平成27年度 地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)事業化事例集
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89関東・甲信越北海道・東北北陸・中部近畿中国・四国九州・沖縄関東・甲信越子氏は、標津町が“サケにこだわるまちづくり”に取り組んでいることから、根室振興局産業振興部商工労働観光課にも相談して、サケとチーズを使った新商品の開発を進めていった。既存の施設と技術を駆使して新しい商品を作り出す 新商品開発は農林漁業者と加工業者の協業であることから、標津町商工会では「北海道農商工連携ファンド」の申請を勧め、平成24年度に採択された。 有限会社中山農場がチーズの供給と一次加工、株式会社マ印神内商店がサケの供給と製品への加工を担当。サケのスモークは標津町の施設を活用した。 有限会社中山農場は新商品を通じて自社製品をPRできる。株式会社マ印神内商店は、主力のイクラ加工の繁忙期を避けられるため、業務の平滑化と収入の安定化を確立できる。双方にメリットのあるマッチングになったのだ。 株式会社マ印神内商店での加工はすべて手作業で行われている。サケとチーズを交互にミルフィーユ状に重ね、冷凍する。冷凍されたミルフィーユは、手作業によりスライスされ、パッケージング。開発当初は、サケとチーズがバラバラになってしまうという課題もあった。しかし、標津町ふれあい加工体験センターの助言により、天然由来の酵母を使用することで、サケとチーズの結着の問題も解決した。 開発と併せて、試作品を積極的に展示会に出展し、マーケティングと販路拡大も同時に進めたことも、事業化を大きく進めることになった。新たな販路拡大のためにさらに創意工夫を重ねる ファンドの採択は平成24年6月1日であったが、7月には東京の展示会、11月に札幌の展示会、翌年2月には「スーパーマーケット・トレードショー」に出展している。さらに、平成26年11月には道産品として初めて「平成26年度むらおこし特産品コンテスト」で最優秀賞の経済産業大臣賞を受賞した。 通常、新商品の開発は、商品開発、販路開拓といった段階を踏む場合が多い。しかし、基本形がある程度完成している今回の場合は、知名度の向上と、試作品の試食によるマーケティングを同時に進めることによって、スタートダッシュを実現したといえるだろう。 現在、「鮭とチーズのミルフィーユ」は冷凍で出荷され、賞味期限が要冷蔵で15日。土産物店やコンビニエンスストアで販売したいという要望は強く、そのためには常温保存ができるように改良を加える必要があるという。 偶然から生まれた新しい道産品のコラボレーションには、大きな可能性が秘められている。事業の推進体制(協力業者、販売代理店などの体制)☎011-251-0102北海道商工会連合会お問合せ※その他の地区については巻末の連絡先一覧をご覧ください。ファンド担当者の視点!標津町周辺は漁業と酪農が盛んな地域で、鮭とチーズを使った本商品は代表的な地域資源のコラボでアイデアがすばらしい。地元商工会等支援機関が実現に貢献。試作品の試食など、本格的な開発を行う前に十分なマーケティングを行い、手応えを感じていた。見本市や「むらおこし特産品コンテスト」などに出品することにより、知名度の向上と販路拡大を実現した。今後の事業展開事業成功のポイント現在は要冷蔵であるが、ニーズの高い常温保存が可能な商品の開発を行い、土産物屋、コンビニエンスストアなど、新たな販路の開拓を狙う。神じんない内真まちこ知子中なかやまかつし山勝志株式会社マ印神内商店 取締役有限会社中山農場代表取締役消費者北海道商工会連合会支 援販 売株式会社マ印神内商店有限会社中山農場農林漁業者中小企業等サケの供給、「鮭とチーズのミルフィーユ」への加工チーズの供給と一次加工連携体直営店、空港、ホームページなど標津町ふれあい加工体験センターすべての工程が丁寧な手作業で行われている。保存料などを一切使用せず、素材の味をそのまま味わえる工夫がされている。真空パックも手作業で行われる。スライスしたミルフィーユをパックに入れるための道具も自作したものだ。北海道商工会連合会農商工連携型地域中小企業応援ファンド助 言

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