平成24年度F/S支援事業 事例集
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37近 畿34F/Sの目的と実施内容及び成果等今後の見通し■F/Sの目的①エンドユーザーや広告代理店を訪問し、マーケットニーズの有無を調査すること。②3DCGコンテンツが制作でき、信頼関係構築が可能なパートナー企業を発掘すること。③販売代理店となりうるような企業の有無を調査すること。■現地アポイント等 6日間の渡航中に、3DCG制作企業、広告代理店、プロジェクターメーカー販売代理店、百貨店、ショッピングモール、政府関係機関等を含め、27件のアポイントを得ることができました。■F/S実施内容と成果①訪問先では、当社の「バーチャルマネキン」「キュービックスクリーン」は、「新しくて見たことがない」「面白い」「足止め効果は抜群」との評価を得て、当社製品の新規性を認識できました。また、新しもの好きというタイ人の国民性からも、マーケットニーズはあることも確認できました。当社製品の性質上、エンドユーザーを直接のターゲットとする 海外展開計画の候補地をタイに設定したのは、中小企業総合展等の展示会で、問い合わせが多かったのがタイの企業、という点が契機でしたが、今回のF/Sを通じて、その方向性は間違っていなかったと認識しています。 現地F/Sでは、多角的な視点から調査を行う、という観点で、現地の3DCG制作企業・百貨店・ショッピングモール・広告代理店・プロジェクターメーカー・政府関係機関等を訪問し、弊社製品に対しては、一様に「新しくて見たことがない」「面白い」「タイで受け入れられる」との評価をもらい、製品の新規性に自信を持ちました。また、現地訪問により、著しい成長やビジネスの勢いを目の当たりにし、タイでの事業展開の大きな可能性を感じ取りました。訪問先からは早速、販路の提案や、アライアンスの提案を受け、手応えを感じています。 今回の現地F/Sでは、日本でアレンジよりも、広告代理店等をターゲットとする方が有効であることも把握できました。仮説を立てていたエンドユーザーへディスプレイ広告やイベント企画を提案する広告代理店の中で、3社を継続商談先として発掘することができました。また、百貨店やショッピングモール等にて、ディスプレイ広告の状況等の現地調査を実施した結果、当社製品のようなものはなく、新規性を実際に確認することができました。また、ディスプレイ広告については、AR技術も利用し、日本よりも進んだデジタルサイネージが多く、当社製品の新規性とマッチすることが分かり、事業展開の可能性を感じることができました。②製品の製造コストを下げるために、3DCGコンテンツの制作委託が可能な企業7社にヒアリングを実施し、3DCGコンテンツ制作能力の高さを確認することができました。その中でも、コンテンツ制作委託先として商談を継続できる企業を1~2社発掘することができました。まずはサンプルコンテンツをいただき、その後、秘密保持契約等を締結して、商談を進めていくことで確認をとりました。また、タイでの事業展開にあたり、現地に合わせたビジネスモデルの構築と模倣品対策としての知財戦略の必要性も認識できました。③今回の現地F/Sでは、あらゆる角度から、当社のビジネスに関係するプレイヤーを訪問し、ヒアリングを実施しました。その中でも、プロジェクターメーカーの販売代理店については、当社の製品システム全体の販売代理店となりうる可能性を持っていることが分かりました。販売代理店となる企業の選定は難しく、案件ごとに当社がプロデュースしていく体制が必要であることを把握できました。 タイでのF/Sの成果は、海外展開事業計画の課題がより明確になったこと、3DCGコンテンツ制作においてパートナー企業の候補を発掘できたこと、そして、新規販路開拓において、広告代理店との商談が継続できそうであり、成約に至る可能性を感じることができたことが挙げられます。今後は、中小機構の海外現地アドバイザー等のアドバイスも活用しながら、タイでの事業展開を進めていきます。また併せて、知財保護や、秘密保持契約を締結した上で、事業を進めていきます。していただいたアポイント先だけではなく、海外現地アドバイザーの方による訪問先も、弊社単独では到底考えられないような企業との面談もできました。 中小企業が海外展開を行うことは並大抵のことではできませんが、資金的な支援だけでなく、特に情報収集能力の高さと、専門家・海外現地アドバイザー・職員の方々のチームワークは、中小機構ならでは、と感謝しています。自社単独では、今回のような現地F/Sを行うことは、とてもできなかったと思っています。 今回の現地F/Sで確認できた現地での商流や、弊社が狙うべきアプローチ先、現地の3DCGコンテンツ制作企業の数社など、継続して商談を進めていきます。その際に、現地調査でも指摘された知財保護や、現地での生産体制の構築、現地に適合したビジネスモデルの策定などの課題を解消しながら、タイでの事業展開を進めることとしています。担当専門家から一言溝渕 正純 近畿本部 海外販路開拓支援 シニアアドバイザー今回のCGバーチャルマネキンは会った誰もが興味を示してくれますが、そのシステムの新規性から「我々の顧客は誰か、誰であるべきか」、更地からのビジネスモデルの構築となり、そこから先の一歩が遠い案件です。今回のF/Sで掴んだ手掛かりを大切に是非とも他に類例のないビジネスをタイで花開かせて欲しいものです。

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