平成30年度 商工会・商工会議所の小規模事業者支援力向上要因検証調査 調査報告書
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56 仮説12 基礎データを把握、会員カルテなどの記録データを作成するなど、データを有効に活用している。 1)取組みの概要 仮説12「基礎データを把握、会員カルテなどの記録データを作成するなど、データを有効に活用している」ことがヒアリング調査で確認できた商工会・商工会議所は29団体(商工会13団体、商工会議所16団体)である。 小規模事業者支援に関わる情報については、ほとんどの商工会・商工会議所が何らかの形で管理している。管理している情報内容は、大きくは①小規模事業者の個別情報(業種・従業員数などの基礎情報・経営情報、支援実施状況)、②業務管理・決裁・支援活動に関する情報の2点に分類される。 ①小規模事業者の個別情報は事業者別カルテ等を作成し、その管理システムとして、商工会議所ではTOAS(商工会議所トータルOAシステム)を利用している団体が多い。一方、商工会ではエクセルなどで独自に管理ファイルを作成している団体や、都道府県の商工会連合会が作成した統一ソフトやフォーマットの利用やサーバーを利用している団体もあった。 ②業務管理・決裁・支援活動は、組織内のイントラネットに加えてグループウェアの利用や、簡便性の高いホワイトボードへの記入など、それぞれの利便性を考慮して管理されている。小規模事業者を訪問すれば、訪問日時、内容を入力・更新しており、新しい情報が蓄積されている。 2)支援力向上ポイント 小規模事業者支援に関する情報管理で重視されていたのは、情報の更新及び情報の共有である。小規模事業者の個別情報を職員が閲覧でき、支援活動に反映できるようにしている。支援状況(いつ訪問したか、補助金の申請・利用状況など)を確認し、事業者ごとの支援に活用している。 特に、小規模な団体が多い商工会では、独自の管理ソフトを作成・運営することが困難であるため、都道府県の商工会連合会の共有システムをうまく活用しており、商工会連合会にとっても管内の情報が収集できるメリットがある。下記の事例のように、商工会連合会のシステムを活用して、小規模事業者の個別情報だけでなく、先進事例などの支援活動に役立つ情報共有として利用されている。 カルテ作成の際に、トピックス的な項目をキーワードとして入れることで、小規模事業者の課題の傾向を事後分析できるようにしている事例もあった。

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