平成30年度 商工会・商工会議所の小規模事業者支援力向上要因検証調査 調査報告書 商工会議所ヒアリング記録
72/96

68 ~段階的なIT支援による事業者との関係性の構築~ ・ 当商工会議所では、IT支援については、「IT活用セミナー」を開催している。参加者はセミナーだけで終わるのではなく、セミナーの内容とリンクした形で、「ITワークショップ」に参加してもらっている。事業者には具体的な数値目標を設定してもらい、その評価も行っている。最終的には、専門家派遣による個別支援へと段階的に進む支援内容になっている。 ・ 段階的な支援によって、参加者には頻度多く会うことになり、経営指導員の顔を覚えてもらえることで、自然に信頼関係が構築されるようになっている。 ■支援方法における工夫点 ~地区担当制による事業者訪問~ ・ 当商工会議所の最も特徴的な取組みとして、事業者訪問においては、経営指導員12名及び経営支援員3名の計15名が当商工会議所管内で地区別に担当者を決め、巡回している点にある。現在、地区担当制を敷いており、西宮市内を10地区に分けて10名、同市外(約260事業者)は1名が担当し、3~5年で地区担当をローテーションしている。このことにより、事業者とお互いの顔が見える関係性を構築してきている。 ・ 職員1名につき約240件の会員事業者を担当し、年1回は全会員事業者を訪問することを目標としている。しかし、同市外の遠いところなどもあり、実態は75~80%の訪問率となっている。地区担当制の場合、職員が全ての業種に対応できないこともあるため、事業担当やイベント担当も置き、課長や所長も入って、対応漏れのないようにフォローしている。 ~「TOAS」を活用した情報共有と訪問前の活用~ ・ 当商工会議所では、全国の商工会議所を支援するTOAS(商工会議所トータルOAシステム)で訪問履歴(カルテ)を管理しており、訪問前に必ずチェックしてから訪問するようにしている。 ・ 訪問後は、その日のうちに業務日誌として記入することとしている。記載項目には当商工会議所に期待することや入会の経緯、経営課題、これまでの指導履歴等が含まれている。 ・ 各課では月2回、中小企業相談所では月1回の会議で情報共有を行っている。そこでは、成功事例や取引先の探索、退会理由等、気になる案件について対応しており、気づいた課題はできるだけすぐに対応し、放置しないように心がけている。 ~東京ビッグサイトへのグループ出展支援~ ・ 当商工会議所では、販路開拓支援のため、平成29年は東京ビッグサイトで開催された「新価値創造展2017」、平成30年はベイコム総合体育館(兵庫県尼崎市)で開催された「あまがさき産業フェア2018」にグループ出展し、それぞれ12者と20者が参加した。その場ですぐに商談につながる案件があったほか、展示会後のフォローの方法について指導することにより、大きな成果につながった。 ・ 出展者募集は、経営革新計画や持続化補助金等を利用した事業者に声掛けをしたこともあり、日頃の顔の見える関係性構築が効果を発揮した。

元のページ  ../index.html#72

このブックを見る