平成27年度 地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)事業化事例集
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65関東・甲信越北海道・東北北陸・中部近畿中国・四国九州・沖縄関東・甲信越展示商談会での受賞を機にファンドを利用し商品開発 こうしてできあがったのが、口の中で肉がとろける豚肉巻き惣菜シリーズ「豚とんちんかん珍巻」だ。山口県産の卵を、県産ハイポー豚の三枚肉で巻いて醤油で味つけした「しょう油味 玉子巻」を基本に4種類をラインアップ。当初は自社のみで販売を行っていた。ところが、利用客の間で「ちょっと高いけれどおいしい」「冷蔵庫にあったら安心」と評判が広がり、地元スーパーでも販売。惣菜コーナーでは単価が安いため、精肉コーナーの“豚肉関連商品”として扱ってもらった。 転機が訪れたのは平成24年。全国展開を目指して「スーパーマーケット・トレードショー」に出展したところ、「豚珍巻」が「スーパーマーケット お弁当・お惣菜大賞」の「専門店・コンビニ部門賞」を受賞したのだ。出展を支援した公益財団法人 やまぐち産業振興財団の紹介で、「やまぐち地域中小企業育成基金」を活用し、B to B市場での全国展開に向けた商品開発、販路開拓に取り組むこととなった。「弁当で人気のおかずを真空パックにするというコンセプトで開発を進めました。一人暮らしの高齢者など“個食”に対応できるよう、食べきりサイズで長期保存(常温で60日間保存可能)できる点が特徴です」(浮田氏) 平成25年に採択された助成金は、山口県産業技術センターに協力してもらった賞味期限を設定するための検査費用(食品成分分析、細菌検査など)や、外部デザイナーへ依頼した商品パッケージ開発費のほか、市場調査や販路開拓に活用された。全国規模のB to Bビジネスへニーズをとらえた新規事業も 新商品は「ちょいプラス」というシリーズ名で平成26年に発売。豚の角煮、切干大根など6種類をラインアップした。売れ行きは好調で、全国の百貨店やスーパーでの卸売販売に加え、OEMやプライベートブランド開発の引き合いも相次いだ。同社ではこうした量産化の要求に応えるべく新工場を建設。平成27年4月に稼働を始めた。 さらに、“買い物難民”に向けたユニークな新事業もスタートした。「ちょいプラス」の配置販売だ。利用者宅に「ちょいプラス」13種類を収めた専用ボックスを置き、専門スタッフが週に1回、利用確認と商品補充のために訪問。利用者は使った分だけ代金を支払う、いわば“置き薬”の食品版だ。浮田氏は「今後も惣菜分野を核に、さまざまなニーズにお応えできるサービスを提供していきたいですね」とさらなる事業を画策している。山口県産業技術センター“地場産の旬の食材を使用し、安心・安全な弁当・惣菜を提供する”という理念が多くのファンを生んだ。真空パックの新商品を開発するにあたっても、その理念を変えることなく、高齢化・個食化に対応するため、商品を食べきりサイズにしたり、簡単に調理ができるような工夫をしたりするなどの配慮をしている。今後の事業展開事業成功のポイントOEM、プライベートブランド向け商品企画・製造のほか、学校給食や百貨店、介護施設などとの共同メニュー開発、さらに「置き惣菜」事業の宅配ルートを活用した日用品の宅配事業なども検討中。浮うきたひでき田秀樹株式会社れんげ代表取締役☎083-922-3700公益財団法人 やまぐち産業振興財団お問合せ※その他の地区については巻末の連絡先一覧をご覧ください。ファンド担当者の視点!地元の食材を使い、次々にアイデアを具現化する若き社長。新商品開発に向ける想いは熱い。今後も各支援機関と連携し、販路開拓や経営基盤強化に向けた支援を行っていきたい。事業の推進体制(協力業者、販売代理店などの体制)消費者公益財団法人やまぐち産業振興財団地元の農業法人支 援研究協力惣菜の材料提供販 売株式会社れんげ「ちょいプラス」シリーズなど、真空パック惣菜の開発・販売デザイナー全国の百貨店、スーパー、ホームページなどデザイン協力「ちょいプラス」のチラシ。ロゴ、キャラクター、パッケージデザインなどにも助成金を活用。“置き薬方式”の宅配サービス「れんげの置き惣菜サービス」もスタートした(チラシ)。公益財団法人 やまぐち産業振興財団地域中小企業応援ファンド

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