平成24年度F/S支援事業 事例集
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3134F/Sの目的と実施内容及び成果等今後の見通し■F/Sの目的 FA事業及び水事業を中心に海外(ASEAN)市場を取り込むための①材料(加工品)調達候補先の品質及びコスト等の検証②製造委託候補先の生産管理レベル、品質及びコスト等の検証■現地アポイント等 中小機構のタイに在住しているVC出身の現地アドバイザーの協力のもと、現地F/S滞在中の5日間にFA機器・治具・コンベア等の製造メーカー、商社、エンジニアリング会社、日本人商工会議所等の13先についてアポイントを得ることができました。■F/S実施内容と成果①現在、タイでは自動車産業を中心に活況を呈しており、相次ぐ企業進出も相まって失業率も1%以下(働く意思さえあれば、いくらでも求人があり、かつ最低賃金を引き上げる政策もあり賃金も上昇しつつある)と言われています。 そうした状況の中で当社が現地で行お 当社では今回のF/Sの結果に基づき、当初はタイから日本への生産品輸出も盛り込んでいた計画を再度練り直し、OUT-OUT(タイ生産品は日本で戻さずASEANへ展開する)による早期の生産開始を実施するとともに、海外現地法人に商社的機能を付加することなどにより、海外現地法人の速やかな経営自立化を目指すべく動き出しています。 なお、生産委託や材料(加工品)の調達に伴って必要となる契約関係書類の整備にあたっては、中小機構から紹介を受けた現地の法律にも詳しい弁護士にレビューを依頼し、納期や品質といった面でも契約が適切に履行できるよう努めています。 当社が取り扱っているFA機器は人材不足や人件費の高騰が続くタイをはじめとするASEAN地域に進出されている日系企業等の生産コストの低減と生産性の向上に役立つことが期待されており、機うとしている多品種・小ロットでも生産委託を積極的に受けてくださる社は当社海外現地法人による独自の調査でも数多くは見つからず、また「日本仕様」のままでは思うような生産コスト低減を図ることが難しいことが分かりました。 ただ、今回の現地F/Sでは新たに生産委託と材料調達の候補先となる社に巡り合うことができました。現在、各社の協力を得て試作品については完成レベルに達しておりますが、今後は現地で安定的に供給できる体制を整えていく予定です。②多くの企業からお話を聞く中で、日本仕様と現地で求められる仕様とは品質や形状が異なり、また調達できる材料や加工レベルも異なることから、海外でのモノづくりをスピードを上げて実施するためには、日本向けと海外向けで仕様を切り分ける必要もあることが分かりました。 現地でのお客様のニーズや要望をしっかり受け止めるとともに、「現地でできること」と「日本でしかできないこと」についてより詳しく分析し、海外現地法人と日本本社とのより円滑な意思疎通を図るためにTV会議システムも導入し、当社の経営戦略・海外戦略にもフィードバックできる仕組みを構築しつつあります。③日本人の方が現地で創業し人脈・ネットワークを広げながら日々奮闘しておられる姿や、海外現地法人を設立された日系企業が様々な努力と工夫によりタイの人々を惹きつけておられる姿に多く接することができ、現地法人の円滑な運営スタイルをより具体化することができました。 現地に進出されている日系企業の悩みとしてジョブホッピングがありますが、仮にジョブホッピングが起きても問題が起こらない社内体制づくりや、いかに「働き甲斐のある会社」となり優秀な人材を確保し次の代に繋げていくかといった点について、当社も研究に取り組んでおります。器のメンテナンスに関するご要望も当社に数多く寄せられております。 また、超純水製造装置は水質が良いとは言えないタイでの研究機関・大学等のスムーズな研究開発を支えるものと注目されています。 そのご期待とご要望に応え、今後、海外展開をより幅広く進めていく上では、社内人材の育成が不可欠であると考えています。 当社では今年度、JETROとHIDA(海外産業人材育成協会)が実施している「METI グローバル人材育成インターンシップ派遣事業」に人材を派遣するとともに、海外現地法人の従業員を日本の本社で研修させるなど体制整備を進めておりますが、海外業務で活躍できる人材の育成により一層力を入れていくことにしております。 最後になりますが、現地F/Sの実施にあたり、多くの貴重なご示唆をいただきましたタイに進出されている先輩企業の皆様に厚く御礼を申し上げます。担当専門家から一言辻 聡司 本部(東京) 海外販路開拓支援 シニアアドバイザー報道でもご存じのように、電機業界は現在大変動の時期を迎えています。当社はその渦中にありながら、変化をチャンスと捉え、全社を挙げて対応され、これまで日本で高めてきた競争力をバネに、海外市場でジャンプできる体制づくりを進められています。前途は険しい時も想定されますが、皆様からも応援をしていただければ嬉しく思います。に商品が渡るまでの仕入れと販売による商取引の流れ)の整理では、社内の担当者間でも考えていたことに差異があり、意識の共有化を改めて図る上で役に立ちました。 ところで、当初のF/Sプランはあくまで自社で生産することを目的としていましたが、数か月の間にも国内既存顧客の海外調達シフトが加速していき、当社としても生産時期の前倒しに伴う海外戦略の修正を余儀なくされ、F/Sプランも現地生産を念頭に置いた委託生産の可能性について検証するものに修正することになりました。北 陸

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