平成30年度 商工会・商工会議所の小規模事業者支援力向上要因検証調査 調査報告書 商工会議所ヒアリング記録
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5 釜石商工会議所(岩手県) 所在地 〒026-0021 岩手県釜石市只越町1-4-4 実施日時 平成30年7月19日(木)14:00~16:15 管内小規模事業者数 1,319事業者(平成28年4月1日現在2) 経営発達支援事業の実施体制 7名(経営指導員3名、その他職員4名) 小規模事業者を取り巻く環境 釜石市は、岩手県南東部の沿岸部に位置し、人口約3万4,055人(平成30年8月現在)を擁する。新日本製鐵釜石製鉄所(現:新日鐵住金株式会社)を有する企業城下町として、下請け企業や関連産業が発展してきた。また、世界三大漁場である三陸でとれる海産物に恵まれ、水産業が工業と並ぶ基幹産業として栄えてきたが、東日本大震災で地域経済は大打撃を受け、事業者を取りまく環境も一変した。 現在、復興・経営基盤の強化に向けた取組みが進められており、2019年には「ラグビーワールドカップ2019年」の開催が予定されている。一方で、震災復興が進むにつれて、人口減少・少子高齢化、労働力不足といった社会的課題も顕在化してきている。 ■支援活動の方針・方向性 ~事業者の自発的な取組みを支援~ ・ 釜石商工会議所(以下、当商工会議所)では、「事業者自らが、取り組むことを意思決定して実行することを、当商工会議所がフォローする」ことを支援活動の方針としている。それは事業者との信頼関係が構築できていない段階で、いきなり解決策を提案しても、事業者は自ら納得して「いいな」と思わない限り、取り組まないからである。 ・ 支援に当たってはカウンセリングのプロセスと同じで、まずは事業者に寄り添って信頼関係を構築することが重要であると考えている。そのため、事業者の立場に立って、丁寧に話を聞きながらサポートするという労力は要るが、小さな街だからこそできるきめ細やかな支援を重視している。 ・ 次の支援段階として、カウンセリングからコーチングに移行していく。事業者が何に困っているのか、どのような思いを抱えているのかをしっかりと捉えて、会話の中で問題と課題、解決策を整理していく。 ・ 当商工会議所の経営指導員は、専門家とは異なる役割を発揮することを重視しながら、そのための知識やスキルアップにも努めている。 ~小規模組織の特性を活かしたマネジメント~ ・ 「普段できないことはいざという時にできない。1人で仕事をしていては支援に限りがある。」と東日本大震災の経験を通じて強く感じ、チームで支援する組織づくりに力を入れている。 ・ 当商工会議所は小規模な組織なので、全てをこなすことはできない。そのため、何が必要かを見極めること、限られた時間の中でいかにやり遂げるかを考えている。効率を優先するよりも、比較的時間がかかっても確実な効果・成果を出すことも重要と考えている。 2 出典:「平成28年度経営発達支援事業実施状況調査」中小企業庁

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