平成30年度 商工会・商工会議所の小規模事業者支援力向上要因検証調査 調査報告書
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93 2)事業承継支援における取組み 小規模事業者の経営者の高齢化が進む中、小規模事業者の「事業承継」が重要課題となっており、支援の充実が必要となっている。しかしながら、小規模事業者の「事業承継」支援は、これまでの経営改善支援とは異なる点が多く、税務、法務、経営といった多分野の専門知識が必要となることや、家族関係などプライバシーに関わる点も含まれていることから、難しい支援と判断されている傾向がある。支援力を高めるために、支援機関との連携や民間事業者の活用など、外部の知恵を活用することも重要である。 ~後継者をターゲットとした事業承継セミナーの実施~ • 新潟商工会議所では、事業者の課題となっている事業承継支援に取り組み始めた。これまでも、中小企業向けの事業承継セミナーは開催していた。しかし、「小規模事業者実態調査」 で、小規模事業者から後継者向けセミナー開催への要望があったので、平成29年度に、小規模事業者を対象とした 「後継者塾」(全3回) を開催したところ多数の参加者が集まった。当商工会議所の会員事業者・非会員事業者を問わず開催案内を送ったところ、非会員事業者からの参加もあり関心の高さが窺えた。平成29年度の 「後継者塾」 が好評だったので、平成30年度も「伴走型小規模事業者支援推進事業補助金」を活用し、開催回数も増やして開催する予定である。また、平成29年度は実施しなかった個別相談も開催し、事業承継に関する支援を充実させていく。 • 新潟県事業引継ぎ支援センターが当商工会議所と同じビル内にあるので連携しやすい。特に、事業承継の相談で、当商工会議所の経営指導員や専門家では対応できない複数の専門家が必要な事案については、同センターに引き継いでいる。 (新潟商工会議所) ~商工会ならではの事業承継支援~ • 浅口商工会では、昨今の事業承継問題に対し、事業者一人ひとりの顔が直接見える商工会だからこそできる支援に取り組んでいる。 • 取組み方針は、主に調査事業と支援事業に分けられる。調査事業は、平成29年度の経営状況を把握するためのアンケート調査から域内全体の状況を、平成30年度は各事業者の巡回訪問を通じて数値では分からない詳しい実態について調査を進めている。 • 当商工会では、“事業承継問題を考えるには後継者の家庭や人生設計から考える必要がある” との考えから、平成29年度に家族間 (現経営者と後継者が揃って) で参加する 「家族で考える事業承継セミナー (全5回)」 を実施した。参加者は10年後の会社のあり方について、課題認識・共有、計画策定方法、先進事例等を専門家の指導の下、セミナー形式で学んだ。経営者と後継者との対話が進んだことで参加者からも評価を得た。平成30年度はツーステップで実施する予定で、ステップ1は平成29年度と同様、ステップ2は経営者と後継者の人生設計に焦点をあてながらビジョンや行動計画を作成する予定である。 (浅口商工会)

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