平成30年度 商工会・商工会議所の小規模事業者支援力向上要因検証調査 調査報告書 商工会議所ヒアリング記録
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7 ~事業者訪問を通じた支援先の掘り起こし~ ・ 当商工会議所では、事業者訪問リストは、後継者候補のいる事業者を中心に作成し、補助金やセミナー開催等のチラシを持って、事業者との接点作りの訪問をしている。最初、関心を示さない事業者に対しても、改めて訪問するようにしている。 ・ 持続化補助金の公募に向けては、各自で新しい支援先を探して訪問する。訪問件数が増えることは負担につながるが、採択されて事業者から感謝されることが励みになっている。また、当商工会議所への加入や次の支援策の利用にもつながる。 ・ 各職員は採択数を追いかけるのではなく、当商工会議所に相談して良かったと思ってもらえる事業者を増やすことを目標に取り組んでいる。 ・ 女性の経営指導員や契約職員が担当することは、美容院やエステなど、女性に利用者が多い業種の支援では、強みとなっている。また、事業者も女性の経営指導員の方が話しやすいといった声も聞く。 ~支援先は担当制で、事業者との相性にも配慮~ ・ 当商工会議所では、支援先は担当制を取っている。職員1人当たり50者程度を担当している。事業者と支援者が信頼関係を築くには、結局は人と人との関係なので、事業者と指導員の相性で担当を決めている。そのため、地区・業種等で機械的には決めていない。専門家派遣についても、事業者との相性を重視している。 ~展示会出展を通じた市場ニーズへの気づき~ ・ 当商工会議所では、計画策定後は商談会の開催や参加支援等を行ってフォローアップしていく。 ・ 食品製造業では2回の商談会、コンソーシアムで実施している「東北復興水産加工品展示会」と「伊達な商談会」への出展支援を行っている。小規模事業者に声をかけて、持続化補助金から出展支援まで、ワンセットで支援する。商談の場には必ず当商工会議所の経営指導員が同席する。 ・ 経営の方向性が不明確でターゲットを考えていない事業者が出展すると、バイヤーからの反応がまったくないケースもある。自社の商品のターゲットとその売り方を考えた上で商談会に臨むべきと事業者には伝えている。 ・ 今までの延長で販売している事業者も少なくないので、消費者ニーズに対応していくことが重要なことに気づいてもらうような取組みをしている。例えば、さんまのみりん干しの製造者で、従来からの製法として着色料を付けることに頑なな事業者が、試食会で、「着色料をつけている商品は仕入れられない」というバイヤーからのコメントを複数とって伝えたところ、着色しない新たな商品を試作品で出してきたという例がある。このように事業者へ気づきの機会を提供できれば、後は事業者が自発的に取り組むべきと考えている。そのため、商品の開発・改良までは基本的には口を出さない。

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