ふるさと名物応援宣言
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‐55‐ ②自治体の施策における「ふるさと名物応援宣言」の位置づけ 応援宣言を実施した経緯・理由では、「これまでも中小企業地域資源活用事業や農商工連携事業等への支援を自治体として進めており、さらなる相乗効果を得るため」(39.2%)や「自治体における観光戦略等の各種計画を推進するための一つの手段となるため」(23.5%)といった、従来から行っていた自治体の支援と併せて実施することで、さらなる効果を得たいという自治体の意向もあった。 応援宣言に関連する自治体の施策は、活用している地域資源が地場産業中心であることからも、これまでの地方創生事業や産業振興策、地場産業育成策の延長として、現在実施している支援施策と関連付けながら、一体的に組み込まれていた。 なお、応援宣言関連の商品・サービスづくりに対する成果指標による進捗等の把握については、宣言自治体の4分の1が「定量的な目標値は定めていない」(25.5%)としていたが、ヒアリング調査においても聞かれたが、具体的かつ定量的な目標値の設定については、自治体としての取組の評価という点でも、地方創生総合戦略や関連する計画の中で目標値を盛り込んでいくことが期待される。 ③地域資源の選択に対する考え方 応援宣言の実施にあたって、自治体としては、まずは地域の特徴と関連付けて、どの地域資源を選択・活用するか検討する必要がある。 一つの選択肢として、瀬戸焼(瀬戸市)や美濃焼(土岐市)、コットン製品(加古川市)、手袋製品(東かがわ市)、シルク製品(鶴岡市)など、地場産業(主要産品)を地域資源として選択することが考えられる。地場産業は、もともと産業集積地として、地域により多くの関連事業者が存在し、技術やノウハウも存在し、新商品・サービスの開発に向けた素地があるものと考えられる。そのため、より多くの事業者が参画することができ、地域への波及効果も期待できる。 また、別の選択肢としては、他地域との差別化を考慮し、例えば地域資源の希少性(「生産はその地域だけ」)やインパクト(「生産高が全国1位」)、産業としての歴史といった点から、より訴求力の高い地域資源を選択することが考えられる。例えば、希少性という点では大島紬・黒糖焼酎(奄美市)や美しいビーチ(名護市)など、生産量という点ではホッケ(寿都町)、紅花(白鷹町)など、歴史という点では小峰城(白河市)や落語(富士川町)などである。 さらに、朝来市では、新ビジネス創出の場である「ASAGO大学」でワークショップを通じて、地域資源の洗い出しを行ったというように、商品・サービスの開発主体である事業者側の意向を汲みながら、応援宣言の中で活用する地域資源を選択することも、後々の事業化の確度を高めることにもつながると考えられる。

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