平成30年度 商工会・商工会議所の小規模事業者支援力向上要因検証調査 調査報告書
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80 ~実務経験豊富な専門家を派遣~ • 京丹後市商工会では、専門家派遣は目に見える成果 (商品・数字) に結び付けることが重要と考え、専門家として実務経験が豊富な専門家を派遣している。 • 通常の専門家だと、特定分野の深い専門知識を有していて事業計画策定段階では有効であったとしても、計画策定後の実施支援においては別の専門家も呼んだりと時間・手間がかかることが少なくない。そうすると、事業者の側でもやる気が削がれてしまったり、支援をあてにしなくなったりしてしまうため、当商工会では実務経験の豊富な専門家を呼ぶようにしている。具体的には、商社マン、旅行会社の企画担当者、シェフ、広報のベテラン等である。 • 平成29年は8件ほど事業者に専門家を派遣し8件とも成果を出している。例えば、A社の場合、神戸の商社の人を派遣し、フランスのセリーヌ社との商談がまとまった。今年度も取引が継続する見込みである。B社は体験観光業で、大阪から広報の専門家に来てもらい、毎日放送・朝日放送などでの露出に結び付いた。その結果、受入観光客が前年比110%増となった。 • 事業者が専門家を必要とするのは、事業を進めていく過程で自分ではどうしようもない高い壁を感じているときであるが、その壁を専門家の力で突破できると、事業者は大いに手ごたえを感じ、先に進もうと意気があがる。 • 上記のような実務的な専門家は、登録されている専門家だけではなかなか見つからないので、当商工会の職員が人的なネットワークを拡げるよう奨励している。各職員が、これまでの事業で構築してきた人的ネットワークを途切れないように維持し、さらに専門家から別の専門家を紹介してもらえるように努めている。 (京丹後市商工会) ~外部専門家との連携による指導力アップ~ • 守山商工会議所の専門家との連携による支援が 「対目標値278%」 と好調なのは、中小企業診断士等の専門家派遣に関する補助金を守山市が予算化してくれているため、日常的にこれら外部専門家を活用した小規模事業者の相談活動を実施していることにある。その結果、専門家の存在を身近に感じられるようになり、最近では小規模事業者が自社で行政書士を活用するなどのケースも生まれている。 • また、外部専門家の指導現場に随行することで、当商工会議所の経営指導員自身が専門的な知識を得て指導力向上に繋げている。特に、補助金獲得支援の取組み等では、経営指導員自身が 「申請書の問題点」 を見極め、的確なアドバイスができるようになっている。 • 専門家の得意・不得意の領域にも精通し、ニーズに応じた的確な人選が出来るようになり、小規模事業者とのミスマッチが回避できている。 (守山商工会議所)

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