ハンズオン支援事例集(平成29年度)
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24コア技術を活用した自社ブランド製品の市場開拓への挑戦―レーザクリーニング装置『イレーザー(ELASER)®』の販路開拓支援―うち1社に見積書の提出まで進捗した。 支援活動の重点項目については、3つの分野でイレーザーに関する次のような市場性の評価や改善点についての様々な情報収集ができた。①受容性と商品評価について<食品加工の製造分野>・洗浄薬剤を使用せずに汚れを落とせる点が従業員の健康被害防止につながる。・冷凍食品製造ラインの銅板の清掃に役立つ。・水を使えない乾燥系の製品ラインや焼き菓子ラインで有効である。・水を使用する生産現場の錆の除去に有効である。・生産設備の汚れ除去の効果が確認できた。・工場見学通路から見える生産ラインの清掃にも有効活用できる。・殺菌効果があると使用の機会が多くなる。・汚れやすい番重(薄型の運搬容器)の洗浄に使えると良い。<樹脂成型品製造分野>・押し出し機のストレーナー(濾過器)の洗浄用途に可能性がある。・清掃時にラインを止める必要がある場合は効率化メリットがない。・レーザ照射後の製品や設備への影響が無いことの証明が必要である。<金属塗装分野>・塗装後の廃液処理に活用の可能性がある。・廃液の廃棄コスト削減につながれば塗装業界内で大きな市場性がある。・洗浄テストの結果、塗装後の廃液処理に活用の可能性がある。・塗装分野は化学物質を使用しているため、レーザ照射による化学変化(毒性物質の発生等)の分析が必要 以上のように食品加工品を製造するアプローチ先において高評価を得たことから、イレーザーの有用性が確認できた。一方で、樹脂成型品製造分野と金属塗装分野においては、限られた範囲にはなるが、現状で対応すべき販売対象先の優先順位としては低いということがわかった。 価格の受容性については、洗浄にかかる費用や異物混入対策の費用を考えれば決して高くないと好意的に受け止められた。工場長決裁の範囲である500万円以内だと導入しやすいという意見をいただいた。4)支援活動の成果 今回の支援での大きな成果は、これまで不透明であったイレーザーの具体的な用途や適用箇所が明確になったことである。 食品加工の製造分野で、「ドライ品や水を使う装置の焦げや錆の除去」に効果が認められたことで、この分野を重点市場ととらえ、今後強化を図っていくべき営業方針が明確になった。 金属塗装分野については、技術的なところでまだ研究の余地があるため、中長期的な観点から課題解決を図り、市場開拓を進めていくことになった。 提案型営業のノウハウ取得については、アプローチ段階で動画を使ってレーザの照射状況をプレゼン、説明することでアプローチ先への説得力が増すことがわかった。興味をもったアプローチ先では、ワークを預かって実際に除去して結果を示すことが信頼につながることを体験できたことは、今後につながる貴重な経験になった。 また、ホームページ上で写真や動画を使って説明することで、効果的なアピールにつながることがわかった。第三段階:フィードバック報告会の実施 販路CADが支援期間中の活動結果と成果をまとめた報告書をもとに、上野社長、調査役、中小機構の支援チームが集まり、フィードバック報告会を開催した。アプローチ先ごとに支援内容を振り返りながら、意見交換と支援期間中に出てきた新たな課題と対応策について具体的な提言を行った。1)短期的に解決すべき課題 重点的に開拓する対象を食品加工会社とし、今回の支援で訪問した会社のフォローと同様な加工を行っているところへの横展開を図り、市場浸透を目指す。 販路COとの同行で学習した提案型営業のプロセスに沿って、ヒアリング→ワークの除去テスト→課題解決を繰り返し行う。2)中長期的に解決すべき課題 金属塗装分野での活用の基盤づくりを目指す。レ今後の課題

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