平成30年度 商工会・商工会議所の小規模事業者支援力向上要因検証調査 調査報告書
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47 仮説10 「需要開拓支援」が事業者の売上・利益向上にとって重要な支援となっている可能性がある。 1)取組みの概要 仮説10「『需要開拓支援』が事業者の売上・利益向上にとって重要な支援となっている可能性がある」ことがヒアリング調査で確認できた団体は23団体(商工会12団体、商工会議所11団体)である。 「需要開拓支援」は、出口支援であり事業者の売上・向上に直結した支援である。個社への販売支援に加えて、面的支援として、展示会・商談会出展支援や、販売施設運営、ICTを活用した販売サイトの運営等の取組み等も実施されている。ただし、前章で記述したとおり、事業計画策定支援までは取り組めていても需要開拓支援まで対応できていない商工会・商工会議所も少なくない。 2)支援力向上ポイント ①展示会・商談会出展支援 需要開拓支援として、展示会出展や商談会支援が多く取り組まれている。市場が大きい首都圏で開催される展示会や商談会から、地元で開催される展示会・商談会まで、その取組みは多様である。 展示会出展に関する課題として、小規模事業者にとって首都圏の展示会出展は、市場が大きく魅力があるものの、開催期間が複数日にわたるため、全日の出展対応が難しく、商品の補充ができないなどの理由から出展が困難になっている。近隣の大型商業施設と連携した展示会を開催するなど、小規模事業者が出展しやすい環境づくりに取り組んでいる。 a.需要開拓支援の効果を高めるための工夫 展示会や商談会への出展支援をしている商工会・商工会議所の多くが展示会や商談会を「出展して販売する」といっただけの捉え方をしていない。出展する効果として、マーケティング機能などを持たないため、プロダクトアウト型に陥りやすい小規模事業者が、バイヤーやユーザーのニーズを知ることができる場であり、小規模事業者にとって気づきの場となるようにしている。また、経営指導員も積極的に商談に同席し、小規模事業者と同じくバイヤーやユーザーのニーズを把握したり、専門家と同席したりすることにより、専門家の商談スキル・ノウハウを学ぶことができる機会となっている。これらの一連の支援活動を通じて、経営指導員も自らのスキルアップにつなげている。 また、より効果を生み出すためには、展示会や商談会の出展前の準備(招待状の送付や展示・ディスプレイへの工夫等)や、出展後の営業活動のフォローアップなど、展示会の事前事後の支援が重要である。

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