平成30年度 商工会・商工会議所の小規模事業者支援力向上要因検証調査 調査報告書
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18 2.仮説項目別の検証 本調査で設定した仮説について、項目別に検証する。「取組みの概要」で、ヒアリング調査を通じて仮説に関する取組みを確認できた団体数と、その取組みの概要を紹介し、次に「支援力向上ポイント」では、仮説に沿った取組みがどのように支援力向上に関わっているか、その要点を整理した。 (1)支援活動に対する基本的な考え方や方向性 仮説1 支援活動に対する基本的な考え方や方向性、支援者としての役割を明確にし、共有しながら支援活動を実施している。 1)取組みの概要 仮説1 「支援活動に対する基本的な考え方や方向性、支援者としての役割を明確にし、共有しながら支援活動を実施している」ことがヒアリング調査で確認できた団体は30団体(商工会16団体、商工会議所14団体)である。 支援活動に対する基本的な考え方や方向性を明示する方法は、支援活動の方向性を記した独自のビジョン・計画の策定や、会頭の運営方針、支援活動に向けた行動目標の設定、支援活動に当たる際の標語など、その形態は様々である。 経営発達支援計画の策定を機に、目標や方針を検討し、作成した団体も複数あった。支援活動の方向性を記した独自のビジョンや計画では、中長期の方向性を表した長期ビジョンを策定している団体もあれば、2~3年のアクションプランを策定している団体もある。 2)支援力向上ポイント 支援活動に対する基本的な考え方や方向性、支援者としての役割を明確にすることにより、次のような点から支援力向上につながることが明らかとなった。 ①支援活動に対する明確な方向性・役割を情報発信 「商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律」(以下「小規模事業者支援法」と記載)の改正により、商工会・商工会議所の役割が大きく変化しているため、商工会・商工会議所の役割や支援活動に対する基本的な考え方や方向性を明確にし、情報発信することが重要となっている。 特に、地域やコミュニティとの関わりが深い商工会に対しては、「祭事やイベントの業務が忙しい」「税務相談や記帳相談に行く所」といったイメージが強く、小規模事業者が自発的に経営や事業に関する支援を受けるために商工会を活用しようという意識が醸成できていないといった声が商工会から聞かれた。 そのような中で、商工会・商工会議所が自らの役割や支援活動の方向性を明確にしている団体では、支援活動に対する基本的な考え方や方向性を事業者に情報発信することで、小規模事業者の理解を図り、商工会・商工会議所の活用が促進されていた。特に、次頁の事例のように、標語で表した支援活動に対する基本的な考え方や方向性は、簡潔明瞭で、小規模事業者の理解

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