平成30年度 商工会・商工会議所の小規模事業者支援力向上要因検証調査 調査報告書 商工会議所ヒアリング記録
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11 県の商工会議所へ発信し、当商工会議所との協力体制の強化につなげている。 ・ 民間の支援機関と差別化を図り、当商工会議所の存在意義を構築していくために、事業の見直しと改善を行い、常に新しい取組みへ積極的に挑戦するようにしている。 ■経営発達支援事業の取組み(成果につながる取組み等) ~小規模事業者の事業基盤の底上げによる伴走支援~ ・ 当商工会議所管内の事業者数が多く、個別に事業者を支援していくことが困難なため、専門家派遣や持続化補助金、マル経融資等の制度活用の促進や相談業務、各種セミナー(年間40本程度)の開催など、小規模事業者の事業基盤の底上げにつながる伴走支援を行っている。 ・ 事業者が必要とする支援策を選択できるように幅広い支援メニューを揃えるようにしている。また、事業メニューは個別の事業で完結させず、相乗効果も考慮して企画している。接触頻度の高い事業者には、有効と思われる支援策を個別に紹介することもある。 ~東北6県の販路開拓支援として「伊達な商談会」を開催~ ・ 当商工会議所では、広域支援として、震災後の平成25年から全国の商工会議所ネットワークを活用して、仙台市に召集した流通系のバイヤーと、同市や東北6県の沿岸部を中心とした事業者との商談会(①個別商談会 ②集団型商談会 ③現地開催型商談会等)である「伊達な商談会」を開催している。年間の商談数は約1,000件を数え、そのうち小規模事業者の割合は半数程度、宮城県内事業者が約7割、他県事業者が約3割を占める。通常の商談会の平均成約率は5%程度の中、「伊達な商談会」における平均成約率は20%を上回り、高い成約率を挙げている。その要因としては、単なる商談の場の提供ではなく、百貨店や総合商社のOBを専属の販路開拓コーディネーターとして常駐させて、①出展事業者に事前・事後の指導をしていること、②商談の場には経営指導員や販路開拓コーディネーターが同席してバイヤーからの評価を聞き出すことにより、生産には長けているが消費者やバイヤーの目線に欠けている事業者に対して、気づき・学びの場を作っていること、③経営指導員や販路開拓コーディネーターと事業者が一緒になって、商品・販売方法の改善やプレゼンテーション力の向上等を図っていることが考えられる。 ・ 多くの事業者が、自らバイヤーにアプローチすることが少なかった中、自ら「サンプルや見積もりを作りましょうか」とアプローチすること、そして「相手から宿題をもらいなさい」といった具体的な営業活動を強く指導している。そのような取組みを繰り返す中で、バイヤーとの関係性もでき、バイヤーの意見を何度も取り入れた事業者の商品には、バイヤーも思い入れができて、バイヤーからの受注に結びついている。 ~商談会出展をきっかけに、事業者の経営改善につなげる~ ・ 経営指導員や販路開拓コーディネーターが事業者と販路拡大に向けて検討する中で、表面化してくる資金繰り等の経営全般に関する課題についても検討し、経営改善につなげている。「伊達な商談会」は復興支援の事業として始まった事業だが、経営指導につながる事業だと実感している。 ~小規模事業者が取引できるバイヤー探しが成功の秘訣~ ・ 「伊達な商談会」を始めた当初は、東京の大手百貨店等のバイヤーを招聘したが、安定した供給、物流対応等の要求に対応するには一定規模の事業者しかマッチングできないことが分

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