平成27年度 地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)事業化事例集
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73関東・甲信越北海道・東北北陸・中部近畿中国・四国九州・沖縄関東・甲信越カーボン樹脂を用いることで大型魚の自動選別も可能に 平成24年、「さらに大きな魚用の選別機を」との依頼を受け、開発に着手。トレーを支える部材を単純に大きくし、厚みをもたせることで、カツオやサケなど8kgまでの重さに耐えられる装置ができたものの、一つ一つの部材が大型化したことで選別機全体のサイズも大きくならざるを得ず、満足な製品とは言えなかった。 開発担当の岡山雅美工場長が部材のコンパクト化を考えていた折、公益財団法人 えひめ産業振興財団より「東レ株式会社の炭素繊維強化樹脂(CFRP)を使ってみてはどうか」とのヒントとともに、助成事業の情報がもたらされた。 県内に東レ株式会社の工場がある関係で、県ではCFRPの実用化を推進しており、ものづくり企業とのマッチングを図る中で、株式会社横崎製作所に白羽の矢が立った。そして、平成25年8月から1年半の期間、助成金を活用できたことで、開発は一気に進んだ。 CFRPは軽量で強度が高いという優れた特性がある。設計や試作品づくりを繰り返し行い、部材の強度を高めながら極限まで小型・軽量化することを目指した。結果として、従来品より一回りコンパクト化を実現。 従来のプラスチック樹脂よりCFRPの方が原料代としては高いが、トレーを回転させるチェーンや歯車といった周りの部品が小さくて済むため、装置全体としてのコストは約1割下げられた。また、輸送費の面でもコスト削減になった。水平回転式への改良で更なる省スペース化を目指す 現在、製造・販売している大型魚用の選別機は、トレーが縦回転するタイプになっている。ただ、この構造ではトレー位置が高くなってしまうため、トレーまで魚をコンベアで運び上げなくてはならない。 今後は、トレーが水平方向に回転するように改良する予定。水平に回転できればトレー位置を低く設置でき、魚を運び上げるコンベアが不要になるからだ。つまり、コンベアの分だけ製造コストが下がり、省スペース性も一段階高められる。こうした改良の可能性も、CFRPでトレーを支える部材が小型化・軽量化できたからこそ広がったといえる。 株式会社横崎製作所では、「なるべく少ない部品で、シンプルな機械を作る」をモットーに、より現場で喜ばれる選別機を追求していく。 公益財団法人 えひめ産業振興財団東レ株式会社支 援炭素繊維強化樹脂(CFRP)の供給株式会社横崎製作所代表取締役社長お問合せ※その他の地区については巻末の連絡先一覧をご覧ください。ファンド担当者の視点!CFRPのような新しい素材を積極的に取り入れ、自社の製品へ応用しようという株式会社横崎製作所の意気込みが今回の製品開発に繋がりました。事業の推進体制(協力業者、販売代理店などの体制)水産業者、農家など真珠母貝の選別機という、この世に存在しなかったものを作り出し、事業として確立。それをベースにさまざまな改良・応用を行い、「選別機」という新しいジャンルを開発・先導してきた。今後の事業展開事業成功のポイント誰もが使いこなせる“簡単で高精度”な選別機を提供することで、これまで多くのお客様に喜ばれてきた。今後も柔軟なアイデアと技術力を武器に、「こんなものがあったらいいな」の声を叶えていきたい。横よこざき崎公くみ美☎089-960-1100公益財団法人 えひめ産業振興財団販 売トレー式コンパクト選別機の開発株式会社横崎製作所部材の小型化により選別機自体も小型化。省スペースでカツオなど大型魚の選別が可能に。「『機械はシンプルに』が先代の教えです」と語る、横崎公美社長(右)と岡山雅美工場長(左)。公益財団法人 えひめ産業振興財団地域中小企業応援ファンド

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