平成24年度F/S支援事業 事例集
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45■F/Sの目的 カンボジア進出に向けて、不明な前提条件を明確化した上で、海外事業計画を最終化することを目的としました。■F/Sのスコープ 原材料調達コストの把握、調達/出荷における物流ルートとコストの把握、工場設置場所の選定に向けた比較検証■現地アポイント等 5営業日の渡航中に、バンコク・ホーチミン・プノンペンの3都市7泊8日32訪問を実施しました。■F/Sアプローチ中小機構を中心に連携支援 中小機構の専門家を中心に、関連機関であるMETIとJETROからの連携支援を受けながら、一つのチームとして取り組ませていただきました。34F/Sの目的と実施内容及び成果等今後の見通し カンボジア進出の意思決定をした当社は、今後は具体的な工業団地内の敷地選定、各種必要となる契約書類の準備、工場建設費用の調査、稼働に向けた設備機械の導入準備、人材確保…etcと2013年工場稼働に向けた準備を進めます。ま網羅的・体系的観点での情報整理 今回、ディスカッションを通して、これまで収集してきた情報の整理を網羅的・体系的に行いました。そして、海外事業展開に向けて具備しなければいけない情報の不足項目の洗い出しをすることが出来ました。その結果、原材料調達事情と物流事情の把握が出来ていないことが判明し、その為に工場設置場所の選定が出来る状態ではなかったことがわかりました。逆に言えば、この不足情報を具備して分析評価を行うことで、工場設置場所を特定することができるようになり、海外事業計画の最終化、及びカンボジア進出に向けた最終意思決定が出来ると確信致しました。カンボジア内3エリアのケーススタディ そこで今版のF/S支援事業では、カンボジアの3エリア別にCase Studyを行うことにしました。各エリアで工場を設立した場合に、必要となる原材料の相場の把握と、物流ルートやコストを把握をすることを中心に調査を進めました。カンボジアでの原材料の調達が困難であることは事前の机上調査で判明していた為に、隣接国のタイとベトナムのメーカーからの原材料調達を想定して、調査を進めました。また、物流に関しても、既に物流インフラが整備しているタイとベトナムの物流会社も含めて3都市を対象に調査を進めました。調査会社の活用 訪問先の絞込みは、中小機構のネットワークと民間の調査会社を活用して現地企業リストを作成し、個別面談先を特定しました。ヒアリング項目の事前共有 個別面談設定の際には、事前に作成していたヒアリング項目を先方にメールベースで共有し、現地での面談が効率的に進められるように取り組みました。その結果、無駄なく3都市32訪問の訪問を実施し、また、個別面談の際も短い時間で効率良くMTGを進めることができました。■F/S実施内容と成果 タイ、ベトナム、カンボジアの3か国の物流業者との面談を通して、LCL(混載貨物)での輸出入方法とコストの相場を把握できたことは大きな成果です。また、原材料の相場やプレイヤーの顔も把握できたので、今後は具体的な品質・価格交渉等を行えるようになりました。そして、最大の成果としては、これらの情報を収集したことにより、工場設置エリアの各エリア別のメリット・デメリット比較分析をすることができるようになったことです。中小機構の専門家から分析手法や考え方等もアドバイスしていただき、参考にさせていただきました。これにより、当社は海外事業計画を最終化することができました。■最終意思決定 今回のF/S支援を通して、工場設置エリアが選定でき、カンボジア進出の最終意思決定をするに至ることができました。ずは、中国の生産機能の一部を確実に移管し、中長期的な視点では、この新工場を当社の海外輸出への重要な供給基地とすることを考えており、また直近では、需要が無いカンボジア内需やその隣接国への供給可能性もマーケット動向を見ながら注視していくつもりであります。今回、中小機構の専門家や他関連機関の皆様からのご支援は、当社のカンボジア進出における最終決定の一助になり大変感謝しております。担当専門家から一言辻 佳子 中国本部 海外販路開拓支援 シニアアドバイザーまさに「チャイナ+1」案件です。河口社長は、自社の置かれている環境を冷静かつ客観的に分析され、+1選定国に関しても地道な情報収集を行い、慎重にご検討されました。一方で「リスクをテイクする勇気を持つ」ことの意味を知っている経営者であり、私も大変刺激を受けました。当社は緻密さとアグレッシブさをともに兼ね備えた企業で、今版のF/S支援事業が当社のカンボジア進出の一助になれたことに喜びを感じています。それぞれのエリアで工場設立した場合の、調達・物流ルートとそれに関わるコストを調査カンボジア内3エリア(プノンペン、シアヌークビル、バベット)を比較分析・評価中 国

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