平成30年度 商工会・商工会議所の小規模事業者支援力向上要因検証調査 調査報告書 商工会議所ヒアリング記録
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6 ■経営発達支援事業の取組み(成果につながる取組み等) ~持続化補助金の申請プロセスを通じた棚卸し~ ・ 当商工会議所では、平成29年度補正予算の持続化補助金は、申請数33件のうち32件が採択と、高い採択率を維持している。 ・ 持続化補助金の申請では、持続化補助金を活用して行う事業内容等を記述する様式3の「補助事業計画書」以上に、「企業概要」「顧客ニーズと市場の動向」「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」「経営方針・目標と今後のプラン」等を記述する様式2の「経営計画書」の作成を重視している。なぜならば、様式2の作成を通じて、事業者が自社を客観的に見直し・分析ができるからである。申請書は簡潔明瞭に書くようにアドバイスする支援機関が多い中、当商工会議所では、詳しく記述するように伝えている。例えば、「企業概要」は創業から振り返り、生じた環境変化をしっかり拾っていく。2代目、3代目でも、それらを踏まえた経営が大切なので、なぜ現状の事業を行っているのか、創業から振り返ってもらっている。かなり分厚い「経営計画書」を作成することになるが、自分の言葉で書き、自ら考えることを重視している。この申請書の作成作業を通じて、事業者が自社の棚卸しを行い自社の強みを抽出する。事業者の棚卸しをするためには、持続化補助金のプロセスは非常に良い機会である。毎年、棚卸しをするため、「経営計画書」を書き換えブラッシュアップする事業者もいる。 ・ このように、「経営計画書」がしっかりと作成できていれば、事業承継計画や経営改善計画の作成にもつなげられる。 ~事業者と膝を詰めて経営計画・販路開拓計画を作成~ ・ 当商工会議所では、持続化補助金の計画作成において、当商工会議所の会議室に個別相談ブースを設営して、来所した事業者と膝を詰めながら計画書を仕上げていく。 ・ 各職員がサポートした計画書は職員同士が共有して、良いところは学び取るようにしている。専門家任せにしないで、事業者と一緒に計画書を作成する中で、職員も慣れて力がついていく。 ~持続化補助金採択者同士のネットワークづくり~ ・ 当商工会議所では、地域の事業者間のネットワークづくりに向けて、持続化補助金採択者による異業種交流会を開催したところ、具体的な販路開拓の案件が生まれた。また、各事業者の後継者が多く参加するので、協力体制による次世代のネットワークづくりにつながる。 ・ 釜石市外に販売先や取引先を持っている事業者が多いので、今後はこのネットワークを通じて地域内取引につなげていく。地域の人や事業者に、釜石市内の事業者を知ってもらうための展示会を同市で開催することを考えている。いずれは1次産業とのネットワークを広げていきたいと考えている。

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