平成30年度 商工会・商工会議所の小規模事業者支援力向上要因検証調査 調査報告書
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53 仮説11 効果的な巡回訪問の機会づくりに努めている。 1)取組みの概要 仮説11「『効果的な巡回』訪問の機会づくりに努めている」ことがヒアリング調査で確認できた団体は17団体(商工会6団体、商工会議所11団体)である。 巡回は、小規模事業者との情報交換や信頼関係の構築とともに、支援先の発掘やフォローアップにつながる重要な取組みであり、多くの商工会・商工会議所で重点的に取り組まれている。 実施体制は、経営指導員だけでなく全職員で実施している商工会・商工会議所や、巡回のためのチームを組成している商工会・商工会議所もある。また、実施手法では、地区担当制や、後継者候補がいる小規模事業者に絞るなど、ターゲットを決めた巡回など様々である。巡回件数も団体全体や職員ごとの目標実施件数を立てて取り組んでいる商工会・商工会議所や、巡回の内容(巡回をきっかけとした事業計画策定の実績づくりなど)を重視して巡回件数目標を立てない商工会・商工会議所など、巡回の実施内容は多種多様である。管内の小規模事業者の現況(小規模事業者数や立地状況など)や商工会・商工会議所の支援の方向性や支援内容、組織特性などの状況を踏まえて、それぞれに効果的な巡回事業が実施されている。共通点としては、各商工会・商工会議所が巡回事業の目的・効果を考えて効果的な巡回のあり方を工夫し実践していることが挙げられる。 2)支援力向上ポイント 前述のとおり、巡回は小規模事業者との関係性を構築し、個社支援への入口、さらにはフォローアップ支援へとつなげている。また、個社の巡回訪問には多大な労力を必要とするため、効率化を高めるための工夫を行うことが重要である。 ①事業者のやる気を醸成し継続的支援へ 巡回を通じて、小規模事業者の現況や課題を把握したり、支援先を発掘することに加えて、小規模事業者のやる気を醸成し、事業計画の策定や支援策の利用、事業発展に向けたフォローアップ支援へとつなげている。 ~月1度の全会員事業者への巡回訪問を徹底することで、事業者のやる気を引き出す~ • 三重県商工会連合会では、月1回は全会員事業者に巡回訪問することを目標にしている。志摩市商工会でも顔の見える関係を重視しているため、全国商工会連合会の広報誌 「月刊商工会」 に当商工会の情報を挟み込んで会員事業者へ巡回訪問し、その際に支援施策等を伝え続けることで、事業者のやる気を引き出そうとしている。 (志摩市商工会)

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