平成30年度 海外ビジネス戦略推進支援事業 事例集
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19ケージを使っているかも、写真とともに知ることができた。ぶ厚い調査結果のファイルは、さながら「フランス進出マニュアル」だ。尾関さんたちは、現地調査が終わった今でも、何か疑問がわいたらまずこのファイルを開くという。現地の訪問先は、和菓子店に限らず、フランス人経営のレストラン、洋菓子店、パッケージの卸売り店など、幅広くアポイントを取った。できる限りの事前準備をし、尾関さんと竹野さんは、5日間の現地調査へと向かった。「パリでは、中小機構の現地登録アドバイザーにも、大変お世話になりました」。調査に同行したのは、フランスで食品関係の仕事をしている、ベテランアドバイザーだった。ふつうは、日本の名前も知らない会社がいきなり営業したところで、なかなか取り合ってはくれない。しかし、独立行政法人である中小機構のアドバイザーと調査に来ました、と言うと「話を聞いてみようか」と責任者が出てきてくれる。次に商談を前へと進めたのは、事前調株式会社アンゼン・パックス査で仕入れたプラスチック規制の知識だった。フランスは法律関係が厳しく、将来的な規制の動きを誰もが気にしていた。商談の際、こちらから先に「今後、こういう変化がありますよね」と切り出すと、向こうも「この会社、わかってるな」と真剣に話を聞いてくれる。相手からも、今のパッケージに対する不満がどんどん出てきた。フランスでは、有名菓子店であっても、大量生産の規格品を使うのが通例となっている。それしか選択肢がないからだ。規格品なので、サイズが合っていない、保存性が低い、家に持ち帰るころには中身がぐちゃぐちゃになっているなど、様々な問題があった。当社なら、機能性を備えたパッケージを、食品ごとにオーダーメイドで作れる。フランス人は気に入ったらすぐに決断するため、サンプルを見せると話が早く進んだ。その場で前向きな回答をくれた店もある。日本の技術を使った「環境配慮型パッケージ」のニーズがあることを、はっきりと確認できた。一番反応が良かったのは、やはり高い品質や使い勝手の良さを気にする訪問先だった。「事前にアドバイザーと打ち合わせし、戦略をしっかり練ってから商談したのが良商談を前に進めたのは、規制に関する知識フランスに根付くパッケージメーカーを目指して綿密な打合せを重ねた、中小機構の職員(左)、尾関社長(右)と竹野さん(中)

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