ハンズオン支援事例集(平成29年度)
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54東京パラリンピックをチャンスと捉えた組織体制整備―人事・組織、モノづくり、原価管理体制整備への複合支援―という外部の目が入ったことによって、それは放置してよい問題ではないことが認識され、2期目の支援を一旦中断し、まずは、特定課題の解決を先行させることにした(3期目支援として後述)。  その後、3期目支援が終了し、特定課題解決に目処がついたことから、H29年1月から2期目支援を再開。その際、プロジェクトリーダーの生産統括部長が、現地体制の整備・強化のため上海工場に駐在することになったため、2期目の再開時からは、3期目支援で成果を上げた溶接・縫製工程担当の課長をプロジェクトリーダーにするとともに、前プロジェクトリーダーとも連携し、2期目支援の取組みを中国工場へも横展開して進める事になった。(支援の内容)1)生産マネジメントの強化  ①生産管理体系の見直し  ②生産計画と運用、情報管理の見直し  ③品質向上の取組と海外工場との連携2)生産フローの見直し  ①生産フローの基本設計  ②生産統制方法の見直しと情報化  ③海外工場との連携(支援の成果)・営業、管理部門に従属的であった製造部門が主体性を持ちに活動。(工数把握が出来るようになり、生産計画調整を実施)・生産上の課題発掘と改善のPDCAを廻すことが出来るようになった。・モノと流れの情報の整理と各作業の標準化に伴い生産性や品質向上が図れた。第3期<経営実務支援事業②>(平成28年7月~平成28年12月(6ヶ月)) 2期目支援の中間報告会で明らかになった溶接工程・縫製工程の問題と、外注問題を対象に、徹底的に「なぜ」、「なぜ」を繰返し、改善を行った。 3期目のプロジェクト推進体制としては、溶接・縫製工程担当の課長をプロジェクトリーダーとし、プロジェクトメンバーは部下3名の少数精鋭体制とした。中小機構のアドバイサーは多くの現場改善及び現場改善指導実績のある大手自動車メーカーのOBを選定し、管理者は活動の継続性を考え、2期支援のアドバイザーを担当しているチーフアドバイザーにした。(支援の内容)1)工場全体のモノと情報の流れ図に基づく課題摘出と改善計画の作成・対策。  ①モノの停滞個所の明確化と原因の把握2)溶接・縫製工程の2Sとネック調査と原因把握  ①改善目標の設定と改善計画の作成、対策(PDCA管理と進捗管理方法の理解)  ②物流導線を考えたレイアウト改善 (支援の成果)・見える化により、今まで見えなかった出図遅れ等が改善。リードタイムが25%短縮。・溶接外観不良の半減、部品欠品は55%低減。・外注への不具合情報フィードバックによる不良低減と外注指導が出来る人材の育成。 3期目の支援は、2S、見える化、レイアウト変更などの改善により、リードタイムが25%短縮し、溶接・縫製工程、外注での問題が大幅に改善した。同時に、メンバー全員の改善マインドが醸成された。3期目支援の改善成果を実感しながら、第2期支援を再開した。 以上のような、これまで3期にわたる支援を総括すると、1期目支援では、定性的な業務の仕組みや組織体制の構築といった支援を行い、人と組織の管理基盤を整備した。そして2期目支援で、生産マネ中国工場外観

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