平成27年度 地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)事業化事例集
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79関東・甲信越北海道・東北北陸・中部近畿中国・四国九州・沖縄関東・甲信越出・成長を支援し、地域の経済活性化に貢献することを目的に、中小機構が運営する企業家育成施設だ。助成や支援に関する情報が得やすかったことも、新商品開発を後押しする形となった。モニター利用者から届いた「早く商品化してほしい」の声 助成金を活用した新商品開発は、フレーバーの選定から始まった。「柑橘系以外の作物で、コラーゲンゼリーにフィットする素材を探していたところ、南阿蘇村の木之内農園さんに出会いました。この会社では、イチゴを栽培し、農場内で加工も行っています。木之内農園を窓口に、阿蘇のブルーベリー、合志市のマルベリー(桑の実)も確保できたことから、3種のベリーを使った“ミックスベリー味”と決めました」 農産物は収穫時期によって糖度や酸味などが異なるため、まず木之内農園で1次加工法の確立を行い、次に専門家の協力を得て機能性素材の選定・検討を実施。試作を繰り返す中で原料の配合量、味、匂い、食感を決定した。その後、実際の製造ラインを使った最終プレ試作を2回行い、ようやくイメージどおりの商品ができあがった。「1回目の試作品ができた時点でモニター募集を行い、約400人にサンプル品を1週間試していただきました。反応はおおむね好評でしたが『もう少し軟らかい方が食べやすい』というご意見が多く寄せられたため、硬さを調整して再度モニター調査を実施したんです。この段階で『早く商品化してほしい』など、たいへん高い評価をいただきました」。 こうして平成24年6月に、新商品「コラーゲンプレケアα」を発売。当初は2年間の事業計画だったが、開発が順調に進んだことから、平成24年5月31日にファンド事業は終了した。発売直後から話題を呼び大手通販サイトで売上トップに「コラーゲンプレケアα」は、発売直後から地元紙や「日経MJ」などに掲載され、話題を呼んだ。これを受けて小売販売だけでなく、卸販売の問合わせも増加。また「楽天ランキング」2部門で第1位を獲得するなど売上を伸ばしている。 好調な売上が続く中、今年4月に熊本地震が発生。木之内農園をはじめとする生産者も甚大な被害をこうむった。「木之内農園さんからは『畑は大きな被害を受けたが、加工用に冷凍保存していたベリーは無事だった』との連絡をいただきました。私たちがこの商品を大切に販売することで、生産者の皆さんの復興を後押しできればと思っています」 “生産者とのつながりこそが私たちの財産”と語る森下氏。関係者の1日も早い復興を願わずにはいられない。「熊本県産の天然素材」と「トレンド素材」の組み合わせが、競合商品との差別化につながっている。生の果実を使用したことで、コラーゲン独特の臭みが抑えられ、自然な風味の食べやすい商品が完成した。生産者とのネットワークを活かし、旬の素材を用途に応じてスピーディに“横展開”できるのも同社の強み。さらに1次加工を地元農家に委託することで、地域経済の活性化にも貢献している。今後の事業展開事業成功のポイント“40代以降の女性層”をメインターゲットとしていた商品ラインアップに加え、今後はダイエット商品など若者向けの商品開発を強化していく。また、香港、マレーシア、ベトナムなど東南アジア市場を中心とした海外展開にも、さらに注力していく。森もりしたちえこ下知恵子株式会社クラッセ代表取締役☎096-289-2438公益財団法人 くまもと産業支援財団お問合せ※その他の地区については巻末の連絡先一覧をご覧ください。ファンド担当者の視点!熊本の地域資源と生産者とのネットワークを最大限に活かすことにより、今後の商品展開が地域の復興と活性化に寄与することを大いに期待している。事業の推進体制(協力業者、販売代理店などの体制)消費者全国の百貨店・ホームページなど木之内農園販売公益財団法人 くまもと産業支援財団支 援株式会社クラッセ「コラーゲンプレケアα」などの開発・販売協 力熊本県産の3種のベリー(ブルーベリー、マルベリー、ストロベリー)が原料。南阿蘇村にある「木之内農園」では、イチゴの栽培だけでなく原料の1次加工も行っている。公益財団法人 くまもと産業支援財団地域中小企業応援ファンド

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