平成30年度 海外ビジネス戦略推進支援事業 事例集
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26「ヨコ井の酢」といえば、江戸前すし職人の間で知らない者はいない存在だ。すし酢だけではなく、料理酢やポン酢、りんご酢などをすべて自社で製造し、一般向けにも販売。数十年前から、海外の日本食店にも輸出してきたが、「注文が来たら売る」という受動的なもので、最終ユーザーが誰で商品がどのように使われているかわからないことも多かったという。代表の横井太郎社長が海外輸出に能動的に取り組みだしたのは、2012年からだ。日本食ブームの影響で輸出が増え、アメリカやオーストラリアを訪問する機会があった。だが、その時に食べた現地の寿司はおいしくなかった。これが日本の文化だと思われるのは困る。もっとおいしく食べてもらいたいと、横井さんは思った。当社のコンセプトは、「作り手の顔が見える商売」だ。日本では、販売先に直接出向いてレシピの説明や、使い方の提案を行っている。海外でも同じように、直接お客様と取引したいと考えた。今回進出先として選んだのは、富裕層が増えており、高級日本食店での需要が見込まれるフィリピン。しかし、現地で新規顧客を開拓するためには、商品コンセプトを理解してくれるディストリビューターが不可欠だ。どうやって探せばいいかを模索している最中に、中小機構の海外ビジネス戦略推進支援事業を知った。支援の中に現地調査があると聞き、まさに今、自分たちが求めているものだと思った。現地調査に向け、中小機構の清松アドバイザーと綿密な打ち合わせを重ねた。特に、ヨコ井の酢に合うディストリビューターのイメージをしっかりと固めた。ハイエンド商品を取り扱う力を持っており、かつ商品説明を丁寧にしてくれるところが望ましい。同時に、ヨコ井の酢を使ってくれそうな日本食レストラン探しも行う。訪問先は、ネットでの情報と当社のネットワーク、そこに清松アドバイザーの経験をプラスして決定した。海外向け英語サイトの準備も進めた。以前から、日本語サイトに海外から問い合わせが来ることがあり、英語サイトの必要性は感じていた。だが、日本人向けと海外向けでは、サイトの作り方が異なる。中小機構のWEBセミナーにも参加し、サイトコンセプトを固めていった。英語サイトはBtoB中心で、海外の日本食関係企業に、ヨコ井のすし酢を認識してもらうことを目的とした。アドバイザーから参考になるサイトを紹介してもらい、イメージをサイトマップに落とし込む。英語への翻訳は、プロに依頼した。機械翻訳を使うと、日本語独特の味の表現がどうしても不自然になる。今回依頼した翻訳家は、たまた海外でも「顔の見える商売」がしたい本事業で作成した海外向けのWEBサイト(https://yokoi-vinegar.com/)英語サイトは板前経験のある翻訳家に依頼所在地代表者業種東京都江東区横井 太郎醸造業事業内容資本金売上高食酢、発酵調味料の製造・販売10百万円1,128百万円従業員数URL50人https://yokoi-vinegar.co.jp/会社概要

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