平成30年度 商工会・商工会議所の小規模事業者支援力向上要因検証調査 調査報告書
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6 【ヒアリング調査結果を踏まえた高業績を生み出す要因の仮説】 5頁に記載した「データ分析」「経営発達支援計画のレビュー」「第三者評価のレビュー」の結果を踏まえた高業績を生み出す要因の仮説のうち、次の3つの仮説については、その後行ったヒアリング調査を通じて、仮説内容が高業績に結び付いていることを確認した。 ⑦ 「持続化補助金利用率」 についてHP群がLP群の2倍以上となっている。「持続化補助金の利用支援」 が高業績に結び付いている可能性がある。 ⑨ 組織マネジメントの卓越性が高業績に寄与している可能性がある。 ⑩ 普段から職員間の議論が活発に交わされており、曖昧なものを曖昧なままとせず、主体的に意味を明確化する努力が職場で行われている可能性がある。 また、同ヒアリング調査を通じて、高業績を生み出す要因として新たに下記の12の仮説を整理した。 ① 自己定義、アイディンティの明確化がなされている。 ② 「効果的な巡回」 の機会を創出している。 ③ 記録作成とその活用が実践されている。 ④ 関係者を動かしながら 「面的支援」 を行っている。 ⑤ 面的支援を効果的に進めるには中長期的シナリオが有効である。 ⑥ 「面的支援」 は会議所・商工会のトップレベルのリーダーシップが有効である。 ⑦ チャンスが到来したときに、迅速に動ける個人、組織全体の力を結集できる組織となっている。 ⑧ 目標達成を促す組織的・計画的仕掛けがある。 ⑨ 個社支援と面的支援を (対立するものとしてではなく) 統合的に捉えている。 ⑩ 組織内改革の実践がある (会員事業者に価値を提供するためには自己改革が必要)。 ⑪ 経営指導員として主体的な能力開発が実践されている。 ⑫ 目に見えるもの (商品、数字等) 以外の 「大事なこと」 を意識している。 (3)今後の調査提案 先行調査(平成29年度調査)は調査期間が限られていたためヒアリング調査の実施は6団体に留まり、「データ分析」「経営発達支援計画のレビュー」「第三者評価のレビュー」の結果を踏まえた高業績を生み出す要因の仮説についても3つの仮説については確認ができたが、当調査で整理した「高業績を生み出す要因の仮説」をすべて検証するためには、多数のヒアリング調査を実施する必要があることが明らかとなった。さらに、ヒアリング調査を通じて、現場の状況を十分に観察・分析した上で、一つ一つの特徴(仮説)の意味を明確化し、最終的には体系化していくことが求められる。

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