平成27年度 地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)事業化事例集
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59関東・甲信越北海道・東北北陸・中部近畿中国・四国九州・沖縄関東・甲信越を始めた2年後には、社内に担当部署を設けるまでになった。さらに中古の圧搾機も導入して、えごま栽培だけでなく、えごま油の製造にも乗り出した。高級路線に狙いを定め販路を開拓する 順調に成長しているえごま事業であったが、島田氏には悩みがあった。それが、島田氏がこだわる「1gのえごまに、より高い価値をつけて販売したい」という点だ。毎月行われる社内会議では、常に新製品のアイデアを出し合って、付加価値の高い製品の実現性を検討した。川本町の商工会でも町を挙げて、えごまの特産品化を目指していたこともあり、商工会の勧めで「しまね地域資源産業活性化基金」を利用した新商品の開発に取り組むことになった。 えごまそのものの栽培量がまだ少ないため、えごま油単体ではなく、えごま油を使用した商品がターゲットとして定められた。専門家のアドバイスもあって、ファンドを利用して「塩えごまだれ」「えごまふりかけ」「のむえごまヨーグルト」を開発することを決定した。 ふりかけとヨーグルトには、原料にえごま油ではなくえごまの葉を使用することにした。島根県でも地域資源としてえごまには注目しており、島根大学医学部がえごまの葉に必須脂肪酸のα-リノレン酸が含まれていることを確認していた。えごまの葉の利用は、原料不足の解消にも役立った。 商品の開発は順調に進んだが、課題は販路の拡大にあった。「飛び込み営業にもチャレンジしましたが、失敗しました。営業ノウハウのない私たちには、百貨店などに卸すためには、コーディネーターのアドバイスが必要不可欠でした」(島田氏) 折よく健康食品として注目され始めたこともあり、えごま油だけでなく、開発したタレなどの商品も、欠品が生じるほどの人気商品に成長していった。えごまを軸にして新しい名産品をつくる 現在の課題は、原料となるえごまの確保。自社栽培だけでは追いつかず、契約農家を拡大している他、川本町を挙げて栽培の拡大に乗り出している。 また、新たな取り組みとして、えごま油の搾油残渣を飼料として合鴨の飼育を行っている。すでに道の駅「おとぎ館」で「えごま鴨」として販売を開始し、好評を得ているという。現在は県外で食肉に加工しているが、自社加工場も建設予定で、年間2万羽の出荷を目指していく計画だ。「えごま鴨」もえごま関連商品として、川本町に新たな名産品が生まれると期待されている。消費者販売スーパー、ホームページなど川本町商工会乳業メーカーなど専門家コーディネーター高級志向のえごま油にふさわしい、百貨店などへの販路拡大に、コーディネーターを活用した。本業の建設業が不振の時期に、「しまね地域資源産業活性化基金」を活用して事業の多角化、経営安定化を実現した。今後の事業展開事業成功のポイントえごま油の搾油残渣を飼料とした「えごま合鴨」の生産・自社加工・販売を目指す。島しまだよしひと田義仁株式会社オーサン代表取締役会長☎0852-21-0651島根県商工会連合会お問合せ※その他の地区については巻末の連絡先一覧をご覧ください。ファンド担当者の視点!えごまブームに先駆けて、えごま栽培・商品開発に取組んだ。今後の新たな取り組みが、えごま栽培の可能性をさらに拡大していく事に期待している。事業の推進体制(協力業者、販売代理店などの体制)島根県商工会連合会株式会社オーサンえごまの栽培、えごまを使った商品の加工供 給販路開拓アドバイス支 援協 力開発アドバイス230種の残留農薬検査を行い、徹底した有機栽培により、有機JAS認定を取得している。低温搾油法により、調味料として使用できる無添加のえごま油を製造している。島根県商工会連合会地域中小企業応援ファンド

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