はクエの養殖や工場で使用される切削油等の洗浄機に組み込んだりして活用範囲を拡げました。しかし、こういう取引は量産までには至らず、いかんせん安定した事業にはなり得ませんでした。そこで、マイクロナノバブルシャワーヘッドに「選択と集中」する決断をしたのです。現在のところ、これが功を奏しています。― メディアに取り上げられるなど、認知度は向上していますね 中小機構が主催する新価値創造展やギフトショーなどに出展し、地道な活動をしてきました。結果として、美容関係の商社からOEM商品を供給して欲しいという依頼もあり、美容室ルートでの販売も始まっています。噂が広がり始めて色々なところからお声を掛けていただけるようになりました。地方の電器店、中国系商社などからもお声がかかるようになりました。 最近では、日本テレビの「女神のマルシェ」で取り上げていただき、認知度が上がりました。さらにスキンケア系化粧品でブランド力のある株式会社ドクターシーラボが会員向けにオリジナル商品として販売することになり、日本経済新聞の記事にも取り上げられて、売上高も急激に伸びました。ドクターシーラボ社とは、大企業と下請けという関係とは異なる、とても良い協力関シャワー水に含まれる空気のサイズをナノレベルにする独自の「ナノバブル発生機構」を搭載したシャワーヘッド。「ナノバブル発生機構」は、水に圧力をかけて空気を抜き、抜いた空気を剪断により細かくして水に戻す機構。ごく小さい泡を含むシャワー水による保湿・保温、洗浄・消臭、節水効果が期待される。水中の残留塩素を除去するカートリッジのオプションがある他、一般家庭用、美容院やペットショップ向けといった業務用の品揃えがある。製品紹介マイクロナノバブルシャワーヘッドクリエイション・コア東大阪BI入居企業活動事例家庭用シャワーヘッド「ナノフェミラス」シャワーヘッド基部にナノバブル発生機構が搭載されており(この画像では4機)、脱気、剪断により小さくなった気泡を含むシャワー水が放出される

元のページ  ../index.html#24

このブックを見る