ハンズオン支援事例集(平成29年度)
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28高付加価値自社製品の新市場開拓に挑む―ステンレス鋼用ノンフッ素溶接焼け除去剤の販路開拓支援―知識とニーズを把握し、新市場展開のノウハウを蓄積すべきであると、中小機構 近畿本部の販路開拓コーディネート事業の活用をアドバイスされたことが中小機構活用のきっかけとなった。 販路開拓プロジェクトマネージャーは、当社へ訪問し、本事業のリーダーと面談。化学品商社の事業を中心にし、幅広い顧客ニーズ情報を保有し、そのニーズを基に自社製品の開発を行うという事業の中で、企業のポテンシャルの高さを認識した。また同時に自社商品を新市場で事業展開するための販路開拓のノウハウが自社に不足していること、さらに新規製品の事業展開には、既存製品の営業担当も関与させて全社の新規事業展開のレベルアップを図りたいとの社長の思いを理解した。 販路開拓プロジェクトマネージャーは、企業ヒアリングを通じて、優れた特徴を有する新製品の事業展開の可能性を確認するとともに、販路開拓事業での支援が必要であることを理解した。 これらの状況を踏まえ、今回の販路開拓コーディネート事業では、ターゲット市場を明確にすること、そこでのニーズを確認すること、さらに、他の課題に対して当社がお役に立てることはないか探索することを念頭に製品の認知だけでなく当社が進める「ものづくり支援」について理解してもらうことを念頭に、取り組みをスタートさせた。 支援全体を通じて、新市場への事業展開方法を理解し、またターゲット企業訪問を通じて、販路開拓の足掛かりを見つけることにより、新規市場展開の自社でのレベルアップが図れると考えた。 本活動にあたっては、本事業のリーダーを中心に既存製品の営業メンバーを加えるとともに、佐々木社長自らも参加し新しい市場への参入を社内外に意思表示した。また、全活動に新入社員を専属として参加させることで、新規事業を担う世代を創出する取り組みとして進められた。 また、中小機構のメンバーは、販路開拓プロジェクトマネージャー、担当チーフアドバイザー、職員が中心となり、プロジェクト体制を構築した。第1期<販路開拓コーディネート事業>(平成28年6月~平成29年4月(11ヶ月)) 本事業は、1)マーケティング企画のブラッシュアップの期間と、2)テストマーケティングの実践の期間に分けられる。第1段階:マーケティング企画のブラッシュアップ(マーケティング仮説の設定)①商品の特徴と顧客のメリット、競合商品との比較検討の実施。 販路開拓プロジェクトマネージャーは、新製品の特徴、当該製品が解決する「ステンレス溶接時に発生する酸化皮膜」を念頭に、ステンレス製品が使用される市場およびそこでの課題を再度明確化することを助言し、企業様に検討いただいた。また現状使用されている薬剤の問題を念頭に置くとともに、本製品の利便性から考えた用途について企業様が中心となり検討を進めた。②アプローチ先分野の明確化 検討した用途を基に、以下のアプローチ市場を企業様が主体的に設定した。 ・毒物の使用を嫌う市場への展開:食品関連分野 ・塗ってふき取るだけの利便性の訴求:プラント関連分野 さらにこれらの分野については、機械・プラントを製作する側と、それらの機器を使用する側の双方プロジェクトマネージャーの視点と経営課題の設定プロジェクト推進体制支援内容と支援成果プロジェクトマネージャーのひとこと 当企業は、「顧客のものづくりを支援する」というコンセプトのもとに、顧客ニーズに合った化学薬品の供給を行う商社機能を主とした企業である。その中で収集した多くの顧客ニーズをベースに新製品開発に展開し、より付加価値の高い事業展開を目指されている。今回の販路開拓コーディネート事業で得られた新事業展開のノウハウを活用され、佐々木社長のリーダーシップの下で、全社レベルでの新事業展開のレベルアップと今後の事業発展を期待したい。田上 和生 近畿本部販路開拓プロジェクトマネージャー

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