Incubation Report Vol.10(電子ブック)
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Incubation Report Vol.1022インキュベーション事業活動入居企業の活動気自動車認証を初めて取得)から発売されている電気自動車「Tommykaira ZZ」のシートベルトに当社の印刷技術が採用されています。従来の単色印刷では実現できないデザイン性を追求したカラフルなシートベルトです。そして、これから ― 今後のビジョンをお聞かせください 事業領域としては、新たに2つの柱を成長させたいと考えています。一つの柱はプリンテッドエレクトロニクス分野です。具体的には量子ドット(Quantum dot)材料を用いたディスプレイの製造プロセス開発にチャレンジしたいと思っています。世の中ではバックライトで発光させる液晶ディスプレイ(LCD)が普及していますが、今後は素子が自発光する有機ELディスプレイ(OLED)の量産化や更に次世代の量子ドット用いた高画質ディスプレイ(QLED)の開発が見込まれています。QLEDの一つの特徴は低価格化でインクジェット印刷技術を欠かすことができません。我々は、この分野で存在感を示したいと考えています。 もう一つの柱は、医薬(錠剤)分野です。錠剤への印刷は誤飲防止の為、視認性向上が必要です。現在、打錠、スタンプ、レーザー、インクジェットといった方式があります。視認性の観点からはスタンプとインクジェットが優位になりますが、インクジェット印刷技術は錠剤に触れることがなく、印刷ができることが高く評価されています。 ここ2、3年はさまざまな分野に対応するために即戦力として熟年技術者を採用して一気に技術基盤を確立させたいと考えています。また、今後の事業継承を踏まえて同時に優秀な若手技術者の採用も行いたいと考えています。近い将来、社会の公器として株式公開を目指せるように努力していきたいと思います。■入居のきっかけ  大手電機メーカーを退職した後に役員に就任した装置メーカー2社でも、くまもと大学連携インキュベータを活用していました。くまもと大学連携インキュベータやインキュベーションマネージャー(IM)の良さを知っていましたので、会社を設立した時に迷わず決めました。■入居しての変化  設立当初は、技術コンサルティングが中心でした。入居してから、周りの環境変化もあり、「ものづくりをやろう」と決め、今では食品分野、産業印刷分野、テキスタイル分野、プリンテッドエレクトロニクス分野、医薬分野などへ展開を始めています。■入居して良かったこと、将来の入居者へのメッセージ  仕事に専念できることが最大の魅力です。研究や商談以外のことは一切気にする必要はありません。共用施設が充実していて、入居者はメンテナンスや掃除のことを心配する必要はありません。また、展示会情報や助成金情報など常駐するIMが提供してくれます。特に中小機構本部を含めて熊本県、熊本市などの公的機関との連携も深まり、信用力が向上したことで外部機関からも注目され始めています。今後は、他の入居企業とのコラボレーションも含めて新たな価値が創造できることを期待しています。 KIT-CC㈱は、社員の平均年齢が53.3歳の会社です。しかし、皆さん若々しく、「感謝報恩(社会に恩返し)、創造革新(ワクワクする開発)、心身健康(志を高く持つ)」をモットーにインクジェットの技術革新に取り組んでいる企業です。また、新しい分野(プリンテッドエレクトロニクス分野、医薬(錠剤)分野)にも積極的に取り組んでいます。これからの成長が期待されます。(役職等は2018年9月現在のものです。)代表取締役冨田 健二会社名KIT-CC株式会社代表取締役冨田 健二所在地熊本県熊本市中央区南熊本3-14-3事業概要・食品・医薬:可食インクを用いたインクジェット印刷装置及びユニット(食品用プリンター、錠剤用印字ユニットなど)の製造開発・プリンテッドエレクトロニクス関連:インクジェット印刷実験機(レジスト塗布など)の製造開発・研究開発、要素開発:インクジェット評価装置の製造開発・上記関連装置に関する、インク吐出、インク供給装置など、必要な関連技術に関しての価値提供及び技術開発コーディネートURLhttp://www.kit-cc.net/2015年11月KIT-CC株式会社設立2015年11月高速FOODプリンター開発に着手2016年6月高速FOODプリンターを製品化2017年4月水性インクを用いた缶印刷の開発に着手2017年6月くまもとベンチャーマーケット二火会に登壇2017年7月テキスタイル装置(布地印刷)の制御基板開発に着手2018年5月テキスタイル印刷用の制御基板の量産開始会社情報会社略歴インキュベーションの利用くまもと大学連携インキュベータチーフインキュベーションマネージャー堀 義親担当マネージャーからのコメント くまもと大学連携インキュベータは、中小機構が、熊本県、熊本市及び熊本大学をはじめ地域の大学などと連携して運営する大学連携型インキュベーション施設です。IMが常駐し、産学連携や知財戦略、事業計画の作成や資金調達、販路開拓など入居企業のさまざまな課題解決をサポートします。くまもと大学連携インキュベータBI紹介〒860-0812熊本県熊本市中央区南熊本3-14-3https://www.smrj.go.jp/incubation/kdri/

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