平成30年度 商工会・商工会議所の小規模事業者支援力向上要因検証調査 調査報告書
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106 〔参考〕商工会・商工会議所規模別支援力向上要因の特性 商工会・商工会議所の規模により、支援体制や支援活動も異なり、支援力向上につながる要因も異なる。そこで、管内小規模事業者数の規模別に、小規模団体と大規模団体における支援力向上要因の特性を整理した。 1)小規模団体における支援力向上要因 管内小規模事業者数が500事業者未満の小規模な団体は、商工会に多く本調査の調査対象では3団体(士幌町商工会、足尾商工会、江府町商工会)となっている。これらの団体では、経営指導員が個々の小規模事業者の情報にも精通しており、顔が見える関係ができている事業者も多い。個々の小規模事業者ごとに、アドバイスや有効な支援策の活用の提案やフォローアップ支援など、伴走型での支援提供ができることを強みとして、支援力を高めている。 その一方で、経営資源が潤沢でないことから、支援メニューも限られており、新たな支援事業に取り組むのも困難な状態である。これらの課題を克服するため、関係機関等との連携や専門家等とのネットワークを活用することで支援力の向上を図っている。例えば、小規模事業者には都道府県の商工会連合会や自治体の支援事業の活用につなげることで、小規模事業者が活用できる支援策の選択の幅を広げたり、団体が専門家とのネットワークを構築することで小規模事業者が活用できる支援人材の充実を図っている。特に、専門家のネットワークは、地域で専門家がいない場合は、広域で探してネットワークを構築するなどの工夫を行っている。 また、販路開拓については、人口規模が小さい地域では、販売の場を確保するため、道の駅等の販売の場づくりに取り組んだり、地域資源がある地域では、地域資源を活用した商品開発やブランドの構築、情報発信に取り組んでいる。 2)大規模団体における支援力向上要因の特性 管内小規模事業者数が1万事業者超の大規模な団体は、都市部にある商工会議所が主となっており、本調査の調査対象では4団体(新潟商工会議所、仙台商工会議所、千葉商工会議所、高知商工会議所)となっている。 これらの団体では、都市における集客力や豊富な経営資源を活用し、経営発達支援事業の推進体制を構築したり、展示会や商談会を主催して販路開拓支援を行ったり、多様な専門家と連携した高度な相談にも対応できる体制を構築することで支援力を高めている。 一方で、小規模事業者数も多く、個々の小規模事業者に対するフォローアップ支援や伴走型支援の実施は困難である。この課題を克服するため、セミナーや研修の開催、相談窓口の開設など、多様な支援メニューを揃えて、小規模事業者が自ら来訪してくれる工夫を図っている。

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