平成27年度 地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)事業化事例集
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53関東・甲信越北海道・東北北陸・中部近畿中国・四国九州・沖縄関東・甲信越試作品作りにおける資金繰り問題を助成金でクリア 試作品を作るには、金型を新しく作らねばならず、多額の費用がかかる。自社で負担するには大きすぎる額に代表取締役の橋田成敬氏が頭を悩ませていたとき、取引銀行の担当者から「ファンド事業を利用してみたらどうか」との紹介を得る。こうして平成24年の助成事業に採択され、資金的な目途がついたことで、念願の無段階角度調節金具の試作品作りを開始することができた。 何十回もの試作を経て、平成25年、世界初の「座椅子用・無段階角度調節金具Neodrive NDシリーズ」が完成。製品をドイツや上海の家具展示会に出したところ、国内外から大きな反響を呼び、注文が殺到する事態となった。今では月平均8万個を生産し、年間約100万個の販売実績を誇っている。 助成2年目の平成25年度は、「木工用の家具にも取り付けられる製品を」との要望を受け、「木工用・無段階角度調節金具ND-T1シリーズ」を開発。これは主にヨーロッパやアメリカから多くの受注を得るに至っている。 3年目となる平成26年度は、ソファーシートの角度調節をレバー操作できるようにするため、「他仕様Neodrive NDレバー操作式」の開発に着手。一応の実用化は果たしたが、従来品との比較において動きのスムースさが若干劣るなど、改良の余地が認められたため、現在はより完璧な製品を目指してバージョンアップを続けている。知的財産を大切に唯一無二の製品を作り続ける Neodriveシリーズは、国内の特許を取得。また、国際特許PCT出願も行っており、近隣各国および欧米にも順次特許が下りる見込みとなっている。 ヒカリでは、Neodriveシリーズ以外にも多くの機構・仕様に対して特許を保有。“自社開発のものについては100%特許を取っていく”という姿勢は、この規模の企業には珍しいことだろう。日本の家具製造業界は、年々縮小しているが、ヒカリでは今後も自社生産にこだわり、国内の業界活性化にも貢献していく。そのためにも、独自のアイデアを大切にし、オリジナルを追求していくことが重要だ。それが従業員たちのモチベーションを高め、自社のブランド力をつけることにもつながると橋田氏は考えている。 Neodriveシリーズは現在、介護用品やソーラーパネルの角度調整など、幅広い分野への応用が期待されている。世界に向けてより一層アピールし、販路開拓を行っていく予定である。 公益財団法人大阪産業振興機構大阪府商工会連合会お問合せ※その他の地区については巻末の連絡先一覧をご覧ください。ファンド担当者の視点!事業の推進体制(協力業者、販売代理店などの体制)海外の企業各種引合い国内外の展示会出展株式会社ヒカリ座椅子用・無段階角度調節金具Neodriveの開発及び販売事業成功のポイント今後の事業展開Neodriveシリーズは従来にない機構・仕様であるため、知名度を高め、生産・販売実績を向上させていく必要がある。日本国内はもとより中国、東南アジア、アメリカ、特にヨーロッパへの販路を一層拡大・強化していきたい。顧客のニーズに合わせた製品を作るため、研究開発費や特許保有のための投資を惜しまない。世の中にない新しいモノを作り出す喜びや達成感が、社員の士気を高め、結果として他社に負けない競争力を生んでいる。☎06-6947-4351公益財団法人 大阪産業振興機構橋はしだ田成しげたか敬代表取締役櫻さくらい井由よし開発設計室山やま脇わき健たけし取締役設計開発部 室長販売・市場開拓橋田社長の強いリーダーシップによる開発体制作りと、技術を守る知財への意欲的な対応。この両面の取組への強さこそ、同社が短期間で事業化を遂げた要因です。支 援支 援座る人の好みに合わせて、背もたれやフットレストの角度が変えられる。助成2年目に作られた、「木工用・無段階角度調節金具ND-T1シリーズ」「木工用の家具にも取り付けられる製品を」の取付け例。公益財団法人 大阪産業振興機構/大阪府商工会連合会地域中小企業応援ファンド

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