平成27年度 地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)事業化事例集
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35関東・甲信越北海道・東北北陸・中部近畿中国・四国九州・沖縄関東・甲信越す」と田内社長は語る。用途を保守に絞り込むことで低価格化・小型軽量化を実現 田内社長がアールエフネットワーク株式会社を設立したのは平成22年。起業当時は大手電機メーカーからの受託開発業務が中心だったが、こうしたニッチ市場に堅実なニーズが存在することを知り、自社製品としてのアナログ用小型無線機テスタ開発を決意する。そして翌23年、浜松商工会議所が主催する公募説明会で「創業者研究開発助成事業」の紹介を受け、応募・採択された。助成金の200万円は主に原材料費、機械装置レンタル費、外注加工費として活用した。 試作品製作にあたっての目標は、大手従来品と同等の機能・性能を低価格・小型で実現すること。具体的には“10分の1の価格”と“B5サイズ”を目指して研究開発が進められた。「開発における最大のポイントは“機能の絞り込み”でした。用途を保守に限定し、測定項目を必要最低限に抑えながら十分な性能を確保する……その最適解を見つけるために何度も試作・改良を繰り返しました」 こうしたプロセスを経て、平成25年4月に「RF007」が完成。価格は約50万円と目標をやや上回ったが、サイズはA5サイズを実現した。発売後は同社ホームページで製品紹介を掲載するだけだったにもかかわらず、クチコミ等で評判が広がり、約3年間で80台(平成28年4月現在)を販売している。自社製品の発売によって受託開発分野も充実 同社では、「RF007」の成功を機に、平成27年には自社資金で開発したデジタル無線機向けの姉妹商品「RF014」を発売を始めた。創業当時は売上のすべてが受託生産によるものだったが、現在では自社製品の売上が総売上の50%を占めるまでに成長した。今後は特約店を通じて販売網を広げ、さらなる販売増を目指す。アジア諸国をはじめとする途上国では現在でもアナログ無線機が多く使われているため市場としては有望だが、販売後のアフターメンテナンスにかかるコストなどを考慮するとビジネスとしては難しい。「助成金を活用して自社製品ができたことで当社の技術力もアピールでき、受託開発と自社商品開発の好循環が生まれました。現在では大学と共同で無線を活用した新技術の開発も行っています。今後もさらに技術を磨き、無線の分野で新たな市場を開拓していきたいですね」事業の推進体制(協力業者、販売代理店などの体制)使用目的を「保守」に限定し、必要最低限のスペックに絞り込んだことにより、「低価格」「軽量」「コンパクト」という利用者ニーズに応える製品となった。コネクタの種類を変更するなど、顧客からの要望に沿ったオプションサービスを充実させている。今後の事業展開事業成功のポイント本事業で開発した自社製品により、会社の知名度アップ、技術力のアピールにつながった。現在は大学と連携し「高齢者見守りシステム」を開発中。今後も当社の技術を活かし画期的なシステムを開発したい。田たない内正まさはる治アールエフネットワーク株式会社代表取締役☎054-254-4512公益財団法人 静岡県産業振興財団お問合せ※その他の地区については巻末の連絡先一覧をご覧ください。ファンド担当者の視点!創業者らしい視点でニッチ市場に切り込み、市場ニーズを把握した上で商品開発を進めたことが大きな成功要因。新商品開発や新市場開拓などの今後の事業展開に期待したい。各種引き合い/プロジェクト公益財団法人静岡県産業振興財団支 援販 売アールエフネットワーク株式会社「RF007」の開発・製造・販売RF007の測定画面。本機を無線機に接続すると、数十秒~2分弱で測定結果が表示される。写真のRF007アナログ無線機テスタのノウハウを基に、デジタル無線機向けの「RF014」も開発。公益財団法人 静岡県産業振興財団地域中小企業応援ファンド

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