平成30年度 商工会・商工会議所の小規模事業者支援力向上要因検証調査 調査報告書
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81 3)複数の団体をサポートする中間機能(組織・人材)の整備・配置 経営指導員が1名または2名といった小規模な商工会・商工会議所では、高度で多様化する小規模事業者の経営課題に対応していくことが難しくなっている。そこで、都道府県の商工会連合会や商工会議所連合会が、複数の団体をサポートする中間機能(組織・人材)を有し、支援体制の強化を図っている。中には、経営指導員の人数を増やすことなく、単会の経営指導員の人数を減らして中間機能に対応する人材を確保している事例もある。 中間機能を担う組織・人材には、複数の団体の事業者情報が収集できることや、複数の団体の支援人材間の情報交換等ができることにより、広域的な事業者支援が可能となっている。 〜鳥取県ならではの産業支援センター体制の整備〜 • 平成19年度から鳥取県では東部・中部・西部の3ブロックごとに産業支援センターを設置している。経営指導員が1名または2名設置の小規模商工会では、高度多様化する小規模事業者の経営課題に対応していくことが難しかった。そこで複数の商工会の経営指導員を産業支援センターに配置して、小規模事業者の経営支援を専門的に行う体制を敷いた。これにより、それぞれ経営指導員の知識と経験を統合した多人数によるチーム支援体制ができた。 • 平成30年4月より、総務などの業務を担当する間接部門をもう少しスリム化したほうが支援業務にもっと集中・特化できるということで、管理職を削減し、その分、職員人数の配置枠を同県下の各商工会に割り当て、現場の人員配置を充実させた。 • 通常の経営分析やビジネスプランの作成、広域的な事業支援については、産業支援センターがイニシアチブを取り、それに同県西部の7商工会が連携する体制としている。経営発達支援計画も、他県の商工会のように単独申請ではなく、グループ申請で承認をとった。 • 支援センター体制が始まる前は、同県下全体で160名くらい職員がいたが、今は120名であり、約40名削減した。 (江府町商工会) ~地区担当の広域指導員との連携体制でより専門的な支援を実現~ • 長野県商工会議所連合会が長野県の補助金を活用し、同県内5地区に広域専門指導員を2名ずつアドバイザーとして配置している。当商工会議所を担当する同県諏訪地区の広域専門指導員は、諏訪市、岡谷市、茅野市の商工会議所も担当している。広域専門指導員は、中小企業診断士等の有資格者で、専門的な相談への対応が可能で、経営課題を整理して、支援機関等とのネットワークを活かして各機関とつなぐ役割を担っている。経営指導員にとっては、事業承継の相談への対応や製造業の技術知識など、多様な専門的知識について相談できるため心強い。同地区の広域専門指導員は3年ごとに4商工会議所を移動していくので、各商工会議所のつなぎ役にもなっている。 (下諏訪商工会議所)

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