平成30年度 商工会・商工会議所の小規模事業者支援力向上要因検証調査 調査報告書 商工会議所ヒアリング記録
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72 ・ 当商工会議所の職員が少ないため、限界はあるものの、平成26年の相談件数が1000件だったが、現在は件数が倍になった。相談案件、相談者数が毎年増えているのも、伴走型小規模事業者支援推進事業補助金のおかげである。外部評価委員からの意見を聞きながら支援の取組みを見直しつつ、経営支援を今後も注力していく予定である。 ~トヨタ生産方式を活用した「現場改善活動」~ ・ 当商工会議所では、製造業を対象に平成23年度より、トヨタ生産方式を活用した「現場改善活動」に取り組んでいる。地域経済を担う製造業の収益性や生産効率の向上等の生産改革を行うために、現場での「ムダとり」「見える化」「継続力」を養成するもので、成果も生まれている。近年では、製造業者だけでなく、建築業者や卸売業者の現場にも反映させている。 ~経営状況の悪化した事業者や、地域の生活インフラを担う事業者を中心に経営支援~ ・ 島根県の制度融資では、当商工会議所が意見推薦書を添付する必要があり、更に経営革新計画承認申請や決算等、様々な相談に対応しているため、事業者の経営状況が把握できる。そのため、経営状況が悪化している事業者については経営改善の提案等の声掛けから始めている。 ・ 大田市の場合、飲食店やガソリンスタンドが1事業者なくなるだけで、地域社会が維持できなくなる恐れがある。例えば、ガソリンスタンドがガソリン給油の他に、周辺農家から年間100丁の草刈り機の修理も請け負っている事業者があり、そこが廃業すると農業が立ち行かなくなる恐れがある。そのため、相談にくる事業者だけでなく、地域の生活インフラ維持のため、生き残ってもらわないといけない事業者を選んで支援している。 ~同市内事業所の廃業を防ぐ事業承継を経営支援の一部に位置付け~ ・ 同県では現在、事業承継支援に取り組んでおり、同県内各地に事業承継推進員を置いている。同市には特別に同市単独の事業承継推進員がおり、この4月から当商工会議所の職員とともに50事業者弱を巡回している。 ・ これまでの事業承継支援では、事業承継計画の策定のみでその後のフォローアップが出来ていないケースが多かった。それでは事業承継につながらない恐れがあり、廃業した場合は地域社会が成り立たなくなる。そのため、事業承継計画策定後のフォローアップにも取り組んでいる。計画に基づき、どこまで実施できているか、定期訪問等によって確認し、場合によっては専門家派遣につなげるなどの支援に取り組んでいる。

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