平成30年度 海外ビジネス戦略推進支援事業 事例集
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42インドネシア進出のきっかけは、10数年前にさかのぼる。ある日突然、インドネシアの現地企業から、取引依頼のメールが届いたのだ。先方の社長が日本人だったこともあり、取引がスタートした。当社代表の濱本浩一さんにとって、それがインドネシアという国を「知る」きっかけになった。数年後に初めて現地を訪問した。日本とは違う街並みや文化に驚いたが、現地の人の良さが印象に残った。人口約2億6千万人という巨大な市場を求め、自動車・家電などを中心に多くの日系企業がすでにインドネシアに進出して事業活動を行っていた。しかし、実は、インドネシアにはまだ当社が作っているような高精度な金型を作れる企業は少ない。おのずと「インドネシアに進出してほしい」と誘いを受けるようになった。可能性を感じた濱本さんは、インドネシア進出について本格的に検討を開始したものの、進出形態についての悩みがあった。すなわち独資で会社を設立し当社だけの力で進めるか、あるいは現地の会社と合弁会社を設立するか、という点である。これまでのビジネスのつながりから、合弁パートナーの候補者はいたが、本当に協働できるかは未知数だった。初めての海外進出で、漠然としたイメージしか持てなかった。自分たちだけでは見えない視点を求めて、本事業に申し込んだ。支援が始まると、濱本さんは「中小機構と、われわれ民間企業との視点の違いが、良い意味で大きいと思った」という。現地調査に向け、中小機構と一緒に訪問先を決めていった。そこには、進出後を見据えたネットワーク作りとして、大使館やジェトロ、現地の日本人会といった公的機関も含まれた。「過去に何度もインドネシアへ行っていますが、大使館などへの訪問は、考えたことがありませんでした。仮に行きたいと思ったとしても、どうすればいいか分からないですからね。そこを、中小機構という政府機関のネットワークで、スッと道を通してくれました」。現地調査では、当社がインドネシアに進出した場合に取引を開始する可能性が高い企業はもちろん、日系物流会社にもアポイントを取った。世界各国からの投資を受け入れながら発展を続けるインドネシアだが、道路、港湾等の設備がその成長に追いつかず、慢性的な交通渋滞、港湾の飽和などの多くの問題が発生していると聞いており、十分な情報収集が必要だと考えていた。また、現在日本で外注している工程を、インドネシアでも同じレベルで外注できるのか、という懸念もあった。今回支援を担当していただいた中小機構の鈴木アドバイザーが機械分野に精通していたため、業界のことをよく分かったうえで相談に乗ってもらえた。「最初に話した時、鈴木アドバイザーの業界に関する知識が深く、話がスムーズに進むことに驚きました。しかもASEANでの豊富なビジネス経験があり、きっかけは海の向こうからのメール中小機構には民間企業にない視点があった高度な加工を行うための最新設備がそろっている所在地代表者業種和歌山県橋本市濱本 浩一製造業事業内容資本金売上高精密金属部品加工、精密順送プレス金型設計・製作10万円304百万円従業員数URL30人http://www.sankoseimitsu.co.jp/会社概要

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