基礎からわかる輸出のリスクマネジメントガイドブック
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8 3 取引形態の選択 直接輸出(①代理店*¹向け販売、②販売店*²向け販売、③越境EC(企業向け)、④越境EC(一般消費者向け))であればどの取引形態か、または間接輸出(国内商社向け販売)かによって商談、準備内容が異なります。 *¹ 代理店(Agent)は売り手と買い手の仲介をして手数料を得ます(規模小) *² 販売店(Distributor)は商品を買い取って在庫を再販します(規模大) 価格などの取引条件の提示を行う際に商談相手の立場(顧客/セールスレップ/代理店)を十分確認していない。 国内商社向け、海外引合いに対して同一価格で対応している。 引き合いのあった企業から独占販売店条件を要求され、とりあえず同意して取引開始をしようと考えている。 EC立ち上げ後の集客等のマーケティング施策を講じていない。 越境EC(企業向け)と、越境EC(一般消費者向け)の区別を認識していない。 契約段階のリスク 4 引合い 展示会やWEBサイトによる企業の勧誘に対し、興味のある商品の価格や取引条件の問い合わせ(引合い)があれば、具体的な条件(オファー)を示し、交渉を開始します。 引合いを送るメールアドレス等が明示されていない。 引合いに対する対応(外国語での返信など)体制ができていない。 カタログ、WEBサイトで輸出用商品が明示されていない。 オファーを出す事前準備(貿易条件*¹、価格、決済条件、最低ロット、リードタイム等)ができていない。 *¹ 貿易条件 国際商業会議所(ICC)が貿易取引条件に関する国際規則(incoterms)を定めています。 売主・買主間の物品の引き渡しに関する危険の移転の分岐点、役割や費用の負担区分などをFOB、EXW などアルファベット3文字で表わします。

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