Incubation Report Vol.10(電子ブック)
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インキュベーション事業 2018年度活動報告21インクジェット技術の特徴を活かし、顧客と共に新たな価値を創出し、ものづくりに関するさまざまな課題を解決する技術集団として創業したKIT-CC(キット)株式会社。代表取締役の冨田健二氏に、起業の経緯、事業内容、今後の展望についてお話を伺いました。KIT-CC株式会社03起業、会社のおいたち ― 起業したきっかけと社名の由来を教えてください 私は大手電機メーカーで産業用途のインクジェットヘッドの開発に携わってきました。早期退職後にインクジェット関連の装置メーカー2社の役員を経て、仲間と共に2015年11月にKIT-CC株式会社を設立しました。専務の小島は大手事務機器メーカー出身、常務の野口は大手ケミカルメーカー出身で、ともにインクジェットに深く関わったメンバーの集まりです。役員2名のほか、従業員が4名いますが、何れもインクジェット関連で開発を共に行ったメンバーです。平均年齢は53.3歳です。 KIT-CCはKey of Inkjet Technology - Creative Companyの略です。インクジェット技術を生かして、新たな価値を提供し、社会に貢献したいという思いが込められています。インクジェットテクノロジーで価値創造に挑戦する、熊本発ものづくりベンチャー事業の展開と現在 ― 御社の強みを聞かせてください 紙やフィルムへの印刷は大手印刷メーカーと大手装置メーカーにはかないません。ところが世の中にはインクジェットによる印刷ニーズは多く、多様化が進んでいます。従って、一つの装置ですべてを解決できるわけではありません。大手メーカーは量産型の開発製造を得意としていますが、個別用途に合わせたカスタマイズや数台の装置を開発製造することには消極的です。創業当初、我々が過去から繋がりがある大手装置メーカー、大手ヘッドメーカー、大手インクメーカーからさまざまな案件をご紹介していただいて事業を始めました。 インクジェット関連装置は、印字アプリケーション、ヘッド駆動基板、ヘッドユニット、インク供給機構、ワーク搬送機構、全体を取りまとめる装置制御システムで構成されています。一つ一つが特殊な要素技術を必要としています。これらすべてに強いネットワーク(高い要素技術を有するメーカー)を有しているということも我々の強みの一つです。 また、お客様からは企画、構想、提案、装置試作、装置完成、納入まで非常に小回りが利き短納期開発できるという点を評価されています。また、大手企業時代の人脈、技術力、人柄も商談の推進において、プラスに働いていると信じています。― 紙とフィルム以外にはどのような用途がありますか 菓子類への印刷など食品用プリンターの最大手にOEM供給をしています。今年、飲料用金属缶への印刷実験機を製作し、展示会にて発表を行い、事業の柱として成長させていきたいと思っています。季節ごとの絵柄の入替、ひとりひとりの名前や顔などのオンデマンド印刷は、オンリーワンのオリジナル品としての楽しみが拡がります。また、環境に配慮して金属缶への印刷には特殊水性インクを用いています。加えて、飲料を充填した缶にも印刷可能で物流の簡略化にも繋がります。 その他には、GLM株式会社(大手自動車メーカー以外で電缶、フィルムへのインクジェット印刷実験機金属缶をはじめとする円筒形の地金面やフィルムに下地処理なしで、花王が開発した水性ルナジェットインクを、ダイレクトに印刷できるIJ方式のデジタル印刷機です。内容物が充填されたアルミ缶への直接印刷も可能です。製品紹介くまもと大学連携インキュベータBI入居企業活動事例

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