平成30年度 商工会・商工会議所の小規模事業者支援力向上要因検証調査 調査報告書
38/116

34 (3)支援人材の能力向上・育成に向けた取組み 仮説8 経営指導員として主体的な能力開発が実践されている。 1)取組みの概要 仮説8 「経営指導員として主体的な能力開発が実践されている」ことがヒアリング調査を通じて確認できた団体数は、27団体(商工会15団体、商工会議所12団体)である。 取組み内容は、OJT、内部の勉強会・研修会、外部の研修会や視察の参加などがある。OJTでは、ベテラン職員と若手職員が組んで若手職員を育成している事例や、若手職員同士が切磋琢磨して支援能力を高めあっている商工会・商工会議所など、各団体の組織構成を踏まえた取組みが実施されている。中でも、実施効果が評価されていたのは、専門家派遣への同行で、小規模事業者支援に関わる専門家の専門的知識だけでなく、相手とのコミュニケーションの取り方なども含めて実践的なノウハウを学べることである。 内部の勉強会、研修は職員間でのディスカッションや講師を招聘して研修会を開催するなど、各団体で多様な取組みが実施されている。 外部研修は、日本商工会議所や商工会連合会の研修やその他の研修会が受講されている。 2)支援力向上ポイント 支援人材の能力向上を図っていくためには、個人の意識を高めることが何よりも重要であり、それに加えて、組織として支援人材の能力開発の方針を明確にして、それぞれの特性に沿った支援人材の育成に取り組むことが各自の能力向上、ひいては組織全体の支援力向上につながっている。 ① 能力開発に向けた環境づくり 日常業務に追われる中でも、積極的かつ効果的な能力開発を行うためには、管理職、職員ともに能力開発の重要性と必要性を認識し、能力開発のための時間の確保と職員のモチベーション向上を図る環境づくりが重要である。具体的には、職員の研修計画の作成や、研修費の補助、職員の能力開発へのモチベーションを高めるための資格手当等が取り組まれている。 ~研修会等に参加しやすい環境づくり~ • 釜石商工会議所では、以前は、外部研修も岩手県内で実施される指導員研修や中小企業大学校の基礎研修を受講するぐらいだったが、現在は中小企業相談所長が業務スケジュールの管理のもとに職員が研修会に参加する時間を確保し、必要な研修内容や経営指導員等からの希望を踏まえて研修計画を作成して、計画的に職員が研修会を受講できる環境づくりに努めている。 • 研修は受講内容の習得とともに、他団体の職員と情報交換ができ、業務のヒントや刺激を受けられるといった効果がある。受講する際には、必ず事前準備を行い、受講後は当商工会議所内で報告・共有することで、自らの復習にもなり、職員全員のスキルアップにつながっている。 (釜石商工会議所)

元のページ  ../index.html#38

このブックを見る